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自分に対する嘲笑

 どの世界にも『底辺』はいる。

 そんな『底辺』が商業作家に勝とうと思うことなど、人が神にあらがおうとすることにほぼ等しい。

 一般人なんかは異世界転生チートモノの主人公じゃあるまいし、その神に勝とうとすることなんて難しい。


 どの生物もやがて『死』を迎える。

 仮にでも生物である人間如きが『死』に抗おうと思うことなど、この世がこの世である間は永遠に無理であろう。


 この二つの事実を組み合わせてできるアナグラム、それは『底辺は無名の死に抗えない』ということであろうか……。


 ……、そんな堅苦しい話はここまで、と言いたいが多分これからも続くであろう。だが少なくとも概念的な話はここで一回切りたい。


 なろうの評価欄を開くとき、いつも僕の目は死んでいた。

 宣伝の回数の割に読まれない、なんとか読んでもらおうと『あのハッシュタグ』を使おうとアクセス数は伸びない、しかも読んでくれて評価されようと点数が低い。


 そんな駄文作家の運命を変えたのは、一つの感想だった。

 詳しくは書きたくないが、こっ酷く人格否定されたと感じたよ。


 ああ、筆を拒絶したよ。いや、筆も僕を拒絶していたよ。


 だから僕はなろうのアカウントを消した。勢いに乗って一時期はツイッターのアカウントも消した。リアルで友人に「筆を折った」と冗談じょうだん半分で言っていた。が、僕の心は泣いていたよ。


 某大物ユーチューバーが同じ日になろうを辞めたらしい。過去の自分との決別が理由らしい。しかしながらそいつの小説は今も残ってるよ。


 それに比べて僕はどうなんだい? 自らの手で事前にメモ帳にコピーした最新作はまだしも、すでに完成していた旧作を写し忘れて、今もあたふたしてるじゃないか。

 おまけに他のサイトに投稿されていた奴は全部放置して、ひとがりのサイトを作ってるじゃないか。


 過去の自分との決別、そんなものあったらその小説の世界観は全部捨ててるよ。

 この事実だけでも、『僕』という悲しい生物に涙が止まらないよ。


 だが、これは前座に過ぎない。その事実を知るともっと悲しくなる気がするんだ。

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