第1話
一週間残業なしなので、更新出来るだけしようと書いています。下手でも読んでくれると言う、奇特な方がいれば良いな。
私、転生しました。死んだんですよ一度。雨の日滑ってもろ後頭部を打ってお陀仏です。お笑い定番のバナナではなくビニール袋を踏んで転びました。滑るんですよビニール袋。足もと見てなかった私が悪いのかも知れませんが、袋を捨てた人を恨んでしまいそうです。こっちで記憶を思い出したのも、滑って頭を打ったからなので運悪いですよね。それでも幸い死ぬのは免れて良かった。
「頭にコブできてる。ここ異世界だよね、TVも漫画もないんだ」
触るとでっかいコブができていました。残念です、漫画の続きもドラマの最終回も見逃してしまいました。生まれ変わって十二年、こちらの世界では独り立ちをしてもいい歳なので冒険者になろうとして旅立ちの日に転んで気を失ったようです。
「ジーナ起きてる?」
この声はお姉ちゃんです。まだよく記憶の整理ができていませんが、辛うじて分かるのですが所々記憶が飛んでいるので誤魔化すしかないです。
「……あ」
喋ろうと思いましたが何を言っていいか分かりません。
「なんだ、起きてるじゃない。返事くらいしてよ」
「ごめんなさい」
いきなりなのでびっくりして言葉が出ませんでした。記憶を探ると思い出しました、お姉ちゃんは長女でこの家の跡取です。私は末っ子でこの家から出て行かないといけません。十二歳になったので旅立とうして失敗しました。
「良くなってから出発したらいいわ」
「ありがとう。お姉ちゃん」
「食事ここに置いておくね」
「うん!美味しそう」
喋り方を子供らしく話して何とか誤魔化せた。ふう、大変です。変に思われる前に旅立ちたいと思います。前世の記憶がよみがえったので、今後の方針を決めて旅立ちます。
この世界は現代に比べると不便なとこも一杯あります。電車も車も飛行機もないので交通が不便です。良い所もありますが、危険な世界だとも言えます。
一つだけ言えるのは、魔法があるファンタジーな世界で私も少しは魔法が使えます。ここから出て大きな街で冒険者になろうかと考えています。
張り切り過ぎて、最初から躓いてしまいました。まあ、いいかな?とも思います。明日は本当に出発しよう。ぐっすり寝て明日に備えよう。
「おはよう!昨日はありがとう。今日こそ出発するわ」
「ご飯食べてから行きなさい」
「はーい」
朝食を食べてから今度こそ出かけます。荷物を持って出ようとしたらお客さんです。
「すいません、昨日のお詫びに来ました」
お姉ちゃんの知り合いかなぁ〜。大きいので、見上げないと顔が見えそうにもないね。
「誰ですか?お姉ちゃんに用事の人ですか?」
見えた顔はイケメンのお兄さんでした。ここら辺では見ない人です。通りすがりの人だと思いますが。
「お姉さん?違います、君です。昨日はごめん、頭を打っただろう?」
私が覚えてない原因を知る人で、記憶を思い出すきっかけの人?
「コブの原因の人?私のドジで転んだと思ってた」
自分のドジな所為だと思ってた。わざわざ謝りに来るなんて。
「あの時前を見てなくて、ぶつかって君が倒れたんだ」
要するに小さい私に気付かすに、思いっきり前に進みその結果私が倒れて頭を打ったと言う事らしい。家を出たばかりで、近くの知り合いのおばさんが家を教えてくれて、連れて来てくれた様です。
「もう気にしてないからいいよ」
変な知り合いは要らないよ。もう気にしてないからね。
「しかし、お詫びはさせてくれ!」
縋るように言い募るお兄さんは気味悪いです。私に構うより、綺麗なお姉さんとお友達になればいいと思います。
「私、旅に出るからもう行くね。さよなら」
「あ!待ってくれ!どこまで行くんだ街までなら馬車で送るよ」
前世の世界のストーカの様な人ですね。下手な対応をするとずっと付いてきそうです。背後に張り付かれたて、言い募るお兄さんの強引な勧誘に負けました。いいと言っても付き纏われそうですので、街まで送ってもらう事にしました。
「お世話になります」
「どうぞ、遠慮しないでいいよ」
見た目は豪華じゃないのに、中は広く豪華な作りになっていました。お忍び?やんごとない生まれのお兄さんなのかも知れませんので、街に着いたらさっさとお別れしよう考えています。この手の人と知り合いになると、物語みたいにろくな目に合わないと感じています。
「紹介する、こっちは私と旅をしているクラスとルイだ。こちらのお嬢さんは、昨日私がぶつかって怪我をさせてしまったジーナだ。街まで送って行くからよろしく頼む」
「急に居なくなったと思いましたよ、御者に聞いたらすぐ戻るからと言われたと」
「そうですよ、一人の行動は慎んでください」
やっぱり勝手に私の所に来た様です。御付きの人の目付きが、鋭く私に突き刺さっていますが、私の所為じゃないですよ。街に着いたらバイバイです。
「ジーナここに座っていいよ。このクッションも使ってくれ」
ニコニコしながら、クッションを渡してくれます。何が嬉しいのか分かりませんが不気味です。ただでさえ大きい人達が、前にいると思うと気分が滅入ります。
「ありがとう」
引きつり気味な笑顔でお礼を言いました。クッションの座りごごちはいいですが、三人の視線が突き刺さるのは勘弁して欲しいです。赤の他人に甲斐甲斐しく世話をしてもらうのは罪悪感しか感じません。やめて欲しいのですが、下手な事をしてこれ以上関わり合いになりたくないですから、名前も知らないし尋ねる気持ちないです。
「このお菓子は珍しいから食べてみるといい」
「気にしないでください。街まで乗せてもらうだけでお詫びは充分です」
「そんなつもりじゃない、食べてもらいたいだけだ!」
断っただけなのに…彼から見えない御付きの人達の目が怖い!受け取れと無言の圧力が掛かって来る。
「…じゃあ一個だけ貰います。ありがとう」
どうゆう訳か、貰うと彼がもの凄く喜んでいるみたいです。意味が分からないですから怖いですね。早く街に着いて欲しいです。遠いのでここから四日掛かります。次の村で降りて一人で行く方が楽ですね。時間は掛かっても気楽な方がいいです。村に着いた様ですね、私も宿を取る為に急いで行動です。
「村着きました。一緒に宿に行きますよ」
「私、親に聞いた安い宿に行きます。ここまででいいです。明日から一人で行きますから、先に行って構わないですよ」
厄介そうな人達かも知れないので、ここで別れた方がいいですよね。
「え?ダメだ!宿代も持つから一緒に来てくれ」
「そうですよ、この人が奢ると言うのだから奢られなさい」
「主人は譲らないから、拉致があかないのでこちらの提案に乗ってくれ」
でっかい図体の彼らに詰め寄られ、拉致られるように宿に連れて行かれ、部屋に閉じ込められました。一体私が何をしたというの?彼らの行動にハテナマークが山ほど付きそうです。