とある道のりの話
僕の名前は修平。
袋川高校に通う高校1年生。
定期テストが終わり、みんな帰っていく。
1人クラスの端の席で寝てると、クラス委員長の洋子が
僕の前に来てこう言った。
「修平?定期テスト終わったよ?何してるの?」
「見たらわかるだろ?寝てるの」
「さっさと帰りなさいよ?勉強しなくていいの?」
「明日のテスト楽だし大丈夫だよ」
「そう言って赤点とっても知らないよ?」
僕は席を立って鞄を取り洋子に言った。
「ご心配ありがとう」
と嫌味全開で言って、教室を後にする。
洋子は呆然と立っていた。
下駄箱に着き、靴に履き替え、学校を後にする。
僕の家から学校まで自転車で往復40分
家まで自転車で帰っていると、家の近所に喫茶店が出来ていた。
「あれ?ここって三郎お兄ちゃんが住んでた家だよな?改築したのか」
三郎お兄ちゃんとは、家の近所に住んでた大学生のお兄さんだ。僕が小学生の時、22歳だから4年経って、26歳ということになる。
確かお兄ちゃんは、県外の会社に行ったって聞いたような。
僕は懐かしい気持ちで、喫茶店のドアを開けた。
「いらっしゃいませ」
と女性の方が言う。
ショートカットで、顔立ちは整っていて、歳は僕より少し上だろうか?すごく可愛らしい印象だった。
僕は緊張してしまい。
「こ、こんにちは」
と若干噛んで挨拶をした。
僕は席に着くと店内を見渡す。
僕は喫茶店というのを行ったことは無いが、最初の印象は、簡単に言えばすごいという印象だった。
「ご注文は何にしますか?」
「ブラックコーヒーでお願いします」
すると、店員さんは、コーヒー豆を挽いて、コーヒーを作り始めて、店員さんが僕に話しかけてきた。
「高校生?」
「そうですね、定期テストが終わって帰宅中に見つけました」
「学校楽しい?」
「普通ですね。仲良い人もいないし」
「ひとりぼっちなんですね」
「まぁ…そうですね」
「ひとりぼっちにならない裏技教えましょうか」
「裏技ですか?」
「裏技です」
「教えてください」
「人に話しかけることです。」
「それが出来ないから苦労してるんだよな」
「例えば、相手があなたに、お話してきて、分からなくても相づちを打てば、相手の人はあなたの事をお話を聞いてくれる人だと思います。対してあなたは、分からない話をされたとしても知識が身につきますし、お話することが楽しくなります。」
「そんなものなのか?」
「騙されたと思って明日やってみて下さい」
不思議と店員さんの言葉には説得力があった。
「わかりました」
と不思議とやってみようと気持ちになった。