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義理の関係だと分かったら、妹がガチの恋愛脳になった。〜妹が妹じゃなくなれば、最強ヒロインができあがる  作者: 白井 緒望


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第71話 見せたい秘密。

 次の日の放課後。

 俺は駅前で蛍と待ち合わせをしていた。


 「お待たせ。悠クン」


 駅前でちょいギャルの可愛い子に『クン』づけされる俺。これ、側から見たら、絶対にカレカノだよな。


 「全然。今来たところ」


 (くーっ、これ言ってみたかったんだ)


 「ん? どしたの?」

 蛍は不思議そうな顔をした。


 「いや、なんでもない。ここじゃなんだし。まずは昼飯でもするか?」


 すると、なぜか蛍は頬を赤めた。

 小麦色の頬がピンクになるのは、それだけで少し可愛い。


 「あのね、ここではちょっと話しづらくて」


 「え。どこならいいの?」


 「2人きりになれる場所。あの、悠クンがイヤじゃなかったら、ホテルとかでもいいんだけど」


 聞き間違いか?


 「いやいや、普通にダメでしょ」


 「……ウチとはイヤ?」


 「ってか、こんな可愛い子とそんなとこ行ったら、冷静でいられる自信が持てないだけだよ」


 「そっかぁ」


 「あ、おまえ。俺をからかってるだろ?」


 蛍は笑顔になった。

 

 「だって、悠クンと2人で会えるの幸せで、つい。ごめんね?」


 「蛍は、もっと自分の魅力に自覚を持つように」


 俺は蛍の額をつついた。


 「んで、ほんとはどこに行けばいいの?」


 蛍は俯いた。


 「ウチの家。来て欲しい」


 「また変な冗談じゃないよな?」


 「違う! ちゃんと鈴音にも言ってあることだし。話すより、見てもらった方が早いから」


 「そうか。なら分かった」


 蛍と電車に乗る。

 家までは2駅らしい。


 「んっ。悠クン。心配事?」


 いや、心配の素は、あなたなんですけどね?


 「俺、蛍のこと、何も知らないなって」


 「ウチのこと、知りたいの?」

 蛍は上目遣いになった。


 そういえば、おなじ『ウチ』でも、朱音と蛍はイントネーションが違う。


 なんでだろう。



 蛍の家は、駅から歩いて15分くらいらしい。

 駅からの道すがら、蛍は色々と思い出の場所を紹介してくれた。 


 公園や商店街、図書館、児童館。

 楽しいエピソードを添えて。


 数駅の距離でも街の雰囲気は違うものらしく、どこかに旅行にきたみたいだ。


 その後、小学校の横を通った。


 「ここ、蛍の学校?」


 「うん。ここには、あまりいい思い出ないかも」


 蛍はそれ以上は話さなかった。




 「ここ、ウチの家」


 3階建ての建物。

 マンションというより、アパートに近い。


 エレベーターはない。蛍に続いて外階段を上がる。


 途中の踊り場には雨樋が通っていて、金具で手すりと繋がっている。


 んっ。金具に何か挟まっている。

 俺は立ち止まって覗き込んだ。


 タバコだ。

 無数の吸い殻が、隙間に押し込まれている。


 視線を落とすと、タイル床の目地には、捨てられたガムが貼り付いていた。


 俺は蛍の後ろ姿を見上げた。


 蛍はタバコを吸わない。

 ガムも捨てたりはしないだろう。


 きっと、他の住人だ。


 すると、蛍がスカートの裾を両手で押さえた。


 「パンツみてたでしょ?」


 「いや、見てないし。でも、なんかごめん」


 「別に。悠クンなら見てもいいんだけど、今日のは可愛くないからダメ」


 謎の基準だ。


 3階の角部屋で蛍は立ち止まった。

 表札には『北条』と書いてある。


 「家の人とか大丈夫なの? あ、なんか買ってくれば良かった」


 蛍は笑顔になった。


 「ママは仕事だからいないよ。ちょっと片付けたら着替えたりするから待っててね」


 『パパは』じゃないんだな。

 ってか、着替え?


 まさか全裸で出たきたりしないよね?


 5分ほど待っているとドアが開いた。


 「えっ?」


 俺は蛍を見て言葉を失った。

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