ダンジョンからの脱出
「こ、ここは…?」
「そ、そうだ!古代竜と戦って…、ってなんだこれ!」
アレンの目の前に広がっていたのは、地上までポッカリと穴が開いたダンジョンと古代竜の死骸だった。
「ヤベェ!ダンジョンぶっ壊してしちまった!」
「見つかる前に逃げない…」
あ、あれっ?な、なんでだろう?後ろに誰かいる?
「これ、あなたがやったの?」
後ろには黒髪で鼻の高い女の人がたっていた。
ヤバイィィ!バレた!バレてしまった!
ど、どうしよう?
口止めに金で買収するか?いや、そんな金ないし・・・・・・・・・
よし、逃げよう!幸い少ししか顔を見られてないし。
タタタタタタタタタタタ
「ちょっ、まっ」
タタタタタタタタタタタ
「はぁ、はぁ、ここまで来ればもう大丈夫だろ。それにようやく出口?(アレンが開けた穴)についたし!」
アレンは自分の開けた穴を登り出口を目指した。
「ようやく、外に出れた!」
「えっと、ここはどこ?」
アレンが出た先はうっそうと生い茂る木や長く伸びるつたがある森だった。
「あっ、あそこになんかある!」
アレンの視線の先には苔むした古い家があった。
「お邪魔しまぁす」
(なんだここ?)
「意外と中はきれいだな」
家の中は散らかっているということもなく、案外きれいだった。
「ここはなんだ?研究室?」
「へぇ~すごいな!何を研究して…」
バタン!
ものすごい勢いで扉が開かれた
「あなた、人の家で何してるの?」
入って来たのは、先ほどの女だった。
「あ、あなたの家?」
「そうよ、ここは私の家。それであなたは何してるの?」
女はとても怖い顔をして問い詰めた。
「い、いやぁ~、珍しいところに家があったもので…」
「それで、勝手に人の家にはいったと、そういうことね?」
「はい…」
「まぁ、いいわ!勝手に家に入った事は許してあげる。ただし、あなたがさっきの事について話してくれたらね。」
「いやぁ~、それはちょっと…」
「言わないなら、そのまま3日間木にぶら下げるわよ。」
「わ、わかりました!いいます、いいますから!ご勘弁を~」
3日間何も食べてないんだ!そんなことされたら死んじまう!
「そう、それはよかったわ!私はリーン。あなたは?」
「僕はアレンです。よろしくお願いします。」
「そう、それじゃあ、じっくりと聞きましょうかね。」
リーンさんは怖い笑みを浮かべ、こちらを見たのだった。
月曜日に投稿します。すみません