第10話
ぼちぼち更新してます。
誰か助けてください。私の目の前に煌びやかなイケメン一団がいます。この中から私が選ぶんですか?無理です。自慢ではないですが普通の少女です。取り柄は残念ですがありません。
「ローリン様、選べません!」
誰を選んでも安心できる人が見当たらない。神様は私に恨みでもあるんでしょうか?
「おーほっほっほーっ、誰を選んでも優良物件よ。心配しないで選びなさい」
そう言われても、キンキンキラキラ目に眩しい人ばかりなんですが。じっと見られて冷や汗が溢れていきます。
「お嬢さん、僕を選びませんか?幸せにしますよ」
金髪で蒼い瞳のお兄さんが言います。
「そいつより、僕の方が贅沢三昧しても大丈夫な資産がある。僕にしなよ」
別のお兄さんもそう言って話しかけてきました。
「私の元に来れば王妃として優遇するし愛してあげるよ」
王妃!その身分は要りません。せっかく逃げて来たのに〜ゴメンです!
「僕の方がいいですよ。田舎ですしのんびり暮らせます」
田舎!のんびり暮らせる。のんびり心惹かれます。
「……のんびり」
その言葉に反応したお兄さんにお姫様抱っこされ連れ去られそうになりました。
「お!僕に決まりだね」
「きゃあああーっ!下ろして!ローリン様助けてください!」
どうしてでしょうか?このお兄さん、変態と感じが似てます!
「嫌がっているわ。下ろしなさい!」
下ろしてもらえました。うっ……ぐすっ、変態さんに捕まった時の事を思い出してしまいました。
「ロ、ローリン様……こっ、怖かったです」
普通の人が居ません。変態さんに仕返ししたい人達に色々言われても胡散臭くて怖いです。
「ふぅ、無理かしら?」
ローリン様諦めてください。無理です。私、キンキラキンの人達と付き合いきれません。ごめんなさい。
「俺ならどうだ?」
声をかけられたので振り向くと、でっかいワンコがいます。前世で言うとゴールデンレトリーバーと言う犬にそっくりです。
「わあ!もふもふ!可愛い」
抱きつくともふもふして気持ち良いです。動物セラピーです。癒されます。
「あら、アンジェロ気に入ってもらえたみたいね」
アンジェロ君?ですか?可愛いです天使っぽい名前です。ふかふかぽふぽふです。
「俺と一緒に居れば、もふもふできるぞ」
キンキラキンよりもふもふの方がいい。これなら我慢できそうです。でも、この喋れるワンコも婚約者候補ですか?獣のお嫁さんになれるのでしょうか?疑問ですが喋れるなら問題ないです。毎日ブラッシングしてお風呂でシャンプーすれば、ふかふかがもっと触りごごちよくなりそうです。夜は天然の布団、気持ち良さそうです。強そうですから魔獣でも狩ってもらって換金すれば充分普通の暮らしができます。これなら大丈夫だと思います。




