第6話
不定期更新です
攫われ、好きでもない男に捕まったままの状態で、ありえない事を聞きました。嘘でしょう!冗談でしょう!
「良かったな。これで私も安心できる。結婚式は半年後に予定しておこう」
そこに居る貴族の皆さん、平民だよ、気にして下さい!反対して私を自由に!誰か夢だと言って。嫌だーっ!私、参加しませんよ!
「はい、ありがとうございます。父上にも心配かけましたが安心してください。彼女と幸せになります」
幸せも何も聞いてないですからね。声も出せないまま、話だけが進んでいます。私の事は無視ですか!
「それを着せたいと思ったなら本物じゃ」
そこのおばあちゃん、認めないでください。それとは、私の身体に巻いてあるピンクのスケスケ物体ですね。認定など要りません。
「おばば様の言う通りです。彼女を見た時、強烈に着せたくなりました」
いやあああああーっ!変態です。私には似合いません、くまとか猫の模様が好きです。別の人にお願いします。旅立ちだーっ!と浮かれていた自分が馬鹿だ。神様お願いです、過去に戻ってやり直させてください。
「お披露目をせねばな。皆楽しみにしているのじゃ」
…お披露目なんてやめてください。逃げられなくなるよー!
「はい。ですがおばば様、腕の中から下ろさなくてもいいでしょうか?盗られたくないです」
下ろしてください、変態性を私要りません。腕の中に捕まったままです。動けません、それと結婚もしたくないです。
「おお!これは又難儀じゃの。初恋はこじらせると怖いの〜ひゃひゃ!」
笑い事じゃないです。コブのお兄さん結構な年に見えますが、初恋?は実らないと言う事で諦めてもらえないかなぁ。
「これが、恋ですか?胸の中が熱くなって離れられない、側で姿が見えないと不安になる」
前世で言う、ストーカになる要素満載の人物ですね。それは、別の人に向けて欲しいです。絶望的な状況の中で何故か私の結婚が決まっている様です。運がないです。誰でもいいので助けて下さい。