崩壊の覚醒
ドサッ
「精々生き延びられるように頑張れよ。」
あのあと、俺は縄で縛りあげられダンジョンに捨てられた。かなり手荒くされたため痣ができていた。
「くそっ、彼奴ら覚えてろよ!」
「とりあえず出口を探さないと。」
ここランク10のダンジョンはドラゴンがでるダンジョンとして有名だ。
第一階層から最低レベル60のドラゴンが出てくる。その影響でこのダンジョンでは年間1万人もの人が死んでいるのだ。
そんなヤバいダンジョンにレベル9、有用スキルなしの俺がいけばどうなるかなんてだれもが分かっているだろう。
ちなみに今の俺のステータスは
【名前】 アレン
【種族】 人間
【年齢】 17
【職業】 冒険者
【レベル】 9
【HP】 90
【MP】 110
【攻撃力】 14
【防御力】 13
【魔力】 17
【素早さ】 12
【運】 14
【スキル】崩す
【称号】
レベル1~20 ひよっこ
レベル21~40 駆け出し
レベル41~60 一人前
レベル61~80 ベテラン
レベル81~100 達人
レベル101~120 超人
レベル121~ 化物
このように、とても弱い。
見つかったら終わりなので気配を消し進んでいた。
――そうしているうちに時間だけが過ぎていった…
「くそっ、全然見つかりやしない!ここに来てもう3日だぞ!進む方向が違ったのか?」
そう思い後ろに振り返った。
――その時だった。
カチッというスイッチを押したかのような、音が鳴った。
――ドドドドドドドドドドドド!
「なっ、なんだ?」
後ろに振り返るとドラゴンの大群が押し寄せていた。罠を踏んだのだ
「うわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあ!」
俺は恐怖でからだが動かなくなり、その場に立ちすくんでしまった。
段々とドラゴン達は近づいてくる
――ドドドドドドドドドドドド!
どうしようもない、死ぬのかと思った時だった。
[死への理解、膨大な恐怖を感知しました。]
[条件達成:スキル【崩す】がスキル【崩壊】に進化します。]
[進化完了、これより敵の殲滅に移ります。崩壊球生成、発射]
――目の前の敵が一瞬にして消えた――
[殲滅完了、個体名アレンのレベルが上昇します。スキル【崩壊】によりレベルとステータスの関係が崩れました。レベルアップ完了。これをもってスキル【崩壊】のチュートリアルをおわります]
「たっ、助かったのか?」
またどこかおかしいと思うところがあったらコメントで教えてください。