騎士団長の苦悩③
騎士団長になる為の道のりは長かった。母があの皇后だった為、周りからの期待は尋常じゃない程のしかかった。その期待に応えてようと必死にもがいた。普通なら天才と言ってもいいレベルだったと父は言った。だが、俺に期待されたのは母と同等かそれ以上のものだった。月日は流れ、騎士団長に就任した。だが、全盛期の母と比べてられる毎日だ。そんな母はキレると本気で怖かった。何処からとも無く剣が飛んでくる。しかも正確に。捕まったら最後、地獄が待っている。般若顔の母と対面したと本気で殺されるかと思ったぐらいだ。ギルドのマスター達は殆どが女性(心が女性も含む)な訳で、その方々にお会いすると、いつも、般若顔の母の顔がチラつく。
「お、お久しぶりでございます。レ、レディ方」
「あら、ギルバートじゃない。久々ね。ふふ、『レディ』とかわかってるじゃなない。私達のこと」
「震えているの?大丈夫。私達がいるから安心して」
「依頼書の事で来たのでしょう。怒ってないわよ。私達心が広いから」
「そうそう、そこで立ってないで、早くいらっしゃっいな」
「マダム・サヴァリンは?」
「サヴァは子供が熱が出て、看病の為、お休みよ」
......何だ...と。
「だから、今日は私達が相手して、あ.げ.る.♡」
ギルド協会には5大ギルドが存在する。
・猫の尻尾
マスター: リンリー・カール(偽名)
性別: 私達の個性だから、受け取って
・兎達の楽園
マスター: エリー・ナナタ(偽名)
性別:天は私達に第三の性を与えたのよ
・白鳥の涙
マスター:マリン・ムーン(偽名)
性別:正確なんてないのそれが私達
・企鵝の翼
マスター:ミリア・ハート(偽名)
性別:私
・熊猫の爪
マスター:マダム・サヴァリン(愛称)
性別:見た目で判断しなさい。
此れがギルド案内所に書いてある。紹介文である。