第三十七話
俺は、すぐに親にさっきの出来事を話すと、城に行くことになった。それだけ重要だったらしい。
城は、町との間を堀で囲まれていて、桟橋をかけないと入れないようになっている。
今、俺のために桟橋がかかる。すげぇ、本当に城なんだな。ちょっと侮ってたわ。
その中は、庭というには大きすぎる庭があった。そこには、もう夜になるというのに、訓練に明け暮れている騎士の人っぽい人がいっぱいいた。こんな時間まで......お疲れ様です。
城は、近くから見ると、とても荘厳に見えた。真っ白に染められた壁が、その感じをより強めている。
中は、床が大理石みたいになっていて、壁もしっかりと掃除されていて、とても綺麗だった。そこまでは、親父が先導してくれたのだが、中では、別の人が先導するみたいだ。
その人についていくと、豪華な部屋につれていかれた。そこには、ソファーが二つあって、その片方には人が座っていた。その人は、とてもがっしりとした体格を持っていて、とても強そうだった。
「来たか」
その人は、俺を見てそう言った。
「さぁ、座ってくれ」
俺にソファーの反対側をすすめてくる。
「じゃあ、お言葉に甘えて座らせてもらいます」
俺はそう言ってソファーに座る。
「その歳にしては、しっかりしているな、ヘイゼルの息子よ」
親父をしってるのか。
「ありがとうございます」
「本当にしっかりしているな。まぁ、そんなことはいいんだ」
そう言って、その人は真剣な顔になった。
「とりあえずは自己紹介からだな。俺はレンド・フェールマスだ。騎士団長をしている。お前は名乗らなくて良いぞ。カーディル・ナディア。お前の話は親バカからたっぷりと聞いているからな」
へぇ、騎士団長か。やっぱり騎士団があるんだな。それと、レンドってなんか聞いたことがある気がする。
「俺のことでついでに言うとすれば、前回の王国剣技大会で、優勝したな」
ん? 王国剣技大会? そう言えば、優勝者は、最強のレンドだったな。
「もしかして、最強のレンドさんですか?」
「おぉ、知ってるのか。そうだ。俺がそいつだよ」
まじか。試合して貰いたい。やっぱり最強とはやってみたいな。
「練習試合してください」
俺は今ここで頼んだ。すると、レンドさんは笑った。
「はっはっは! 俺に練習試合とはいえ、申し込むとはな。いいだろう、今度やってやる。しかし、今回はそんなことをしている暇は無いだろう。お前は自分の家で起きたことを報告しに来たんだからな」
おぉ、そうだった。報告しなければな。




