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13羽:見えかけた真実

こっちに戻ってきて1週間ほどするとユカの悪い噂は聞かなくなった。

私の目から見ても、あそこの家族に元気が戻ってきているのが分かる。

少しだけ安心できた。

けれども、ユカの今までの摩訶不思議な行動の意味が見出せない。

私には分からないって言われた。

どうして?

どうして私にはわからないの?

私にはユカがわからないだけなのに……


***


その日本屋に立ち寄ってみると、ベストセラーのコーナーに”生きる道”という本が置かれてあった。

作者は『愈香』この名前、ユカが中学の時によく使っていた当て字と一緒だった。

無意識のうちにその本を買って、青海君の家に向かった。


「こんにちはー」

「いらっしゃい」

青海君は爽やかな挨拶で返してくれた。

まだ記憶は戻っていない。

けれど、こっちに来た時には私は彼に会いに来る。

彼の記憶がふとしたきっかけで甦らせることが出来るかも知れないからだ。

「ハイお土産」

そういい、私はさっき本屋で買った本を手渡した。

「いつもごめんね……」

それから他愛も無い話をした。

ただ、過去の話をする事だけはしなかった。

青海君を過去に縛りたくなかったし、余計なことも言いそうで言えなかった。

そうして時間はあっという間に過ぎた。

「それじゃあもぉ行くね?」

別れを告げ青海君の家を後にした。


家に着くと、宅配の人が不意に現れた。

「お届け者でーす。磯崎ツユリさん宛となっています」

なんだろうと思いつつサインをし、荷物を受け取る。

「ユカからだ……」

なんだろうと思いつつ、箱を開けてみるとソコには白い布。

箱から取り出してみると、ソコには白いウエディングドレスが。

何か紙が落ちた。

広げてみるとソコにはユカからのメッセージ。


 イロイロと迷惑かけてごめん。

 私だって皆に迷惑かけたくなかった。

 しんみりしたくないのであんまり言わないけど、

 コレはお詫びのしるし。

 手作りだよ!!

 後は青海君の記憶が戻るだけだね。


今気づいた。

ユカはいつまでもユカなんだって。

なんであんなことをしたのかは分からないけど、ユカはユカ。

少しだけ涙が溢れてきた。

今まであったことを振り返ってみる。

小学校から高校まで、そして社会人になって、ユカがしてきたおかしなこと……?

「あれ……?」

私はふと疑問が浮かんだ。

今までユカがしてきたことが何か引っかかる。

「何だろう……私……知ってる?」

部屋の中をウロウロとしていると、高校生の時の中のいい友達で取った写真が目の隅に映った。

「!!!」

思い出した。

ユカが今までしてきたことの謎。

そして私が今思い出したこと。

全てが繋がり始める。

そう、それはあの日のことを思い出せば全て納得のいくことだった。

あの卒業旅行。

全てはそこから始まっていた。

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