鬱々ショート3 対立
うつリハビリNo.3
天使さんの意見はこうだ。貴方は幸せに生きなさい。人間の本性は善。貴方は幸せになるために産まれて来たんだよ。
悪魔くんの意見はこうだ。お前は不幸せのなかで生きろ。人間の本性は悪。お前は、憎しみ、不幸せの地獄に産まれてきたのだ。
僕は重いうつ病で仕事を休職していた。ある日、寝込んでいると突然、布団の上で天使と悪魔が現れた。それから、病気のせいで体は動かない、言い様の無い不安に教われていた時に時々現れるようになった。二人は毎回現れるたびに僕に産まれてきた意味をささやきかけてきた。
いつものように僕に囁きかけてきた時。その時、僕はとても機嫌が悪かった。
うんざりした、僕には産まれてきた意味など、どうでもよくなっていた。幸せも、不幸せも、天使も悪魔にもうんざりした。
そして、僕はこう言った。
「幸せも、不幸せもどちらも嫌だ。僕ば無だ!!無になりたい!!」
そうして僕は、天使も悪魔も握り潰した。その日から僕は幸も不幸も無い、空虚な時間を生きる事になった。
今では何も感じないし、何も思わない。そんな虚ろな生活を送っている。この何もない平穏な毎日は、幸せなのかな?不幸せなのかな?僕は今日もそんな事を1日中考えている。
読んでいただきありがとうございました