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剣の作成《1》

2章だぜ( ^∀^)イェーイ

「‥‥王都 剣術大会?」


壁に貼られたポスターにでかでかとそう書かれていた。


「あ!カイトくん。その大会は年に1回開催される王都全体で今年一番の剣豪を決める剣術大会なんだ〜」


ネネが横で説明をしてくれる。

なるほど、一番の剣豪か‥‥

俺は口角を上げてニヤリと笑った。


「面白そうだな。剣を持っていれば誰でも参加できるようだし、やってみるか!」


「ちょ、ちょっと待って下さい!カイトくんが出場したら誰も勝てませんよ」


勝てないか、そうだな。それだと面白くない。


「なら、これから剣を作りに行こう」


「剣を‥‥作る?買うのではなくてですか?」


「ああ、創造魔法を使っても良いんだが試行運転で使ってみたい魔法もあるしな」


『アレ』は前世の2000年前でも使ったことがなかったからな。


「それじゃあ、まずは宿に行こう」

「宿ですか?」


「そうだ。剣を作ることくらいならここでも出来るんだが、何かと目立つからな。宿であれば魔法行使にも集中することができる」


「分かりました。では、宿に向かいましょう!」


そして、俺たちは宿に向かい歩を進めた。



〜宿・ルンク宿泊所〜

「ここならいいかな?」


俺とネネは宿の床に荷物を置き、剣の作成の準備をしていた。


「あの〜、カイトくん。ずっと聞きたかったんだけど、なんで剣を作る必要があるんですか?」


「なんでというと?」


「いや、カイトくんっていつも立派な剣を持ってるので作る必要があるのかなと思って」


ああ、そういうことか。俺は質問の意図を理解し答えを返した。


「この剣は別の剣にするための素体として使うつもりなんだ。それも今日やろうと思っているが、まずは大会で()()使おうと思っている剣を作るんだ」


「主に‥‥ですか?」


「ああ、そうだ。ネネさっき『誰も勝てない』って言ったよな?」


「はい。とても勝てないと思ったので」


「そうだな。それじゃ面白くないと思ったからな。だから、わざと性能の低い剣を作る」


ネネは、目を丸くして聞いていた。


「そのために自分で剣を作るんですか?」

「自分で作った方が自分の手に馴染みやすいし、使いがっても良いしな。っと準備が出来たな」


俺は、ネネの質問に答えながら床に魔石といくつかの鉱石を広げた。


「こ、これって、まさか《メルト鉱石》と《アントチウム鉱石》ですか!?」


俺が出した4つの鉱石うちの紅の鉱石と蒼の鉱石の2つを指差してネネが叫んだ。


「そ、そうだが、そんなに驚くものか?」


「驚きますよ!《神鉄鉱石(オリハルコン)》や《狂熱鉱石(アダマンタイト)》と同系統の硬度を持つ鉱石ですよ!?」


 神鉄鉱石(オリハルコン)とかってそんなに硬かったか?前世でも使われてはいたが硬度はそんなに高くなっかたはずだ。


それらよりずっと硬い《魔鉄鉱(ルトロタイト)》と呼ばれる鉱石があったはずだ。

その鉱石はどこにいったんだ?


「カイトくんが規格外だと忘れていました。ところで、そこのあと2つの鉱石って何ですか?見たことがありません」


「ああ、そうか。普通は見たことはないよな。こっちの白い鉱石が《神鉱石(エルジム)》でこっちの黒いのが《魔磹石膏(シェルキア)》っていう鉱石だ」


「《神鉱石(エルジム)》に《魔磹石膏(シェルキア)》ですか?聞いたことがないです」


ネネが首を傾げていた。


「《神鉱石(エルジム)》は天界の更に上にある神界と呼ばれる場所にある神葉樹林(しんようじゅりん)っていう森林で採掘出来る特殊な鉱石で、《魔磹石膏(シェルキア)》は魔神界にある魔釐山(まりんざん)と言われる鉱山の噴出物が長い年月をかけて結晶化したもので、2つとも途轍も無い硬度を持っているんだ」


 まあ、その硬度のせいで前世では加工にだいぶ苦労したんだが。


 《神鉱石(エルジム)》真空中で大気蒸発点になるまで、時間をかけて融解させなければならないし、《魔磹石膏(シェルキア)》に関しては質量を保った状態で気化させないように一気に集中加熱するというかなりの高等技術が必要になるんだよな。


「この2つは決勝戦用の本気の剣に使う予定だ。

《メルト鉱石》と《アントチウム鉱石》は性能の低い剣に使う予定でこの鉄剣を素体とする」


そういうと俺はアイテムボックスから鉄剣を取り出して床に置いた。


「さて、ここからが勝負だ。この鉄剣に《メルト鉱石》と《アントチウム鉱石》を融合させる」


「カイトくん、融合ってどうやってやるんですか?」


「俺の固有スキル【物質融合】を使ってこの3つを1つの剣にする」


俺は魔法を発動して3つの素材に魔力を流し込んでいくと素材が発光し始め、やがて1本の長剣の形を型どった。


「ふむ、まぁ予定通りの剣が出来たかな?後は、魔石を剣に取り込んで付与魔法を付与すれば完成だ」


パアアァァッと長剣に魔石を埋め込み、複数の魔法を付与した。


「良し!製作完了。どうだネネ。こんな感じに融合生成するんだが ——」


後ろを振り返ると ネネはその場で固まっていた。


「え?ネネ、大丈夫か?」


試しにネネの前で手を数回振ってみるとネネは意識を取り戻した。


「ハッ、すいません。目の前で起こっていることがあまりにも信じられなくて、少し固まってしまいました」


そこまで凄いことしていたか?まぁ、融合魔法は前世でも使い手は少なかったが、使おうと思ったらネネでも使うことが出来るのではないのだろうか?


そんなことを考えながら、俺は融合生成した長剣の効果を鑑定した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

銘 : ████

種類 : 融合長剣

品質:SS+

HP:+458,890

MP:+267,599

攻撃:+82,525

防御:+67,236

素早さ:+23,668


付与魔法

【腕力強化+500%】【斬撃+150%】【軽量化】【衝撃耐性+200%】【体力補佐】 【無尽蔵】 【超硬化】【劣化無効】【自動修復】【鋭利化】【属性耐性】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ふむ、少しは使い物になりそうだな。しかし、銘を決めなければならないな」


 武器というのは銘が有るのと無いのとでは決定的な違いが生まれ、銘を付けることによって名付けた本人に1番使いやすいように武器が変化する。


まあ、特殊な聖剣や魔剣、神器などは銘があっても持ち主を選ぶといわれているから一概に名付けた者に1番使いやすくなるとは言えないのだが。


とそんなことを考えながら銘も一緒に考えていたのだが、なかなか思いつかないものだ。


「なぁ、ネネ。この剣の銘ってどんなのが良いか一緒に考えてくれないか?」


「この剣の銘ですか?わぁ〜、光っていて綺麗。刀身に刻まれてる刻印もなんだか太陽みたいでカッコいいなぁ」


 ネネは俺の作った剣をまじまじとみている。


作った俺からするとうれしいの一言だな。【物質融合】の性能テストとして作った剣だったが剣術大会が終わったらネネにあげてもいいかもな。


「って、今は銘を考えないと‥‥刻印‥‥太陽‥日差し‥‥照らす‥‥」


そうだ、確か太陽の神の1柱に〈天照(アマテラス)〉という女性の神がいたはずだ。彼女の名を銘としよう。


「よしネネ、この剣の銘は『天照(アマテラス)』だ」


「天照ですか?確か太陽に関係のある神さまだったような気がします」


「そうだ。今回は彼女の名前を借りようと思ってな。ネネが太陽のヒントをくれたおかげだ。ありがとう」

「い、いえ、そんなことありませんよ!でも、役に立てたと言うのは嬉しいです」


ネネがそれこそ太陽のような笑顔で呼びかけてくれた。

って、何を考えているんだ俺は‥‥。


「じゃあ、本命の決勝戦用の剣を作ろうか」


読者様へ


お読み頂き有難う御座います。m(_ _)m

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[一言] 天照はカッコよすぎる.......漢字がガチでカッケー。
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