第2話:カイニー街散策とギルドへの道
「ここがカイニー街の中心通りだよ」
僕は少し早足で三人を先導する。
赤い鎧の大男、カイル・バーン。
ふわふわした茶髪の女の子、ミミ・テルーチ。
そして、真ん中にいる青い瞳のエルフ、ニナ・リーチは、少し距離を保ちながら静かに僕の横を歩いている。
「わあ…人が多いね!」
ミミの目はキラキラと輝く。
「屋台もいっぱい、すごく活気がある!」
「そうだね、僕はこの街が好きなんだ」
自然な笑みを浮かべながら言う。
「だから初めて来る人には、ちょっと案内してあげたくて…」
――嘘は半分。本当の理由は、彼女と一緒に歩きたかっただけ。
通りを歩きながら、僕たちは屋台や小さな商店を見て回る。
「このパン屋、焼きたてのパンが美味しいんだ」
僕が指差すと、ミミは目を輝かせる。
「わあ、食べたい!」
「俺はやっぱり肉派だな…」
カイルはぶつぶつ言いながらも、街の雰囲気を楽しむ。
果物屋では、色とりどりの果物が並ぶ。
ミミは手に取って香りをかぐ。
「見て見て、赤くてかわいい!」
カイルも果物をじっと見つめる。
「へえ、ここは珍しい品種もあるのか…」
その時、子どもが勢い余って籠を倒してしまい、中の果物が転がる。
「わっ!」
店主が慌てて駆け寄る。僕も手を貸す。
ニナはさっと前に出て、倒れた子どもの肩に手を置き、静かに声をかける。
「大丈夫?」
子どもはびっくりしながらも、うなずき、ほっとした表情になる。
ニナは微笑こそしないが、手を軽く振り、僕たちの横に戻る。
凛とした姿に、思わず心がざわつく。
さらに歩いて、路地裏の小さな広場へ。
カイルは石畳に書かれた落書きを見て笑う。
「おい、これ子どもたちの仕業だな、なんか面白いぞ」
ミミは露店のアクセサリーを眺める。
「これ、かわいい!」
「ミミに似合ってるよ」
二人が笑い合いながらアクセサリーを見せる姿に、思わず僕も微笑む。
僕は微笑みながら案内する。
「この辺りは昔の建物が残ってるんだ。窓の形とか、屋根の作りが少し変わってるだろ?」
ミミが興味津々で近づく。
「へえ、素敵!」
カイルも頷く。
「古い建物…なんか落ち着くな」
ニナは少し距離を置きつつ、やはり目で追っている。
街の端まで歩き、少し高台にある小さな公園で一休み。
ベンチに腰掛けると、街のざわめきがちょうど心地よく耳に届く。
「ふぅ…歩いたね」
ミミが大きく伸びをしながら言う。
「水が太陽の光を受けてキラキラしてる…とっても綺麗!」
ニナは控えめに水面の波紋を見つめる。
口数は少ないけれど、街の空気を楽しんでいることが伝わる。
僕は少し勇気を出して、静かに話しかける。
「ねぇ、ところで――」
二人の顔を見る。ミミは興味津々、カイルは真剣な表情。
「なんで、この街に来たの?」
カイルが答える。
「東のダンジョンの情報が欲しくてな。街に来れば詳しい情報が手に入るかと思って」
ミミも頷く。
「そうそう、迷子にならないためにもね」
ニナは僕に少し距離を保ちながら、静かに視線を向ける。
「……ギルドに行けば情報はある?」
小声で、でも確かに訊いた。
「うん、街のギルドなら、東のダンジョンの情報も手に入りやすい」
僕は微笑みながら答える。
「ほんと!お願いしてもいいかなー?」
ミミが元気よく聞く。
「もちろん!」
街のざわめきと噴水の水音が背中を押すように響く。
「じゃあ、行こうか、ギルドまで――」
こうして僕たちは、街散策の余韻を胸に、ギルド「ハウス」へと踏み出した
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