表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

約1000字短編集

チャット

作者: sika

緋色の闇:もうだめだ、目の前がまっくらだ。俺はもう終わりかもしれない。


緋色の闇:だって、人を殺したいと思ったんだから。


緋色の闇:殺意に呑みこまれる前に、俺は、俺は人間として死にたい。


緋色の闇:だから、俺は俺を殺すことにした。


緋色の闇:もっとも俺が人を殺しても、誰も気にしないかもしれない。


緋色の闇:それなら今までの借りを返せと俺の中の悪魔がささやく。


緋色の闇:でもそうはいかない。俺は人としての誇りを持ったまま、死ぬ。


緋色の闇:多分明日には決行する。そう、これは遺書みたいなものだ。


緋色の闇:方法は決めてある。首を吊る? 手首を切る? 違う。


緋色の闇:俺にはそんな方法は似合わない。もっと、ショッキングな方法。


緋色の闇:とっておきの方法がある。でも誰かに知られる訳にはいかない。


緋色の闇:とは言え、誰もこんな所に来る奴はいない。誰にも俺は見えてない。


緋色の闇:最後に……、俺は最後まで人間だった。あいつらと違って。


(4/08-23:32:08)緋色の闇、さんが退室しました。



            ◆◇◆



(4/09-23:05:21)緋色の闇、さんが入室しました。

緋色の闇:俺は自分が思っていたよりも弱い人間だったらしい。


(4/09-23:05:35)かっぱ、さんが入室しました。

かっぱ :いや早く死ねよ。


(4/09-23:05:40)火傷、さんが入室しました。

火傷  :早くしね。


(4/09-23:05:45)嘘吐き、さんが入室しました。

嘘吐き :弱虫。死ね。今からでも遅くない、死ね。


(4/09-23:05:54)緋色の闇とかいう厨二病氏ね、さんが入室しました。

緋色の闇とかいう厨二病氏ね:もう分かってるよな。


(4/09-23:06:01)もるぐ、さんが入室しました。

もるぐ:おまいら悪魔かよ。緋色の闇さん可哀想しね。


緋色の闇:屑ども死ね死んでしまえお前らがしねしねしねしねかすくそ


嘘吐き :小厨並の言語力乙。


火傷  :おい今日が終わるまであと一時間ねーぞはよ死ね。



(4/09-23:06:25)緋色の闇、さんが退室しました。



            ◆◇◆



 ――四月十日早朝、男が死体で発見された。頭部がパソコンのディスプレイにめり込み、その衝撃で起こった脳挫傷による死亡と判断された。他殺の線は薄く、警察は自殺によるものと見ている。なお、遺書などはまだ見つかっていない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 緋色の闇の中二病感がいいですね。 誰も見てないと思わせて見てる。予測できましたがまさか本当に死んでしまうとは!!  緋色の闇さんの年齢が気になりました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ