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エルフに土下座で告白したら振られたけど、なぜか一緒にダンジョン攻略することになった  作者: 紅茶伝


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第10話:土の番人

 通路の空気が変わっていた


 さっきまで聞こえていた水滴の音が消えている


 代わりに、奥の方から重たい振動が伝わってきていた



 ゴ…


 ゴゴ…


 岩が擦れるような低い音


 ミミが歩きながら小さく言う


「……なんかさ、さっきより嫌な感じしない?」


 カイルが剣の柄を握り直す


「気配が重い」


「強い魔物がいる」


 ニナは壁に手を触れていた


 冷たい岩の表面


 そこを流れる魔力を静かに感じ取る


「……この辺り、魔力がかなり濃い普通の魔物じゃない」


「多分、中層の番人」


 ミミが振り向く


「もう中層!?」


 アルトが少し笑う


「境目だね」


「この辺から急に強くなる」


 ニナは静かに続けた


「気をつけて」


「さっきまでの敵とは違う」


 その時だった


 ゴゴゴ…


 通路の奥で岩が崩れた


 ミミが息を飲む


「……来る」


 岩陰から姿を現した


 土色の巨大な体


 岩で出来た腕


 赤く光る魔石の目


 身長は二メートル以上


 カイルが低く言う


「ゴーレム」


 ニナは観察して言う


「ただのゴーレムじゃない」


「魔力の密度が高い」


「多分、この階層の番人」


 ゴーレムが一歩踏み出す


 ドン…


 地面が揺れた


 小石が跳ねる


 ミミが思わず叫ぶ


「でかい!!」


 ニナがすぐ指示を出す


「カイル」


「正面お願い」


「ミミは動き止めて」


「私は隙を見る」


 カイルが前へ出る


「任せろ」


 ミミが腕の魔法道具を操作する


 水晶が光る


「拘束ワイヤー!」


 光の糸が飛ぶ


 ゴーレムの足に絡みつく


 しかし


 バチッ


 糸が弾けた


 ミミが叫ぶ


「え!?切れた!」


 ニナが落ち着いた声で言う


「力が強い、拘束だけじゃ止まらない」


 ゴーレムが拳を振り上げる


 巨大な岩の腕


 空気が唸る


 カイルが踏み込む


「【炎よ】!」


 炎を纏った剣が振り下ろされる


 ドンッ!


 火花が散る


 岩の腕に亀裂が入る


 だが


 ゴーレムは止まらない


 拳が振り下ろされる


 ニナが叫ぶ


「右!」


「振りが大きい!」


 カイルが横へ転がる


 拳が地面に叩きつけられる


 ドンッ!!


 岩が砕け、破片が飛び散る


 ミミが叫ぶ


「危ない!」


 ミミが装置を叩く


「爆裂石!」


 小さな黒い石を投げる


 ゴーレムの足元


 ドン!!


 爆発


 煙と破片


 ゴーレムが一瞬よろめく


 ニナが言う


「膝」


「関節が弱い」


 カイルが頷く


 踏み込む


 炎の剣が振り上がる


 ドンッ!


 膝の岩が砕ける


 ゴーレムが膝をつく


 ミミが笑う


「効いた!」


 ミミが次の装置を起動する


「閃光石!」


 パチッ


 白い光が弾ける


 ゴーレムの視界が遮られる


 ニナが言う


「カイル」


「今なら当たる」


 カイルが全力で踏み込む


 炎の剣が振り下ろされる


 ドンッ!


 肩の岩が砕ける


 しかし


 ゴーレムが腕を振り払う


 カイルが弾き飛ばされる


 ドサッ!


 ミミが叫ぶ


「カイル!」


 ゴーレムが拳を振り上げる


 ニナが呟く


「【水よ】」


 足元に水が広がる


 ゴーレムが滑る


 拳が外れる


 カイルが転がりながら立ち上がる


「助かった」


 ニナが冷静に言う


「頭の魔石」 


「そこが核」


「壊せば止まる」


 ミミが言う


「了解!」


 その時


 アルトが一歩前へ出た


 ミミが振り向く


「アルくん?」


 アルトが軽く笑う


「少し貸して」


 ゴーレムが突進する


 巨体が迫る


 地面が揺れる


 アルトが右手を上げる


「【土よ】」


 ゴゴッ


 地面が盛り上がる


 岩柱が突き上がる


 ゴーレムの足が止まる


 その瞬間


 アルトが踏み込む


 土の剣を作る


 振り上げる


 ドンッ!!


 ゴーレムの頭が砕けた


 赤い光が消える


 巨体がゆっくり崩れる


 ドサッ…





 静寂


 ミミが息を吐く


「はぁぁ……」


「強かったぁ……」


 カイルが剣を肩に乗せる


「いい戦いだった」


 アルトは軽く笑う


「三人でも倒せたと思うけどね」


 ミミが言う


「でも助かった!」


 ニナは何も言わない


 ただアルトを見ていた


 さっき


 ゴーレムが動いた瞬間


 アルトが一瞬だけ頭を押さえた


(また)


 ニナは思う


(アルト、やっぱり無理してる)

 その時


 ゴゴゴッ


 ダンジョンの奥が揺れる


 ミミが言う


「今の揺れ大きくない!?」


 カイルが眉をひそめる


「ただの振動じゃない」


 アルトは奥を見た


 少しだけ黙る


「……行こう」


 ミミが驚く


「まだ行くの?」


 アルトが笑う


「せっかくだしね」


 四人は再び歩き出した


 しかし


 ニナは思っていた


(このダンジョン、何かがおかしい)


 そして


 前を歩くアルトを見る


(この人も)


(何か隠してる)

ここまで読んでくださって本当にありがとうございます!

もしよかったら感想などいただけると、とっても嬉しいです…!

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