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色々な設定で書いてみた短編集。

ちーちゃん、あのね。

作者: 金鳳花

自分が知っている中の、一番可愛い声で読んで下さい(笑)


あのね、あのね。

ボク “しろ ”っていうの。

ちーちゃんが「白い毛並みが可愛いね」っていってたの。

えへへー。



あのね、あのね。

ちーちゃんはちーちゃんなの。

ボクの かいぬしさん なの。

おなまえは、ちづる っていうの。

だから、ちーちゃん なの!



あのね、あのね。

ボク わるいこなの。

ちーちゃんに

「ここで待っててね」って いわれたの。

でもね、とりさんを おいかけてたら、

しらないばしょに いたの。

ここ、どこ?



あのね、あのね。

ネコさんに きいたの。

ちーちゃんどこ? って。

ネコさんは「知らないよ」っていった。

ボクは ネコさんに

「ありがとう」って いって、おわかれしたの。



あのね、あのね。

ちいさな おんなのこが ボクをなでるの。

「可愛い!」って“しろ”の あたま をなでるの。

はじめは うれしかったの。

でも……。

ちーちゃんとは ちがう なでかたなの……。

……ちーちゃん、あいたいよ。



あのね、あのね。

いま かわらを あるいているの。

おみずを のぞきこむと、ボクのかおが ゆがむの。

ぽたりと おみずがおちると もっと ゆがむの。

ちーちゃん、いまどこ?



しらない みち

しらない おみせ

しらない かわら

しらない ひとたち


しらない、しらない。

ねぇ、ちーちゃん。

どこにいるの?

どこへいけば ちーちゃんがいるの?

ボク、かえりたいよ!

……かえりたいよ。


しろい しろい ゆきが ふってきた。

はらり、はらりとふってきた。

あたりを しろく そめてしまった。



あのね、あのね。

しろい “ゆき” がふってきたの。

“しろ”と おんなし いろなの。

“しろ”かくれちゃうよ。

ちーちゃん、わからないかも。



あのね、あのね。

しらないみち、いっぱいいっぱい あるいたの。

そしたらね、そしたらね。


おさんぽなかまの ハッピーくんに あったの。

「何でこんなところにいるんだ?」っていわれたの。

ボク うれしくて うれしくて、しっぽをいっぱいふったの。


ボクが かえりみちが わからないって いったら、

ハッピーくん びっくりしてたの。

おどろかせて ゴメンね。

「随分遠くまで来たな」って しんぱいしてくれたの。

ありがとうなの。




あのね、あのね。

ハッピーくんが かえりみちをおしえてくれたの。

あっちだよ。

このみちを まっすぐすすめば、

だいじょうぶって いってくれたの。

ボクね、ハッピーくんに ありがとうっていって、

ぜんりょくではしったの。



あのね、あのね!

みたことのある ばしょにきたの。

ちーちゃんと おさんぽしたみち。

ちーちゃん。ちーちゃん!

ここまでくれば だいじょうぶ。

ちーちゃんの おうちまでいけるよ!



あのね、あのね。

しろ、ぜんりょくで はしったの。

ゆきのうえを きゅっ! きゅっ! って はしったの。

はやく。

はやく、ちーちゃんの もとへ。


だけど、とちゅうで


「シロっ!!!」


って よばれたの。


ちーちゃんのこえだ!

キュキュッと きゅうぶれーき!

ちーちゃんの うでのなかに じゃんぷ!

ちーちゃんの おめめから なみだがでてるの。

しろ、いっしょうけんめい ペロペロするの。



ちーちゃん、ちーちゃん。

ごめんね。

しんぱい かけて ごめんね。

ただいま ちーちゃん。


ここまで読んで頂きありがとうございました。


なんか急にほのぼのした話が書きたくなって、

ほのぼのと童話を目指して挫折した感じになってしまいました(笑)

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