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第一話

 あれ、ここは天国か、天国なのか、なにも見えんぞ。なんか、仰向けになってるきがするんだが、天井が、または青空が見えない。と思ったら普通に目を瞑ってた。そりゃ見えないわ。


 目を開ける。あれ、開けても真っ白になって何にも見えないぞ。まるで何十日も目を全く開かなかったみたいな感じだ。そしたらなんだか周りからなんかよくわからん変な、言葉かな?みたいなのがきこえたり、ため息とかが聞こえてきた。よく見えないが周りには結構たくさんの人がいるみたいだ。


 お、目がなれてきた。周りには金色の髪に碧眼のとても綺麗な女性や逆にTHEお母さんみたいな女性。若くてメイド服、コスプレかな?を着ている少女、あとは超かっこいい緑の髪に真っ黒な目をした男が一人いた。こんなやつら知らんぞ。誰だこいつら。なんか言ってやろうと思ったが言葉にならない。なんだこりゃ!あーうーみたいな声しか出ないぞ。しょうがないから手で何か表そうとして手を上に上げたらなんか金色の髪の人に掴まれた。そして上下に振ってくる。っていうか今気がついたが俺の手小さくね?


 あ、なんか顔に当たった。水みたいなの。上を見たら緑色の髪の人が泣いていた。え、なんで、俺なんかした?何とかしようと掴まれていない方の手を出すと泣きながら握ってきた。大丈夫なのこの人、おかしい人なんじゃない?


 それと、この言葉?なのかな?よくわからないけどこれなに?全く聞いたこと無いんですけど。教えて!誰かさん!


 あ、メイドさんみたいな人が出ていく。お母さんっぽい人も出ていくみたいだ。残ったのは金色の美人さんと残念なイケメンだけだ。お、背中の方に手が入れられたぞ?おお、持ち上げられるー。...俺、小さくね?やべぇ、どう考えても俺縮んでる。言葉も話せないしどういうことだ。抱き抱えられてるけどそれはおいといて、もしかして、これって俗に言う転生ってやつか?判断材料その1、小さくなってる、もしくは縮んでる。その2、言葉を喋れない。その3、金色の髪、はいるかもしれないが、緑色の髪は、見たことがない。その4、全く知らない言葉?が喋られてる。


 こうして並べてみると結構な確率でそうなんじゃなかろうか。まだ夢オチの可能性は否定できないが、そんなものは考えても仕方がない。これは、俺の時代がやってきたんじゃないか?これはきっと俺TUEEEだろきっと。魔法を(あるかわからないが)使ってあんなことやそんなことをして、世界を救えるんじゃないか?よっしゃーやっちゃろうじゃないの。魔王だろうがなんだろうが倒してやるよ。


 ていうか、俺いつまで抱かれてなきゃいけないの?早く下ろしてー。お、なんか言ってるぞ、伝わったか?もしかして魔法で伝わったのか?あれ、残念イケメンが出ていくぞ。あ、下ろしてくれた。ふぅ、もしかして、この美人さんも出ていくのかな?え、なんで服を脱いでるの?うわ、前が、前が見えてる。俺は目を背けた。しかし、俺は抱き抱えられた。すぐ目の前に大きな果実が···、もしかしてこれって授乳?転生だと仮定するなら今の俺は赤ん坊のはずだ。ということはこの人は俺のお母さんなのか?おぉ、美人だし、やったね。そうすると親父はさっきの残念イケメンか?でも他に男いなかったしなぁ。あ、お母さん(仮)がなんか言ってる。なんだろう。あ、そっか、俺(赤ん坊)が乳を飲まないからか。...どうしよう。飲まなければならないのか。飲まなきゃダメだよなぁ。諦めて飲もう...。



 とりあえず最初の任務はクリアした。ちょっと良かったとか思ってないからな、ぜんぜん思ってないからな。もうお母さん(仮)は服を着ている。親父(仮)も戻ってきた。そして迫ってきた。うわ!男に迫られてもぜんぜん嬉しくないから。と思ったら抱きたいだけだった。そしたら高い高いされた!うわ!怖ええ!小さくなってるから相対的に超高く見える。あ、両親(仮)が出ていった。俺、子供のはずなのに一人で残されたな...。



 今気づいたんだが、俺、トイレどうすればいいんだろう。普通の赤ん坊なら泣くんだろうが俺は泣きたくなんかないぞ。あ、尿意が、トイレ、トイレへ行かせてくれー。とりあえず両親(仮)を呼ぼう。今の俺動けないんだよな。多分筋力も低下していて手を上げるくらいしか出来ないし。大声を出せば来るだろう。でもどうやって伝えればいいんだ?聞いた感じ全く知らない言葉だぞ。そもそも喋れないし。...ジェスチャーで頑張ろう。


 よし、とりあえず大声を出そう。「あーーーーーー!」


 お、お母さん(仮)が来た。うまくいったぜ!次はトイレに行きたいって伝えないと。なんか言われてるけど気にしない、気にしない。そのうち覚えないとなぁ。


 ジェスチャーで尿意があることを伝えようとするのだが、首をかしげられる。こっちは必死で伝えようとしているのだが、全く伝わらない。あ、もうだめ、耐えられない。小さくなってるから耐えられる力も無くなってる。やべぇ、出る。あ、アウトでした。


 まぁ大丈夫だろ!そもそも俺赤ん坊だしな!でも股の辺りがなんか気持ち悪いな。何とかしたい。もう開き直って親(仮)に何とかしてもらおう。だって赤ん坊だし!ジェスチャーだぁ!くっ、伝わらない。伝われ!俺の思い!


 ん?なんか納得してるぞ。どうした?あ、俺の股のほうに手を伸ばしてきた。どうしようもないってわかってるけど恥ずかしい。どうにかしたい。


 ふぅ、終わった。こんな羞恥タイムをこれから1日何回もやらなければならないなんて。しかも、授乳もあるしなぁ。こんなに猛烈に大きくなりたいと思ったことは無かったな。早く大きくなりたい!


 もう今日は疲れた。寝よう。とりあえず。


 こうして、俺の冒険は始まるのでした。ふぁあ。

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