表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/205

48

その後のお茶会は、とっても楽しかったです。

スーニャのお話は聞いててとても面白い話ばかりで、逆に私のお話は、つまらないものばかりだと思うのですけども、笑顔で聞いてくださって。

特に私の実家での話はとても興味をもってくださったようで、何度も詳しく教えてといってくださりました。



「ミミの御家族は、大変素敵ね!」


「ありがとうございます。父はとても優しい人で領民達からも愛されていると思います。母はとても逞しい方で、確か、昔はどこかのお姫様だったとかって、父は言ってますが、母はそれは父の妄想よとか言ってはいますね。」


「そうなの?」


「はい、まぁ、名ばかりの貴族な家ですもの。母がお姫様だったら結婚できてませんし、それに母はだれよりも逞しいんですよ!お姫様なんて柄じゃないのにねとか言って笑ってます。」


「そうなのね。とても面白い家族ね!」


「はい!弟や妹達も可愛くて。弟はとっても賢いんですよ!自慢の弟です!それに妹達は私とは違って美少女たちなんです!しっかりとデビューさせてあげて、素敵な旦那様が捕まえられるようにしてあげないとって、話をしてるんですよ。」


「ふふ、ミミの妹さん達だものね!美少女なのは分かるわ!」


「へっ?」


「だって、ミミがこーんなに可愛いんですもの!その妹さん達もとっても可愛いに決まってるわ!」


「えぇ!?」



スーニャがあまりにもにこにこと笑いながら言うので、とりあえずお礼しか言えませんでした。

そして、スーニャの仕事のお話も聞かせて貰えて、とってもためになりました。

スーニャの考え方は私に無い考え方だし、見たことがない世界に興味津々で聞いてしまいました。

そして、いつの間にやら時間が経ったようで、気付けば帰る時間に。

スーニャがそのまま泊まればいいとか言ってくれますが、さすがにそれはと言って断ったのですが、なかなかスーニャが折れてくれず困ってしまっていると、いつの間にか居た黒い影。

旦那様に後ろから抱きつかれて、びっくりしました。

驚いているうちに旦那様に連れられ、帰りました。

少し不機嫌そうな旦那様でしたが、一緒にご飯を食べ、話をしているうちに機嫌が治ったみたいです。

仕事でなにか、あったのでしょうか?

そんなこんなで、いつもにはない1日で、疲れてしまい、早めに寝たのですが、急に目覚めてしまいました。



「あら、まだ真っ暗ね。」



月明かりに照らされた部屋に、ゆっくりと起き上がり水を飲もうとベッドから出る。

ふと視線を感じ、窓を見れば、いつもの彼がそこに居た。



「あら、あなた、なんでそんな所に?」



急いで近づいて、窓を開ければ、彼、銀狼はゆっくりと、中に入ってきた。



「ふふふ、久しぶりね。元気にしていた?」


「ワフッ。」


「そう、それは良かったわ。最近はどう?忙しいの?」


「ウウウッ。」



首を横に振る銀狼に、どうやら最近は忙しくはないようで良かったと思う。

最初会った時には怪我をしていた彼。

忙しく無いということは、あんな怪我もしなくていちってこと。

一安心だわ。



「そうそう、今日はいつもとは違って、お出かけしたから疲れてしまってね。だから早くに寝ちゃってたの。だから気づくのが遅くなってしまったわ。ごめんなさい。でも、ずっと外にいるのは駄目よ?風邪を引いてしまうわ。」


「ウゥ。」


「また次来てくれたらいいのよ?」


「ワゥ。」


「ふふふ、まぁ、いいわ。そうそう。今日はね、お茶会に行ったのよ。それでね。」



今日の話を銀狼にすれば、彼は静かに聞いてくれる。

ふふふ、本当に優しい子。

頭を撫でてやれば嬉しそうにしている。

本当に犬みたい。

なんて少し失礼よね。



「あら?少し話しすぎたみたいね。夜が明けだしているわ。」



部屋に月明かりではない光が差し出し、気がつけば外が薄明るい。

あらあら、もう楽しいとあっという間ね。

またおいでと言おうと思い、銀狼を見れば、あれ?



「旦那様??」


「ミミ、って、あっ!!」


「えっえっ、え!!??」



銀狼がいた場所に旦那様がいる。

しかも裸で!!

思わず叫びそうになるのを旦那様に口を塞がれて止められた。



「すまないっ!!ミミ!!まさか、こんなに早く戻るとは!?」


「んっんっんーーー!!!」


「驚かせて本当にすまないっ!!」



えっと、頭の思考が追いつかないのですが!?

なんで銀狼が、いなくなって、旦那様が居るんですか???

というかとりあえず旦那様。



「ぷはっ!ふっふっ服を!あっ、なっないのか!でも、あのとりあえず、何かを!!!」


「えっ、あっああ!!」



裸のままでは困ります!!

旦那様にそう伝えれば気づいたようで、私はベッドの上のシーツを剥がして、旦那様に渡した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ