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BURANNKU  作者: プロックン
氷世の章
3/6

日常編1

今回は烈火隊の日常です。

【七夕祭り】

七夕―織姫と彦星が一年に一度会える日。

「なのに何で短冊に願い書いたら叶うんだ?」

氷牙は七夕の事が書かれた雑誌を片手につぶやいた。

「さあ?きっと自己暗示的なものよ。」

みかんがそれにこう答えるとセイバも話に加わってきた。

「氷牙はもし願いが叶うなら何がいいんだ?」

「うーん…あ、ゲームの新作がほしい!!!!!」

「子供っぽいわね。」

みかんがつぶやいた。「みかんは何がいいんだ?」氷牙はみかんに訊ねた。

「うーん…処…」

「言わせるかーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」

みかんの願いはセイバのツッコミに掻き消された。セイバは顔を真っ赤にしている。みかんは怪訝そうな顔でこう言った。

「何よ。何が駄目なの?処理機よ。失敗したメカを壊してリサイクルしたいの。」

「お前さてはいやらしいこと考えてたな?」

セイバの勘違いを氷牙が掘り返す。顔を真っ赤にしたセイバはそれを無視した。すると、千奈が一連の流れを見ていたらしく氷牙達に近寄ってきてこう言った。

「まったく、男ってのは童◯とか処〇とかいやらしいことしか考えられないのか!」

「オメーもアウトだよ!」

セイバのツッコミがこだました。

 ブランクブレイカ―にも祭という行事がある。七夕、クリスマスなどなど。もちろんブランクの出没が多い地域ではこのようなことは行っていない。だが日本は安全地域なので烈火隊はこうした祭ができる。

 千次郎はリビングの飾り付けをしていた。我ながらいい出来だと思い、眺めていると、千奈が思い切り股関を蹴ってきた。

「ボーっとしてないでさっさと作業してくんない?」

「テメェ…股関蹴ってんじゃねーよ…」

「五月蝿い。どうせ使わないんでしょ。」

「いつか使うんだよ…」

「誰か襲うの?」

「襲わねーよ!ちゃんと告白して付き合って結婚してから…」

「…アテでもあるの…?」

千奈は少しだけ寂しそうに千次郎に聞いた。

「まあ好きなヤツは居るには居るが告白するにはまだ早いからな。」

「そっそう…」

自分がその相手ではないかという考えを抱いた千奈は千次郎としばらく話をしていたが、その間、ずっとドキドキしていた。

 セイバはみかんと買い出しに来ていた。

「なんかよー。子供っぽくねえか?」

「何が?」

「こういうパーティーみたいなのだよ。」

「子供っぽいけど楽しいからいいんじゃない?あ、あれ特売だって!」

「待てお前は食材に触れるな!」

「なんで?」

「お前がふれた食材は死ぬんだよ!昔お前がつくったハンバーグ覚えてるか?!あれの色が青紫だった時点でおかしいんだよ!せいぜい黒色だろ!」

「分かったわよ…チェッ」

「こんで買い出し終了だな。」

「そうね。あとはかえって料理係に食材渡すだけでいいわ。」

 一方、氷牙と雪は料理係になったので台所でセイバ達から受け取った食材を使って料理を開始した。

「氷牙って料理できるの?」

「ん?ああ、中の上くらいかな。」

雪の質問に氷牙が答えた。

「氷牙そんくらい料理できるんだー!じゃあ楽できるかなあ!」

「なんだよそれ。雪だって料理超得意じゃねーか。」

「え?氷牙がココに来てから料理当番まだあたしに回って無いんだけど。」

「え?ああ、あのーあれだよ。書類に特技が料理って書いてあったからさ、ついそうだと…」

「ふーん」雪は普通に答えたが、なぜか違和感を感じなかった。

 数十分後リビングに烈火隊の面々が集まっていた。

「おーい氷牙ー!飯まだか?」

「うるせーぞセイバ!今持ってきたぞ。」

「ハイ!雪の特製ハンバーグでーす!」

「わー雪の特製ハンバーグだ!」

「みかんコレ好きだもんね。」

「千奈もでしょ!」

「当たり前でしょ。コレを嫌いな人なんていないわ絶対。」

「んじゃ俺の料理は…」

(きた…)

氷牙を除く全員が氷牙が料理係になった時点で心配していた。そして、氷牙は料理を机の上に乗せつつ料理名を口にした。

「鴨のローストバジルソースで、だ。」

氷牙と雪を除く全員が口を揃えてこう言った。

「は?」

氷牙はえ?といった表情になった。セイバがすかさずツッコんだ。

「なんだそのオシャレな料理!バジルソースってなんだよ!初めて聞いたぞ!」

「こんぐらい出来んだろ?」

また氷牙と雪を除く全員が口を揃えてこう言った。

「出来ねーよ!」


【喧嘩】

 氷牙が朝、ベットから出てリビングを通ると、騒がしい喧騒が聞こえてきた。

「だから、食ってねーって!みかんの菓子なんて!」

「だってここに置いておいたお菓子がなくなってるんだもん!昨日一番最後に寝たのセイバでしょ!」

「俺じゃねーって!」

氷牙は歯を磨きながら、雪にこう聞いた。

「なにがあったんだ?」

「みかんのお菓子がなくなってね。で、それを食べたのはセイバじゃないかってところから喧嘩になったの。」

「ふーん」

セイバとみかんの喧嘩はエスカレートしていき最後には悪口の言い合いになった。

「うるせー!脳天気!」

「バカセイバ!」

「アホみかん!」

「進歩しないバカセイバ!」

「うるせー!このペッタンコ!」

みかんはその言葉を聞くとダッシュで自分の部屋に行き、振り返った。そして、こう言った。

「このっ!バカセイバ!バカバカバカバカバカバカバカセイバーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

みかんは涙声で目には涙が滲んでいた。

 場の空気が凍りついていた。みかんの涙のせいだ。

「…あ~あ泣いてたな。可哀想に。」

氷牙がつぶやいた。雪も同意する。氷牙はさらに続ける。

「女性の体の事を悪く言うなんてな。」

「男子の風上にも置けないね。」

雪も言い出した。セイバは我慢できなくなって

「わかったよ!謝ってくる!」

と言いみかんの部屋の扉に向かった。が、ノックした瞬間部屋の中からみかんがこう言った。

「来ないで変態セイバ!」

セイバもさすがに心にきたらしくちょっとうなだれてソファーに座った。そこに氷牙が寄って来てこう言った。

「俺も昔好きだった女の子がいてさ。そいつが他の隊に移動になってさ。結局何も伝えらんなかったんだ。お前もそんな思いすんの嫌だろ。さっさと謝って…あ、みかん!どこ行くんだ?」

「…馬鹿に食べられたお菓子買ってくる。」

みかんは階段に向かった。セイバに氷牙が「行って来いよ」と言う前にセイバはみかんを追いかけていた。

「みかん!まってくれ!っておわーっ!」

「え?キャーッ!」

セイバは急ぎすぎて階段の上でこけてしまった。そして階段の下にいたみかんも巻き込んでしまった。

 セイバが目を開けるとみかんの上に乗っていた。みかんも目を開けた。二人は気が付いた。互いの唇が重なっていることに。セイバは慌てて起き上った。そして、顔を真っ赤にしたみかんに謝り始めた。

「えっと〜悪かった、な…」

「どっちのこと?」

「リょっ、両方のこと…です…。」

「ぷっ」

みかんが吹き出したことにセイバは驚いた。そして、こう続けた。

「何だよ!何吹いてんだ!」

「だって…敬語使ってるんだもん!可笑しくって仕方ないわよ!」

「そりゃ、えーっと…初めてのあれをあれしちゃったから…さ。」

「アハハ!初めてじゃないわよ!」

「は?えーっとお前…誰と付き合ってそんなとこまで発展したんだ?」

するとみかんはセイバを指さした。そして、こう言った。

「あんたよ。」

「え?」

「昔一緒に旅した時にこっそりしちゃったんだ。」

「お前…」

「まあまあ、喧嘩のことはもういいからさ、一緒にお菓子食べない?」

「おう。」

そして、セイバ達が二階に上がってリビングに行くと、千次郎がお菓子を食べていた。みかんのお菓子だ。セイバは笑顔で刀を構え、みかんも笑顔で銃を構えた。そして、こう言いつつ千次郎に殴りかかった。

「お前かーーーーーーーーーーーーーーっ!」


【怖い】

 氷牙はソファーに寝っ転がっていた。暇だしテレビでも見るかと思いテレビをつけた。すると、皆暇だったのか烈火隊の全員がリビングに集まってテレビを一緒に見出した。

「オイセイバ。お前ら暇なんだな。」

「一人でテレビ見出した氷牙には負けるがな。」

「うるせー!ドキュメンタリーばっかだな…あ!ホラー映画やってるぜ!これ見よう!」

 氷牙の提案に皆賛成した。だが、千次郎と千奈は引き釣った笑顔を浮かべつつこういった。

「お前ら本当にいいのか?怖くねーんだろうな?驚いたらアレだぞ。アレ!なあー!千奈ー!」

「お、驚いたらピョンちゃんのエサよ!」

氷牙は呆れた顔でこういった。

「お前らが怖いんだろ。」

千次郎達は一瞬ビクッと肩を震わせこう言った。

「なっオメーそんな訳ねーだろ!なー千奈ー!」

「わっ私にはピョンちゃんが居るし!」

二人の目にはもうすでに涙が浮かびつつあったので氷牙は「無理はすんなよ。」と注意をして映画を見出した。

 最初の方はホラー要素の度に絶叫しつつ抱きあったり、ポップコーンこぼしまくったりした千次郎と千奈だったが、段々慣れてきたらしく落ち着いて見出した。

 映画ももう終盤に差し掛かっていた。見損ねたなとみかんは思っていた。雪に映画を見出して一時間半たったころにみかんはお風呂に入ってと言われしぶしぶ入ったのだがみかんは十分くらいで風呂から出たがもうすでに映画はエンドロール。スタッフの名前が出ている。知らない人ばっかりだ。

「雪は風呂の時間が長いんだよな…」

みかんは小声でつい口ばしってしまう。雪が風呂に入ったのは確か映画を見出したころだった…はず。つまりだいたい一時間半ぐらいということになる。

「あたしだったらのぼせちゃうな~。」

そんなことをまた小声で言ってしまう。みかんは服を着終えると、頭を拭きながら風呂場を出た。すると皆映画に集中していてみかんが風呂から出てきた事に気付いてないらしい。みかんは悪戯でもしてやろうと思い、タオルを被ってリビングにそーっと近づき「うわっ」と言ってみた。流石に氷牙達も驚いたが、千次郎と千奈は違った。途中からおとなしかった理由を氷牙はこう言った。

「気絶してたんかい…」

2もこの章でやると思います

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