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キラキラ泪に濡れたアイシャドウ  作者: あまかわ しらす
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プロローグ

 初めまして、あまかわしらすと申します。天駆けるシラスです。

 自伝とは違うのですが、私自身の価値観の変化や、恋愛観の変化を形にしたいと思って投稿を始めました。日々高い自己肯定感で過ごしているのですが、時々現れる自己嫌悪にもその自己肯定で蓋をしてしまうのです。

 最近とても自分を傲慢に感じるのです。

 自己肯定の中に隠れた自己嫌悪を抽出して書いています。

 澄香に限らず、出てくる登場人物はほとんど自分を投影しています。澄香を等身大の自分にすることも考えたのですが、嫌いになってしまいそうで。

 最後まで駆け抜けられるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 涙で濡れたアイシャドウがキラキラしてて綺麗だと思った。

「−−……キョウ、東京。」

 アナウンスが聞こえて慌てて電車から降りる。終電の山手線で酔っ払ったOLに見惚れて乗り過ごすとか最悪だよ。そもそも何に見惚れてるんだか。

 というか、泣きたいのはこっちなんだよね。ちょっといいなあって思ってたサークルの先輩が、朱美と付き合い始めたってさっきの飲み会で又聞きしたばかり。本当かは分からないけど、まあ確実にそうでしょう。でもどこで知り合ったの?って感じ。

 元々気乗りしない学科の友達との飲み会だったけど、その話を聞いてヤケ酒。潰れなかっただけマシ。

 でも正直、潰れるほど好きだったかと聞かれると微妙。年上ってイイナ。顔が犬みたいで可愛い。サークルの飲み会でよく隣の席になる。タバコの銘柄がおそろい。

 きっかけってそんなもんだよね。

 これから先輩のこと好きになるかもって時にこれだよなー。

『聞いてよ、明智先パイ朱美と付き合ったんだって』

 大和にLINE。

 大和は大学で知り合った男友達で、スペイン語の授業とか英語の授業がよく被ったりして。大学の知り合いの中でも一番仲良い。

『マジか!しかも朱美かよ、ウケるわ』

 ウケねーよバーカ!

『全然おもしろくないから』

 期待したような返事も来なくて、もういいや。いつもふざけてるけど、今ぐらいは慰めの言葉ってものが欲しかったんだよ、わかんないかなあ。

 ポケットにスマホを突っ込もうと思ったら着信のバイブレーション。大和かな、大和だ。

「ドンマイ、朱美には敵わない」

「開口一番それ?慰めになってないから」

「まあスミにはすぐ違う男が現れるって」

「もういいんだけど、そのパターン。明智先輩も前回の馬場くんがダメで現れた男じゃん!」

「それはそうなんだけど。まあ余ったら俺がスミもらってやるよ」

「はいはい、またそれね。つか電車乗んなきゃだから、じゃね」

 なんだか上手くいかないなあ私の恋愛。

 自分の外見って結構イケてると思ってるんだよね、私。“自分で言うのもなんだけど”って謙遜とかは別にないよ。普通に可愛いと思ってる。相対的にも絶対的にも。

 性格はー、好み分かれるかな。大人しくはない。結構自分の意見言っちゃうタイプ。でもこの性格で困ったこともない。

 自分大好き。

 これから待ってる就活とかもこの自己肯定感の高さでなんだかんだ乗り越えられちゃうと思ってる。世の中甘く見すぎとか言われたらそれまでだけど、将来悲観しててもどうしようもないじゃん。目の前のことしっかりこなしてたらおのずと明るい未来に向かうでしょ。

 帰り道のコンビニに寄ってスポドリ二本買う。一本は今飲んで、もう一本は明日の朝に飲むの。効果は知らないけど気持ち二日酔いが軽減される。プラシーボ効果ってやつ。

 化粧落とすために洗顔だけして、布団に入った。明日から連休だし、シャワーは起きたらでいいや。

窓から入る初夏の生温い夜風が酔い冷ましにはちょうど良かった。


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