表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

アンジェロ殿下視点

久し振りに休みが取れたので更新しました。遅くなりましたがアンジェロ殿下視点です。後1話〜2話書いて終わりにします。

私はアンジェロ・グラアーシエン。グラアー国王子だ。先祖返りで獣の姿になった。


魔女のお陰で楽しく暮らしている。呼ばれた時は面白く無いと、思っていたが彼女を紹介してくれたのには感謝している。今では子沢山な父親にもしてもらった。


妻の前では獣の姿で10年近くなる。力が強くコントロールを覚えれば人の姿に戻れが、今はこの姿が気に入ってる、何と言っても私の妻がこの姿が好きだからだ。人の姿に戻れる事は話していない。魔女は知っているが黙ってる。面白いから構わないそうだ。




「アンジェロ殿下、そろそろ国にお戻りください。皆帰りを待っております」


この男は国から来た側近の1人で仕事を持って来る。やりたくは無いがこれも義務なので仕方ない。


「この暮らしが気に入っているのだがな。もう少し待てないか?」


嫌な顔をされたな。まあ、10年近くここに通って来るのだから大変なのは分かってる。出かける事の多い為に家族と過ごす時間が少ないと他の側近達と話していたのを聞いてる。


「諦めてください。これでも結構待ちましたよ。痺れを切らして押し掛けられるよりいいと思います」


父母が変装して暇を作っては孫達に会いに来ている。初めて見た時には顎が外れるくらい驚いていたな、孫まで先祖帰りしていると。4つ子全員が獣の姿で生まれたのでジーナが喜んでいた。1年後に生まれた末の娘だけが妻そっくりで人の姿だ。


「だが、妻は私が王子だと言う事も世嗣ぎだと言う事も知らないのだぞ」


話して無いのが悪いと言わんばかりに睨まれた。


「今迄のツケが回って来ただけですよ。観念して妃となっている事をご説明ください」


観念するしか無いか。仕方ない。


「仕方ない。話をしておくか」


「しかし、相変わらずですね。また、あの変態陛下がいらしたんですか?」


「今度は娘を嫁にくれと煩いのだ」


「は?幾つですか!あの人40越えですよ!まだ王妃は居なくても側妃はいるんでしょう!」


結構来てたぞ。この側近の来ていた時にはあんまり遭遇していないから知らなかったか?ゴミくらいにしか認識してなかったかだな。


「いないらしい。反応しないらしいからな、他のは無理だろう」


「嫌な組み合わせですね。国として求められればこっちの貴族に喜ばれそうです」


「娘があの変態王を気に入っているようだ」


恐ろしい事にあの年にして手玉に取っていると言ってもいいくらい便利に使われている。この間も美味しい果物を食べたいと言って高級果物を貢がせていた。娘に注意すると反論された。


「お父さん、使える物は何でも使わないと損するわ」


小さいながらもしっかりしている。抜け目無いとでも言うのか?


「だが、あの男は嫁に欲しいから言う事を聞いているだけだぞ」



「いいじゃない、別に嫌いじゃないよ。私より先死んじゃうけど財産沢山ありそうだし、子供でも生めば私の天下でしょう」


ある意味自分に似てるのか?財産があるだろうがそれ以上に厄介だぞ!


「面倒臭くないのか?一応一国の王だぞ」


「別に、面白いと思うわ。あの年で元気そうだし、ころっと行っても後の事は心配なさそう」


娘の主観は違うらしい。あの男を転がして遊んでいるのか?


「先に話しておくが、今度国に帰る事が決まった。本気で口説きに来るぞ」


国として婚姻を求められても突っ張る積りでいたが……。


「お父さんの故郷?ん〜、いいわよ。その時はお嫁さんになっても。きっと私の言う事聞いてくれるから」


自信満々な娘。あの男が逆らうとは微塵も思っていないらしい。こんなやり取りがあったと話せば驚かれた。


「度胸がありますね王女様、流石アンジェロ殿下のお嬢様ですね。頼りになります。いい条件を付けて嫁がせましょう」


有利な条件を付けて嫁に出す事になりそうだ。妻の元にあの男が現れなくなるのであればそれもいいな。本人もいいと言っている事だし、面倒な男の世話は娘の好きにさせよう。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ