リンドウ
高槻零は主人公です。JKです。
私の家の郵便ポストに、一通の手紙が届いた。
宛先には私の名前が丁寧な字で刻まれている。送り主の住所は書かれていない。
<高槻 零様>
私と貴方は前世で恋人でした。はるか昔の、遠い国で、貴方と結ばれていました。
なんとも不思議なものです。私の貴方は、今こうして同じ世界にいます。同じ場所にいます。
そしてもし貴方がこの手紙を見つけて、見てしまったのなら、貴方に会いに行きます。
<愁月悠>
きっと友達が悪戯で送ったんだろうなと思った。前世で恋人なんて、こんなミステリーな話、あるわけがない。手紙を投げて、そのままベッドに横たわった。
今日も何もない一日だった。授業を受け、友達と駄弁り、刺激も一切ない一日だった。でも、あの手紙は少しだけ刺激になったかも。
何もない一日は、ただベッドに横たわる。まだ読んでない本を、ゆっくり読めるので何もないのも、少し幸せだ。
少しだけ、誰にも邪魔されずに自分の世界に入って、泣いたり、笑ったりできるこの時間が、好きだった。
私の世界に入っていたとき、家いっぱいにインターホンが鳴り響く。
宅急便かなと思い、ハンコを持って玄関を開ける。そこには、宅急便のおじさんではなく、見知らぬ女性が立っていた。
「貴方が、零さんですか?」
見知らぬ女性が、私の名前を知っている。
ふと私は、郵便ポストの手紙を思い出した。まさかとは思ったものの、その可能性は否定できない。
私は勇気を出して聞いてみることにした。静かに深呼吸して、心を落ち着かせる。
「手紙・・・の送り主さん、ですか?」
小声になってしまったが、彼女は笑顔で頷いてくれた。
「はい。愁月悠です。」
あの手紙は本当なのかもしれない。胸の鼓動がだんだん大きくなっていく。
たしか文章には、前世の恋人と綴ってあった。ミステリアスなことが現実で起きている。
「ちょっとだけ、お話したいの。時間、あるかしら?」
私は胸が高まり、危ないことなんて一切考えずに、はいと返事をしてしまった。
「良かった。私の家、少し先にあるのよ。そこでお茶でもしながらお話ししましょう。」
彼女に案内された家は、小さな一軒家だった。
「おじゃまします。」
胸の鼓動がまだ収まらない。よく見ると、彼女は非常に綺麗で、見とれてしまうほどである。
彼女に促されるままリビングに行くと、たくさんの本が並んでいた。まるで小さな図書室のような部屋に、私は驚いた。
「ちょっとそこにかけててねーお茶出すから。」
彼女はリビングへと向かっていった。私は緊張しながらも、椅子に座った。
お久しぶりです。ゆっくりと更新していくので、期待しないでください。




