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とーってもとっても、失礼な事を言いながらも、私の計画に協力してくれたアイツらのためにも、私は、目の前のお義兄様をそれはそれは理想の旦那様にしなきゃっ!

とりあえず、お灸はこの位にして、今、どんな状況なのかをちゃーんと知らないとねっ!

っと言うわけで!



「お兄様!私、姉様と久しぶりにお話したいことがあるの!だから、お兄様はお義兄様のお相手をしてあげて!ねっ?」


「「えっ?!」」



あれ?

なんで、2人ともそんなに嫌そうな顔をするのかしら??

ふふふ、まぁ、なんとなーくは分かるし、何よりもアイツらに見張らせていたから、知っているんだけどもね。

でも、私を仲間はずれにしたお兄様と、私からのお灸はもういいけども、お兄様はどうかは分からないから、ねっ?

まぁ、姉様を連れ出すためにの言い訳に過ぎないんだけどね!



「なーに?お兄様達、嫌なの?」


「いや、いやっと言う訳では無いですが、ねぇ?公爵様?」


「あっ嗚呼、話ならここで一緒にすればいいんじゃないかな?私も義妹達とも仲良くなりたいし。」


「ふふふ、そう言ってくださるのはとっても嬉しいですわ!でも、残念ながらそれはまた今度にお願いしたいのです!」


「なっなぜ?」


「ふふふっ、だって、女同士の内緒のお話をしたいのですもの!」


「そっ、それなら母上にっ!」


「もうっ!お兄様のアンポンタン!!お母様じゃだめなの!!お母様はお父様よりも頑固なんだから!好きな人ができたなんて言ったら、すぐに調べろなんて言うんだから!!あっ!」



思わず言ってしまったのように装い、口に手を当てる。

様子をちらりと見れば、お兄様ったら驚いているし、お義兄様も。



「もう、もう、もう!!!お兄様に言うつもりは無かったのに!!デリカシーのない!!だからお兄様はモテないのよ!!」


「なっ、それは関係ないだろう!!」


「いいえ!もうっ、お兄様達がなかなか姉様を離してくれないからよっ!ひどいっ!!もうっ、姉様にだけ相談しようって思ってたのに!!馬鹿馬鹿馬鹿!!もうっ!知らないっ!!!」



そう言って飛び出せば、きっと姉様以外追ってくる人はいないでしょう。

走る速度を緩めながら様子を伺えば、やっぱり姉様だけがきた。

私の予想通り!!



「リッリディ!!待って!!」



姉様の声は聞こえたけども、速度を早めて、自分の部屋へ。

よしっ、姉様以外、この近くは来ることはないわね!

ドアを閉めようとすると、姉様に止められて、渋々、姉様を入れた風を装う。

そうすれば、姉様はかなり信じ込んでくれるでしょう。

なんたって、今まで姉様が1番で、姉様の言葉を無視することなんて今まで1度もなかったのだから。

そんな妹が急に、よ?

私のことをよく知らないお義兄様は勿論、逆に私をよく知っている頭のいい兄様だったら信じずにはいられないでしょうね。

私に本当に好きな人ができたと。

ふふふっ、我ながら名演技だったのでは?



「ごっごめんね、リディ。皆に知られたくないことを聞いてしまって。」


「うっううん。姉様は良かったの。本当は姉様だけにお話したかったの。なのに、お兄様達ったら、なかなか姉様と2人っきりにしてくれなくて、その、焦っちゃって。」


「そうよね、リディだって年頃の女の子なのよね。秘密にしておきたいことだってあるわよね。」


「ねっ、姉様!」



久しぶりの姉様に抱きつけば、嗚呼、いつもの優しい香り!

癒される!

よしよしと頭を撫でなれたら、嗚呼!もう、何も考えられなくなってしまう!

はっ、ダメよ!ダメダメ!!

どんなに幸せでも目的を忘れては!!

まず、第1のミッションの姉様の本当の気持ちを知ることをしなくては!!

その為に、それはそれは念入りに考え、本当には存在しない捏造された男性を作り出し、調べられてもいいように、アイツらに上手く手を回させているのに。

まずは現状把握をすること。

姉様がどれほどお義兄様を愛しているかを知って、そして、そこから方向性を考えないとね!

基本、アイツらからはある意味脳筋だのなんだの言われてるけども、お兄様ほどじゃないけども頭はいい方なんだからね!

薬学って、とっっても頭がいるんだからね!!

それができる私は賢いのよ!



「あっ、あのね、姉様。」


「ん?なぁに?リディ。」


「あのねあのね、私、さっき好きな人がいるって言ったけども、そのね、それがどんな人なのかっていうのは本当に誰にも言わないで欲しいの。」


「えぇ、リディがそう言うのなら絶対に言わないわ。」


「良かったー。好きな人ができたってだけでも、母様達は騒ぎそうだけど、多分、その人のことを聞いたらますます.........だから。」


「えっ?」


「あの、ね、あのね、姉様、その私が好きになった人はね。」

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