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親密度80%越え

 その後もレオは一番混んでいる時間帯に馬車でやってきては順番抜かしをし、アナベルと登下校した。

 一度アーサーに注意しないのか聞いたら「放っておけ」と返ってきたので、側近であるアーサーがそういうならもはや私にいう事はないので静観を決めた。


 愚かな真似を繰り返す王太子とアナベルの噂は瞬く間に貴族達の話題となった。


 最初は何か訳があるのでは?と疑っていた子息令嬢達も二人の傍目も顧みないラブラブっぷりに次第に二人は恋人同士なのだと認めるようになっていた。


 なぜか私が皆から王太子に振られたご令嬢扱いされるのが全く以て納得いかなかったけれど、婚約者じゃなかったおかげで修道院へ行くこともなかったし、周りの同情する目が少々鬱陶しかったがそれ位我慢することにした。


 休日である今日も友人達が私の館に集まってお茶をしていたが、話題はもっぱらレオとアナベルの噂話だった。


「ねえ、お聞きになりました?王太子殿下とアナベルさんの事」

「あら、また新しい情報が入りまして?」

「昨日二人でマダム・リッツカールトンのお店に行ったらしいですわ」

「まあ、では王太子殿下がアナベルさんの為にドレスを作られたのですね」

「でもあそこは予約だけで1年はかかるでしょう?」

「どうやら王族の権力を振りかざして無理やり作らせてるらしいわよ」

「ええ、本当に!?」

「下働きのお針子が愚痴っていたそうだから確かな情報よ」

「まあ、最近の王太子殿下は人が変わったように愚かにおなりですわね」

「本当、隣にいる女性が変わっただけでこんなにも変わってしまうだなんて。伴侶というものは大切ですわね」

「全くですわ。先週はボランのお店で帽子とバッグを買って、先々週はダンバーのお店で靴を注文したと聞いてますわ。いずれも一流店ばかり。王太子殿下は庶民から集めた税金を全部アナベルさんに貢ぐおつもりなんじゃありませんこと」


 私は皆の会話を聞きながら、ああ、とうとう親密度80%超えたのかと暗くなった。

 親密度が80%を超えると攻略対象者から様々なプレゼントをされる。

 最初はお菓子、次にハンカチ、靴、帽子、バッグ、ドレスとなる。

 そして100%を超えるとプロポーズされる。


 二人が出会って2か月近く。進行が速い。

 この分なら来月にはアナベルはレオからプロポーズされるだろう。


 前世では交際0日で結婚していた有名人もいたし、運命の恋人達の間に時間など関係ないのだろう。


「ねえ、ディア。あなたと王太子殿下がただのお友達だってことは私達皆知っているけれど、あんな女性に取られて少しは悔しいと思わないの?」

 一番怒っているレティが私に聞いてくる。


「別になんとも思わないわ。ただそうね、ちょっと羨ましいとは思うわ」


「羨ましい?あの愚かな行動が?」


「違うわ、お互い周りが見えなくなる位愛し合っていることがよ。私も婚約者が欲しくなっちゃったわ」


 モテないんですけどね。


 前世も結婚出来ないまま死んで、今世に至っては恋人すら出来ないなんて。

 折角美少女に生まれ変わったのにモテないっていうことは、前世でも今世でも私の性格が問題なのかしら。

 くすん。


「ディアが婚約者を望むなら明日にでもすぐ決まると思うわ」

 ありがとうエレン。


「そうね、もう邪魔する人もいないし」

 ?どういうこと?キャシー。


「というか、すでに山ほど縁談が持ち込まれているのではなくて?」

 全くそんなことはないわベラ。


 皆モテない私を慰めようと一生懸命ヨイショしてくれる。

 持つべきものは女友達よね。


 少なくともお前の性格が悪いから婚約者が出来ないなんて言う男友達なんて金輪際真っ平御免よ!!

ブックマーク登録&評価をして下さった皆様ありがとうございます(*^_^*)


感想を下さった皆様ありがとうございます(*^_^*)


皆様のおかげで書く気力が湧いてきます。完結に向けて頑張りますヽ(^。^)ノ

暑いが続きそうですが皆様お体をご自愛ください( ^^) _旦~~

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