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プージャ様からの依頼って一体?

何故か、私が狙われるのでしょうか?

私は、それこそお祖母様はすごい方ですが、それは一部のお弟子さん達ぐらいしか知らないことで、基本、貧乏貴族であると他の方からは思われているはず。

今回のお祖母様が関わっていることはなんとなくは分かりましたが、それでも、私は本当に関わりがなく、蚊帳の外のはずなんですが。



「以前の戦争の時、あの国が敗戦したのは、予想もつかない所から登場した人物だったんだ。」


「予想もつかない所から?」


「そう。あまり軍事力を持たないと思っていた国から、あっという間にその場をひっくり返すことの出来る女性が現れたのだから、そりゃあ、もう、驚き、何も出来なかったんだ。それが敗戦の理由。」


「えっ、それってもしかしてですが...。」


「えぇ、ミシェルちゃん、君の、お祖母様で、私の姐さん。あの人が現れたからこそ、あの長く苦しんだ戦争が終わったんだ。」



そんな、お祖母様が?!

プージャ様のお話を聞けば、どうやら、その昔、まだプージャ様が幼い少女でもあった時、プージャ様はその能力故に戦争に駆り出されてしまったそう。

幼い時でも力があるプージャ様は、なんとか戦い、生き延びていたそうですが、まだまだ幼い少女が、大の大人の策略に叶うはずも無く、死んでしまうと言う時に現れたのがお祖母様だとか。

いや、お祖母様何してるんですか!?

あなた、普通の貴族娘ですよね!?

確か、お祖母様はそれほど高貴な貴族では無かったはずですが、確かにちゃんと貴族の出であったはず。

一体、何を思って、隣国の戦争地帯に出かけているのでしょうか?

嗚呼、そういえばお父様が言っていましたね。

お祖母様の先祖は元々この国の方ではなくて、どこかの国の戦士の方だったと。

でも、それも遠い昔過ぎて、本当の事かも分からないが、お祖母様を見ていると、たしかにと思うことが多くあると。

お祖母様には才能があり、弓だけではなく知略があり、策略を練る才能があった。

そして、それを実行できる能力と、それを実行しようとする力があり、お祖母様はその先祖返りの方だと思われるほどだった。

しかし、お祖母様が戦争に駆り出されるほどではなく、寧ろ軍事力のなさから、それほど狙われてもいなかった国だったので、ビクビクしながらもまだ、なんとか生き抜けるだけだったのに、その現状に当時のお祖母様は嘆き、怒り、腰を上げ、お祖母様のお父様が止めるのも聞かずに、家を出ていったとか。



「そして、姐さんは自分の能力をどんどんと生かし、最初は小さな所から、勝ち続け、味方を付けていき、最後にはうちの国にも力を貸して、勝利へと導いたんだ。本当にすごい方だよ。」


「ええっと?」


「まぁ、信じられないのも無理は無い。今は平和になって、もう数十年前が立っていて、その当時を知るものも少なくなってきているから。でも、今も忘れていない者もいるんだ。特に、姐さんに苦湯を飲まされた所はね。」


「それって、今、まさにまた仕掛けようとしている。」


「そうだね、ミシェルちゃんの言う通り。あのバカ達は忘れていないようだが、姐さんは大々的に現れた訳では無いから、アイツらどこの誰かまでは分かっていない。私達も恩人を守る為ならばと絶対外に情報を漏らさなかったし、何より姐さんは自分が持て囃されるのを嫌ったから、一体誰だったかまで話がないんだ。でも、アイツらも元々、しっかりと策略を考えて、侵略しようとしていたんだよ。それをたった1つの綻びからどんどんと崩れていったからこそ、今回は本当にその辺に対して警戒しているようだ。」


「ええっと、それってつまり?お祖母様が危ない?」


「勿論、姐さんを知ったら、姐さんを貶めようとするだろうが、それはまず、ないだろう。姐さんの方が上手だからね。でも、君たち家族は違う。」


「私達?」


「嗚呼、アイツらはまた戦争を起こそうと躍起になるような奴らだからね、何をしても自分の敵となるものを排除しようとするだろうね。姐さんは自分の身は自分で守れるが、君たちの傍に入れば、バレてしまうかも知れないからと傍を離れたが、何よりも、自分によく似た孫がいる。もし、その才能がバレれば、以前の苦湯からなにかしてくるかもしれないと姐さんは考えているんだ。」



ええっとつまり、お祖母様の家族であるお父様達が危ないかもしれないと。

そんな!まだ幼い弟もいるのに!



「嗚呼、ミシェルちゃんの実家は大丈夫。あの領地から出ない限り、あそこはどこよりも安全だよ。あそこには姐さんを慕ってやってきた強者が多いから。」


「えっ?」


「だから、大丈夫。それよりも、ミシェルちゃん、あなたの方が危険なの。」


「わっ、私ですか?」


「えぇ、あなたの能力から、狙われる可能性があるのよ。」

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