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「ふふ、もうすぐね、エレナ。」


「そうですね、奥様。奥様がいらっしゃってから、こんなに長く居なかったことは無かったので、皆、本当に寂しくしていると思います。」


「あら、そうかしら?」


「えぇ!!私だって!!2ヶ月間、奥様と離れて過ごしているととてもとても長くて長くて。」


「あらあら。」



久しぶりの景色が見えてきて、帰ってきたのだと感じる。

早くもアレンが産まれて2ヶ月がたち、予定していた4ヶ月も過ぎたので、公爵邸に戻ることにしたのだけども。

帰る間際も、それはそれはリディを初め、イーサンも引き止めようとするし、何より1番止めてくるのがお母様で。

旦那様のこと、まだ許せてないみたいで、なかなか首を縦に振らなかったのよね。

でも、多分2ヶ月間の旦那様の様子から最初の頃よりは許せてる様子は見られるから、後は時間の問題かしら?

旦那様とお母様て似ている部分があるから、まぁそこが同族嫌悪になっているのもあるのかもしれないけども。



「ふふふ、でも私も皆に会うの、とっても楽しみよ。」


「そうですか!それを皆聞いたらとっても喜びますっ!」


そうだったら嬉しいわぁ。

なんて呑気に思って帰れば、とっても驚いてしまいました。

門を開けてみれば、屋敷のみーんなが立っていて。

そして。



「「「お帰りなさいませ、奥様。」」」


「ええっと、たっただいま。」



その、お迎えに来てくれてるのは嬉しいけども、その皆で来なくても。

そのメイド、執事メンバーはそのね、お出迎えしてもらえるかもしれないなぁとは思っていたわ。

お出かけした時にはいつもしてくれるから。

でも、まさか厨房担当の皆や、庭師達までくるなんて思わなくて。



「ほっほっほ。奥様、ご実家の庭はどうじゃった?」


「ムエ爺さん。庭?とっても素敵だったわ!以前の庭なんて庭と言うよりは畑で、いえ、それもいいのよ。でも無造作に植えていたから、綺麗じゃなかったのに、でも、今回帰ってみてビックリしたわ!綺麗な畑に、それに花も色とりどりで。とっても素敵だったわ!」


「そうかそうか、それは良かった。」


「あれ?もしかして、あの庭を作ったのって。」


「ワシじゃよ。」



えぇ!?やっぱりムエ爺さんだったの!!

いや、帰ってみて、とっても素敵なお庭になっているなぁって思っていて、でっ、どこかムエ爺さんの手掛けた御屋敷の庭に似ているなぁとは思ったけども!!



「ええっといつ?いつ行っていたの?」


「そうじゃなぁ、ほら、数日、休みを貰った時があるじゃろ?あん時じゃ!」


「えぇ!?わざわざおやすみのときに!?」


「いやいや、休みとは言っとったけども、ちゃーんと仕事として給料はもらっとるよ。しっかし、流石は奥様の実家じゃ!畑の野菜がそれはそれはみずみずしいてのぉ。ワシも勉強になったわ!」


「えぇ!?そうなら良かったけども。」


「奥様が気に入って貰えるようにと考えて作ったから、良かった良かった。」



ええっと私が知らないうちにムエ爺さんが行っていたなんて。

誰も教えてくれないから知らなかったわ。



「奥様奥様!家具の方はどうでしたか?」


「え?家具?ええっと、とってもシンプルで、でも、機能性は良くて素敵だったわよ?」


「良かったあ!奥様のお父様とお話させて頂いて、うちの実家の家具職人である兄に頼んで作ってもらったんですっ!」


「えっ!ハミィのお兄さんに!?」


「はいっ!奥様のご実家の家具は大分古くなっていましたので、それに気づいたクリスさんから依頼を受けまして。私はその仲介をさせて頂いてました!奥様にお気に召していただけたと聞けば兄も喜びます!」



ええっと、ハミィはメイドの1人で、熊族の1人なのだけども、お兄さんが家具職人だなんて初めて聞いたわ!

それに、そのお兄さんが作った家具がうちにあっただなんて!



「クックリスッ!!」


「はい、奥様。」


「いったい、どういうこと??私の実家に、なんでこんなにも?」


「旦那様のご命令ですよ。旦那様が、奥様が喜ぶようにと。ムエ爺さんの庭は奥様もお気に入りでしたので、ムエ爺さん自身にお願いしました。またハミィの家の家具は一級品で有名で、うちの家具も何個も手掛けてもらってます。特に奥様の部屋のものはそうでしたから、なのでお願いしました。他にもありまして。」


「他にも!?」



聞けば、料理だったり、掃除だったりとそれは多くの人達が行っていたのを聞いて本当にビックリしました。

誰も何も言わないから!!



「なんで、お父様もお母様も言わないのかしら!?」


「嗚呼、それは当然です。お2人とも知りませんから。ただ業者が行ったものと思ってますので。」


「えぇ!?」


「流石にうちの者が行っていると知れば、遠慮なくいうことができないと思いましたので。」

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