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義理の関係だと分かったら、妹がガチの恋愛脳になった。〜妹が妹じゃなくなれば、最強ヒロインができあがる  作者: 白井 緒望


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第67話 だらっ

 「大変だったな」

 鈴音と朱音も俺の部屋に集まって一息ついた。


 「ふーん、これが男の子の部屋かぁ」

 朱音は歩き回って、何やらベッドの下や机の引き出しを物色している。


 「おまえ、なにしてんの?」


 朱音は手を口に当てた。

 でも、指の間からニヤついているのが見える。


 「男の子の部屋で探すものと言ったら、ひとつだけでしょ? エッチな小説とか。お兄様の好みとか、心構えもしたいし」


 普通、探すのはグラビア本とかじゃないのか?


 すると、鈴音が部屋の各所を指差した。

 「あるのはね。あそこと、そこと、その棚の中と……」


 おいおい、なんで知っている? 

 しかも全問正解。


 「鈴音、なんで分かるんだよ」


 「それは、悠真がいない時は、よくこの部屋にいるか……」


 鈴音と朱音の視線が交差する。


 「こほん。悠真の部屋が汚すぎて、たまに掃除してあげてるの」

 そう言うと、鈴音は腕を組んだ。


 「おおーっ。さすが鈴ねえ」

 朱音はパチパチと拍手をしている。


 鈴音は小声になった。

 「でもね。きっとショック受けるから、現物は見ない方がいいよ?」


 おいっ。

 従姉妹になんて事を吹き込むんだ。


 「そんな変なの持ってないし!」

 俺は反論した。

 

 「っていうか、この家でのルールについて話し合おうぜ」


 「うん」

 鈴音と朱音も頷く。

 俺たちは話し合いを始めることにした。




 コンコン。

 ドアがノックされた。


 開けると母さんだった。


 「父さんは?」


 「飲みすぎね。寝ちゃったわよ。それで、話し合いはできた? いくら親族でも、最低限のマナーは必要だし、ルールくらいは決めておかないとね」


 俺は手を上げた。


 「一応、朱音が寝るのは鈴音の部屋。消灯時間は22時。お風呂は3人の中では俺が最後。あと、なんだっけ」


 「歯磨き」

 鈴音が小声で言った。


 「そうそう。洗面台に全員分のコップを置けないから、俺のは、別の場所に置くことにしたよ」


 母さんは頷いた。


 「うんうん。それが良いわね。悠真、朱音ちゃんのこと気遣って優しいわ。じゃあ、悠真の歯磨きコップに入ってたピンクの女の子用の歯ブラシは、移動させておくわね?」


 「鈴音の歯ブラシ、ピンクだったっけ?」

 俺の問いに、鈴音は首を横に振った。

 

 ってことは……。

 3人の視線が朱音に集まる。


 朱音は舌をペロッと出した。

 そして、小声で言った。


 「だって。わたし、コップ忘れちゃったし? 悠真のと兼用した方が合理的かなぁーって。あと、寝る部屋も、お父様が悠真と一緒でも良いっていってたし……」


 さっきの話し合いで、寝る部屋については、朱音は最後まで抵抗した。


 母さんは言った。

 「朱音ちゃん用のコップは準備してあるの。だから、ピンクの歯ブラシは、朱音ちゃんのコップに入れておいたから。それと、お部屋の件、お父さんと明良さん(朱音の父親)の希望があったから少し迷ったけれど、荷物はともかく、寝る時は別。さっき、明良さんの了解ももらったわ」


 朱音は口を尖らせ、小声で言った。

 「……だら」


 (……だら? どう言う意味だ?)


 その言葉を聞いて母さんの口の端がピクリとした。


 「朱音ちゃん? そういうことを言ってると、悠真の部屋に出入り禁止にするわよ?」


 「……なにも言ってない」

 朱音はますます小声になった。


 「ここ(関東地方)なら方言はスルーされると思ってるでしょ? 残念ながら、初音伯母さんも、金沢出身なの」


 母さんは朱音の方に手を伸ばした。


 「いたいぃぃ」

 朱音は母さんに鼻を摘まれた。


 懐かしいな。

 昔、鈴音も聞き分けが悪い時にされてたやつだ。


 「なぁ。『だら』ってどういう意味なんだ?」

 鈴音に耳打ちすると、「『あほ』って意味だよ」と教えてくれた。なるほど。鼻をつままれるわけだ。


 「ごめんなさい……」

 朱音はシュンとしてしまった。


 「あのね。わたしは、あなたのお母さんから、朱音ちゃんを託されているの。自分の娘として接するからね」


 「朱音のお母さんってどんな人なの?」

 俺の質問に朱音は口を尖らせた。


 「おにばば……」


 「おに……って(笑)」


 「いたいぃぃ」

 朱音はまた母さんに鼻を摘まれた。


 なるほど。

 父さんは骨抜きだが、母さんは血族だから、遠慮なくいけるらしい。


 朱音も好き勝手できないみたいだ。


 でも、その方がなんとなく。

 本当の家族っぽい。

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― 新着の感想 ―
俺の質問に鈴音は口を尖らせた の部分は朱音のセリフとした方がスッキリしそうですが、いぎでしょうか。
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