その頃のカエン達~3~
昨日は1日で300pv達成しました。
ありがとうございます!
あれから半年間、Cランクに降格したカエン達はランクをもとに戻すために様々な討伐依頼を受けていた。
半年間、数々の依頼をカエン達はこなしてきたがパーティーには、1つ大きく変わったことがあった。
「おらっ!さっさと前に出ろ!」
「グフッ!」
ガアルがカエンを蹴り飛ばし、敵のど真ん中に押し出す。
――グギャギャ――グギャギャ――
ゴブリン達は、カエンに群がり棍棒などでゴミのように殴っていた。
「いい感じに群がってきたな。突撃!」
「「了解!」」
一方、カエンは――
「グフッ、ぎゃあ!(痛い痛い痛い痛い痛い!)」
(なんでこんな目に会わなきゃならないんだ!)
カエンがワインバーンに左手を潰され、戦闘が出来なくなった最初の頃は、ガアルやジャスティンが心配して気遣ってくれていた。
だが、二人は気遣うのが面倒になったのか、カエンを戦闘が出来ない囮として、扱うようになっていった。
(ドイツもコイツも俺を馬鹿にしやがって……ゆるさねぇ!いつか、殺してやる!)
カエンは囮に使われるたび心に固く誓ったのだった。
――その様子をある男が崖の上から見ていた。
黒いローブにフードを深く被った謎の男は品定めをするように、じっくりカエン見ると、言った。
「あのじっくりと煮詰められ高まった憎悪、怒り、憎しみ!これはよいものが手に入りそうだなぁ!」
カエンの負の感情に賞賛すると、男は嬉々とした様子で去っていった。――
その日の夜、ある酒場で3人が酒を飲みながら、カエンについて話していた。
「今日も、うまくいったな!」
とガアルが言う
「そうですわね、あのゴミくずがいい働きをしてくれましたわ。あいつ、囮の才能あるんじゃないですの?」
とカレンが見下すように言う。
「カエンを、囮に使うと依頼の達成率が上がったよね!」
とジャスティンが嬉しそうに言う。
「「「アハハハハハハハハハ!」」」
3人は気分が高揚し高笑いを続けていたーーーー
ーーこの時、この会話に聞き耳を立てていたものがいた。ーー
「くそっ、くそっ、くそがっ!あいつら絶対殺してやる!俺のことを囮、囮言いやがって!」
カエンは、とても苛立っていた。酒場で3人が自分を馬鹿にしているのが、聞こえてしまったからだ。
(なんで、俺がこんなことを言われなきゃならないんだ!左手さえあれば……なくとも、力があればあいつらを殺せるのに!)
『力が欲しいか?』
その時だった、カエンの頭の中に低く淀んだ声が響いた。
「誰だ!姿を現せ!」
とカエンが叫ぶ。
『姿を現した所で、その腕で何ができる?』
「う、うるさい!腕さえあれば俺だって強いんだ!」
謎の声にカエンは声を荒げ、反論する。
『だから、力が欲しいかと聞いているんだ。』
「ち、力だと?その力で、俺を馬鹿にしたやつが殺せるのか?」
とカエンは謎の声に聞く。
『ああ、殺せるとも。力が欲しいか?』
「くれ!その力であいつらを殺してやるんだ!」
『そうか、では俺の眷属になれ。』
「ぐ、ぐわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ!」
カエンが眷属になった瞬間、皮膚が紫色、頭には角が生えた悪魔のような姿になっていった。
『どんな気分だ?』
「イイキブンダ!イマナラドンナコトデモデキソウダ。」
『そうか。では、行ってこい。』
アイツラ、ゼッタイコロシテヤル!
カエンは3人を殺すため、酒場に向かった。
――バタン!
「誰だ~!俺達が楽しく飲んでいたのに!」
「「そうよ、そうよ~!」」
3人は酔っ払い誰が入ってきたのも、分かっていなかった。
「オレダヨ、ワカラナイカ?」
「ん、囮の達人のカエンじゃないか!今、お前のはな――」
――グチャ!
「ウルサイ、ダマレ!」
ガアルの言葉を遮りカエンがガアルの頭を潰す。
「キャァア!な、何するのよ!止め――」
――グチャ
「や、止め――」
――ブチュ!
他の2人もこえを荒げ、抵抗するが無慈悲に殺されていく。
しかし、これだけではカエンの心は収まらなかった。
「マダダ、マダコロシタリナイィィ!」
――グオォォォォォォ!
カエンは雄叫びを上げて走り去っていったのだった。
次話から次章の「スタンピード」に入ります!
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