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初心者キャンパーの異世界転生 スキル[キャンプ]でなんとか生きていきます。  作者: 奈輝
自由気ままなお子様ひとり旅。

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賢者とは。

昨日は七輪で焼きマシュマロを食べたりマッタリとしてました。





エメラダの街を出発して、だらだらのんびりと旅を続けて7日。


ようやく次の街であるカーリントーに到着した。


『賢者が愛した街、カーリントーへようこそ!!』


街の入り口にはでかでかとこう書かれた看板が設置されていた。


「次の人!」


街に入る為の列に並んでいたが、ぼーっと看板に見とれてしまい自分の番になったことに気が付かなかった。


「すみません。はい、これです。」


ラグナから身分証を手渡された門番は笑いながら気にするなと言ってくれた。


「この街にきた人はボウズみたいに看板に見とれて動きを止める人間が多いんだ。」


門番はチラッとラグナの身分証を確認して驚く。


「その歳で商人やってるのか?まさかここまで1人で旅を?」


そういえば保護者の姿が見えない。


この歳でここまで旅が出来るとは思えず、少し門番は警戒する。


ラグナは少し門番の雰囲気が変わった事に気が付くと、エチゴヤのブリットから渡されていた証を懐から取り出して見せる。


『ラグナ君の歳で1人旅はいろいろと不便だろう。これと身分証を見せればすんなりと街に入れると思うよ。』


門番はラグナが懐から取り出した証を見て、思わず声をあげそうになり慌てて自分の口を塞ぐ。


そして小声でラグナに話しかける。


『エチゴヤの方でしたか。申し訳ありません。』


そして普段の声量に戻すと


「ようこそ、カーリントーへ!」


すんなりと街へ入ることが認められた。


軽く会釈をしてラグナは街の中へ。


「おぉ、すげぇ!」


思わず声をだしてしまう。


街に入ると反対側の出入り口まで一直線の大通り。


その大きな大通りの左右にはギッシリと出店が出店していた。


そしてあちこちから香る甘い匂い、油の匂い。


『なんか昔に嗅いだことがあるような……』


甘い匂いが漂う出店で足を止める。


『賢者が愛した食べ物 かりんとう』


黒々と光ったフォルム。


甘い匂いと油の匂いの元はこれだった。


しかし、日本で見ていたサイズとは全く違う。


串に刺さっており、食べ歩きがしながら持ち運べる様になっていた。


「すみません!1本下さい。いくらですか?」


「はいよ、1本銅貨3枚だ。」


ポケットに手を突っ込んで収納から銅貨3枚を取り出すと手渡す。


「毎度あり!ほらよ、賢者様が愛した『かりんとう』だ!」


「ありがとうございます。」


店主から受け取ったかりんとうを出店をふらふら見ながら一口。


サクッとした歯ごたえはまさにかりんとう。


少し甘味が足りない気がする。


それにしても……


賢者様ってどんな方なんだ……?


大通りを進んでいくと交差点があった。


『この交差点を左 賢者様と仲間達の記念碑』


賢者様の正体が判るかもと思い、記念碑がある場所へと向かう。


しばらく歩くと公園があった。


その公園を突き進むと……


「これが賢者様と仲間達……」


目の前には8人の銅像があった。


銅像にはそれぞれの説明文が載っていた。


センターにいる明るそうな感じがする女の子が賢者『リオ』 シーカリオン国を作った勇者パーティーの1人。


その賢者様の左側にいるのが……


「この青年が勇者ヒノ……」


背中に剣、左手には杖を持っている。


この人が日本からこの世界召喚された初代勇者……


ヒノハバラを建国した人。


そして勇者ヒノの肩に手を置いている青年。


「なんか雰囲気がサイさんに似ているな。」


説明文を読むとやはりそうだった。


勇者パーティーを陰から支え続けた商人、エチゴヤ。


「この人が今のエチゴヤを作った人か……」


いろいろとお世話になっているので何となく拝んでおく。


エチゴヤのさらに左側にいる……人……?


完全にフードを深く被っており、顔は彫られていなかった。


説明文も簡素だった。


勇者パーティーの1人 カサンドラ


「確かこの人だけ国を建国しないで行方不明なんだっけかな?」


賢者の右側にいるのが、剣神エミルダス。


左目に眼帯がついていた。


本当はこんな事言っちゃいけないんだろうけど……


完全に悪人面だった。


そしてその隣にいるのが聖女アージュ。


普通は聖女と言えば勇者の隣にいるもんだと思うけど……


手を組んで祈りを捧げるポーズを取っていた。


さらに隣が鍛冶師ガッデス。


背が低いけど、物凄い筋肉。


右手にハンマー。


左手にはジョッキ……


ジョッキ!?


そして最後の1人が精霊魔法師ルテリオ。


一番の美形で中性的な顔の女性だった。


「まさかここで勇者パーティーを見られるとは思わなかったな。」


本当にこんな顔だったのかは判らないが、伝説の勇者パーティーの姿を見ることが出来た。




今回も読んでいただき本当にありがとうございます。

少しでも気に入って頂きましたらブックマークの登録や☆☆☆☆☆にて高評価して頂けると焚き火の火を見ながら1人嬉し涙を流すかもしれません。

焼きマシュマロ美味かった……外はパリパリ中はとろっと。

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― 新着の感想 ―
[一言] 感想の返信について。 …うん、熱意と愛が伝わります…この前、マシュマロがダメになったときも返信してくれましたし…先生のマシュマロ愛はすごいですね~…ほっこり… …ならば!ラグナにも!その…
[良い点] ほほ~…まさかここで勇者パーティーについて、ラグナと読者が知れる機会があるとは!顔も見れるとは! …カサンドラの面が見えないのが不安ですね… [気になる点] 作者さんがマシュマロの話をす…
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