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夕方のカラス

作者: 濁冷 呑
掲載日:2026/05/20

西陽が強い夕方。

時々押し出すように風が吹いている。


家の前をてくてくとカラスが歩いていく。

時々周りを気にしながら、地面を突く。

ゆったりと、前を通り過ぎる。

飛ぶこともなく、のんびり周りを見ては啄む。

また、歩きだす。


鼻歌まで聞こえてきそう。


つい、気になって視線で後を追う。

道向かいに居た人も、口を開けて眺めている。

お互いに目が合うと照れ笑いで会釈し、それぞれに動き出す。


カラスだけは、気にもせず、

てくてくと歩き続けていた。


そのまま西陽に馴染んで、静かに溶けていった。

なんだか、持っている荷物が急に重く感じた。

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