第11話
本編はこれで完結ですがアンジェロ君視点の番外編を書いてる途中です。8月中には更新したいと思います。最後までお付き合いありがとうございました。
アンジェロ君との仮暮らしが始まりました。もふもふ散歩に連れて行ってもらいました。気分は前世某有名な姫様です。崖もひょいひょいと登って綺麗な景色を見に行きました。
「わあ〜!素敵な景色。高い場所から見ると凄いです。お屋敷もここから見れば小さい!」
遠くまで見えます。自然な美しい風景がそこにありました。前世で言えば絶景百選に選ばれそうです。
「いい眺めだろう」
ドヤ顔した後のアンジェロ君の姿が可愛いです。だって、耳をピコピコ尻尾をぶんぶん振ってます。
「はい!ありがとうございます」
アンジェロ君は見た目より優しいようです。もふもふで癒されるよ。
「この綺麗な景色の前で言いたかった。俺の妻になってください」
妻!ワンちゃんの妻!仔犬を生むの私?ふさふさ尻尾とピコピコ耳付き仔犬!可愛いかも。あの変態に捕まるよりもふもふ方がまだまし。
「はい、2人で森で狩りでもしながら暮らせますね。温泉もあるから楽しそう」
普通とはちょっと外れてるけど、森暮らし温泉付き悪くないです。
「幸せにする。君をどんな物からも守る安心してくれ」
こうして私はアンジェロ君のお嫁さんになりました。魔女のお姉さんも祝福してくれて、魔女のお姉さん的には1番良いのを選んだわね、って言われました。
「知らないのは幸せな事だわ」
「え?ローリン様何か言いました?」
ローリン様が言った事を聞き逃したのでもう一度聞きました。
「いいえ、何でもないわ。貴女が幸せになれて良かった、と言ったのよ」
ローリン様から何故か同情する様な眼差しをもらいました。どうしてかな?
「ありがとうございます。変態よりもふもふアンジェロ君が良いです」
「ジーナ!愛してる」
私にすりすりしてくる、アンジェロ君の毛皮に埋もれてもふもふ気持ちいいわ。
「もふもふ、好き」
魔女のローリン様の近くに小さい家を建てて暮らしています。変態さんの突撃が何度かありましたが旦那様になったアンジェロ君が撃退しました。
「ジーナは私の者だ!返せ!」
ドドッーン!バァン!!魔法をぶっ放す変態 、来ないで!旦那様であるアンジェロ君が魔法を障壁ではね返しました。頼りになる〜。
「俺の妻になった。返すもんか!」
変態さんは暇を作ってここに来ては、ドカドカ魔法のやり合いをしています。地形が変わりそうです。キラキラエフェクトではなくて小石と土埃が周りに舞って落ちてきます。どうでもいいけど洗濯物が汚れるので困ります。
「ジーナ様を返せ!王子妃になられる方だ!」
殿下のお付きの騎士も私を攫うつもりです。行きたくはないです。今日もアンジェロ君強いです。毎日しっかり私をを守ってくれます。
「ジーナは渡さん!俺と永遠に一緒だ!」
後ろ足で殿下とお付きの騎士を蹴り飛ばし撃退してくれました。飛ばされて落ちた衝撃で土の中に埋もれています。
「アンジェロ君!好き」
私がそう言ったら変態王子が地面にめり込んだ状態に成ってブツブツ言ってます。
「……ジーナ、絶対諦めないぞ」
もうしばらくは、変態に悩まされそうですが旦那様がいるので安心できます。
「殿下、お手伝いします」
お付きの騎士も嫌いです早く帰れ!鬱陶しい!
「鬱陶しい!早く帰れ!」
同じ気持ちのアンジェロ君強いです、頼りになります。森暮らし悪くありません。
数年後子供をぽこぽこ生んで、生れた子がふさふさの耳付き子犬で可愛いので嬉しいです。変態から逃れられた私は幸せになりました。
「ジーナの子を渡せ!今度こそ嫁にする!」
ワンコの姿で生まれなかった娘を見て嫁にと叫ぶ様に成りました。
「可愛い娘をお前になどやれるか!」
独り身の変態王子が王に成って、今度は私の子供を嫁にくれと父親であるアンジェロ君と戦闘しています。小さい内から育てたら今度こそ自分を好きに成ってくれると勘違いしています。とある所の情報です、とローリン様に教えてもらいました。ある意味雑草のようにしぶとい王に呆れて物も言えません。
だけど、私も変態王子から逃げたのに、蓋を開けたらもふもふ旦那様が王子様だと言う事が判明しました。よく遊びに来る人が王様と王妃様で上の子が10歳になって旦那様の実家に行ったらそのままお城住まいになりました。転生して平凡な人生になるはずが王子様に捕まりました。




