騎士団長との勝負?
〜訓練場〜
勝負をすると言われ、付いて来たは良いのだが、訓練場というのは予想以上に狭かった。
横が20m、奥行きが40mと言ったところか。
訓練をするには丁度いい広さかもしれ無いが、勝負をするには、もう少し広さがあった方がいい気がする。
この広さだと、剣を振った時の剣圧で周りに被害が出る可能性があるな。
まぁ、そこら辺は、調整してみるとするか。
「それでは、ガロード・ルベリア対カイト・ルイークの剣術試合を始めます。両者、準備は良いですか?」
審判らしき人物が問いかけて来た。
「俺は問題ない」
「はっ、こんなガキ倒すのに準う備なんざ要らねぇよ!」
こちらこそ、アンタを倒すのに準備なんて要らない。
因みに、今装備しているのはヘカトンケイルではなく、26の魔法を付与した鉄剣だ。
この剣ならば、相手を殺さずに軽く打ち倒すことが出来るだろう。
「一応、やっておくか『鑑定』」
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名:ガロード・ルベリア
種族:人間
Lv37
HP:6984/6984
MP:2558/2558
攻撃:762(+130)
防御:683
素早さ:510
能力:C-
固有スキル
身体強化、剣術
スキル
光魔法Lv2
称号
近衛騎士団の団長
装備:鉄剣
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うむ、ある意味期待通りだ。凄く弱い。
これなら、すぐに終わらせることくらいできるだろう。
と、考えていると、審判の人が掛け声をかけた。
「それでは——始めッ!」
試合開始の合図が鳴った。
ガロードは合図と共にこちらに突っ込んで来るが、あまりにも遅い。
俺の目の前で、グワッと剣を上げ攻撃しようとするガロードだったが、俺はその攻撃を軽々しく受け止め、剣撃を支えている支点をずらし、ガロードのバランスを崩した。
「‥‥なっ!」
ガロードが驚愕の表情を見せる。
むしろ、攻撃してくださいと言っているような剣術で、よく耐え切れると思ったものだ。
あまりにも、低次元過ぎる。
「チェックメイトだ」
俺は、鉄剣を一振りし、ガロードに向けて風圧を作り出した。
作り出した風圧は、目測通りにガロードに直撃し、ガロードを訓練場の壁まで吹き飛ばした。
ドゴオオオォォォォ!!!
ガロードが壁に当たった衝撃で、粉塵が舞い上がり、視界を遮った。
「ふむ、少しやり過ぎたか?」
俺は風魔法で粉塵を霧散させ、ガロードに近づいた。
ガロードはぐったりと倒れ、地に伏していた。
「ん?これ、死んでないか?」
ガロードの心音や脈動が完全に止まっている。何とも、貧弱だな。
‥‥仕方ない。
俺はガロードにある魔法を行使した。
「極癒魔法・五十八位階 【蘇生】」
この魔法は五十七位階【完全蘇生】の簡易版だ。
対象を蘇生することに変わりないが、怪我の完治なんかは出来ない。
【完全蘇生】は対象を蘇生し、なおかつ怪我を完治させ、体力を全開させる効果がある。
こいつになら、そこまですることはないだろう。
「‥‥う‥‥ぐ‥‥」
「どうだ?死んでみた気分は?」
俺が問い掛けると恐怖の感情を抱きながらガロードは叫んだ。
「き、貴様!‥‥一体、何をしたんだ!」
「ん?蘇生魔法だ。一度死んだ者や生物を再びこの世に引き戻す概念に干渉する魔法。聞いたことないのか?」
「そんな出まかせ信じられるかっ!蘇生魔法といえば、治癒魔法を極地に存在するという伝説の遺失魔法ではないか!宮廷魔法使いでもない貴様が何故、そんな物を行使できるんだ!」
えぇ‥‥。使えるものを使ってはいけないのか?というか、蘇生魔法が遺失魔法だと?
確かに使える者は少なかったが、魔法術式や構成理論などは、残して転生したはずなんだがな‥‥。
「貴様‥‥何者だ‥‥?」
真剣に聞いているガロードだが、もちろん俺は答えることはせず、逆にガロードに聞き返した。
「逆に何者だと思う?」
「ハッ!そんなもの、化け物一択に決ま——ガフゥッ!」
いきなり、ガロードの頭が地面に埋まった。
何事かと顔を上げると、リリカが狂気の目をしてガロードを踏み付けていた。
「マスターを化け物扱いとは、いい度胸ですね。どのように調理致しましょうか?」
「がっ‥‥ぐっ‥‥」
リリカはぐりぐりとガロードの頭を踏みつけている。
ガロードの顔面はドンドン地面に埋まり、呻き声を上げている。
‥‥痛そうだな。リリカを怒らせるのは辞めておこう。
「ちょっと、君!対戦中に入って来ては駄目じゃないか!」
審判の係をしていた人がリリカに注意をする。
「まぁまぁ、そこまでにしろ。リリカ」
俺が注意するとリリカは足の動きを止めた。
「分かりました。私も少しやり過ぎました」
「分かれば良い。それじゃ、戻るか」
「そうですね」
俺はリリカ、ネネ、ルートを連れて、今度こそ、王宮を後にした。
因みに王宮では、騎士団長の敗北ということが後に噂となった。
読者様へお知らせ 誠に勝手ながら、私情の都合により次話を投稿することが遅れます(>人<;)スイマセン
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