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BREAK!!  作者: AKIRA


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Act 4 静かなる革命の夜

 横浜港の埠頭に、ひときわ巨大な黒い影が横たわっていた。姫神会(きしんかい)が所有する豪華客船「MIZUCHI」それは。政財界の汚濁を飲み込み、公海上で法の目をかいくぐる「闇の社交場」だ。


「おい……本当に行くのか?あそこは、お前の父親の絶対領域だぞ」


 埠頭の影に停まった車の中。龍輝が窓の外の巨大な船を見上げる。彼は先日潜伏先のアパートを焼かれた。加納家の刺客か姫神会かどちらかは分からない。行き場を失った彼を拾って、希の家(樹家)へと招き入れたのは、隣に座る薫だった。


「あら、絶対領域だからこそ、内側から壊す価値があるのよ」


薫は優雅なドレスに身を包み、冷静な瞳で船を見つめる。彼女にとって、これは単なる格闘技大会ではない。父である正雄から全てを奪い取り、そして自らの「正義」を打ち立てようとする儀式なのだ。


「希、準備は?」

「バッチリだよ!ヒメ」


後部座席で、希が三節混のケースを抱えて身を乗り出す。


「今日は寸止めやんなくていいんだよね。普段はダメだからストレス溜まりまくりなんだよ。あたし、やっちゃっていいんだよね?」

「ええ、警察なら大丈夫よ。あそこにあるのは、それこそお父様の身勝手なルールだけ。……壊していいのよ」


薫は、龍輝のスマホに目をやった。外部にいる航聖から、船内の脱出最短ルートと船内サーバーへのデバイス設置指示が送られてきていた。


「龍輝、あなたにはお父様の『最高傑作』を壊してもらうわ。……加納の__」

「……その名は出すな」


薫はそこで止めた。


「行きましょう。__狩りの時間よ」



 船底部にある闘技場。姫神 正雄は貴賓席でワインを回していた。


「……加納の出来損ないが、どれほど足掻こうと無駄だ。母親が我が会の管理下にある以上奴も私の飼い犬に過ぎん。……薫、お前が拾ったゴミが今日ここでスクラップになるのを、特等席で見せてやろう」


正雄は高笑いした。彼はまだ知らない。自分の愛娘が、その「ゴミ」と呼んだ少年を、正雄の世界を塗り替えるための「刃」に変えつつあることを。そして、彼の財産が、通信の向こう側にいる名もなき男(航聖)によって、一分ごとに削り取られていることを。


 ゴングが鳴る。

最初の獲物として、希がリングの中央へ軽やかに躍り出た。

そろそろモチベが……(笑)

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