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プールの夕焼け

作者: 島波 奏楽

展開早いです。ごめんなさい。

「もうっ。遅れちゃだめじゃない! 」

「ごめんごめん。準備に手間取っちゃって。」


これから夏本番を迎える休日、駅前で誠司と夏美は待ち合わせをしていた。二人とも水泳バッグを片手に持っている。


「まったく……誘った本人が遅れるなんて思わなかったわ。ほら、さっさと行こう?」


誠司と夏美は小学生からの幼馴染だ。水泳の上手な夏美に誠司が頼み込んで泳ぎを教えてもらう予定だった。

夏美は誠司の手を取り、市民プールへ向かうバスが止まっているバス停に引っ張って行った。

 

「ちょっと……。どこ見てるのよ」


夏美に咎められて、誠司は目をそらした。

誠司は、普段おろしている髪をポニーテールにまとめている夏美を、思わずじーっと見つめてしまっていた。

更衣室で着替えて再び合流した二人は、そんなやり取りをしてからプールに入った。そこで誠司は、じろじろ見られて少し不機嫌になっていた夏美から、鬼教官も真っ青の特訓を受けさせられるのだった。そのおかげか、誠司は今日一日ですさまじい成長を遂げた。


「おーい、夏美さん?」

「うん? なに?」

「そろそろ帰らない? ほら」


誠司が指差したほうを見ると、いつの間にか夕焼けが広がっていた。夏美は頷き、プールサイドにあがって更衣室に向かおうとした。その時、背後から誠司に抱きしめられた。そして、耳元で囁かれた。


「夏美、今日はありがとう。大好きだ。これからも、二人でたくさん思い出作ろう?」


夏美は驚いて離れようとしたが、できなかった。返事は? とせがまれ、夏美はぽつりと呟いた。


「……私も。私も誠司のことが……好き」


夏美の頬にも、綺麗な夕焼けが広がっていた。               



Fin


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― 新着の感想 ―
[良い点]  必死になれる人がそばにいるのは羨ましいです。 [一言]  好きな異性は無意識のうちに見てしまいます。
2015/10/19 22:19 退会済み
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