最初の村を救った
二次元は無限大の可能性が
主人公無敵だな
でも知識が知識が~~~
村に着くと、村人は1ヵ所に集められ逃げれないように、足を折られている。
オークを睨みつける男、気絶した女、泣き叫ぶ子供。
ビュン
村人達の前に移動した王顕、一瞬遅れてオーク達が気付く。
一番近くにいた奴の首を撥ねる、首からは血が噴水の様に吹き出る。
「去る奴は追わん、向かってくる奴だけ殺す」
「ぐがが」
「ぐげ」
「げげげ」
3匹がこちらに襲い掛かる、あえて攻撃を受けるがダメージを受けた感じが無い、ドコピンを三連続それだけで3匹は頭を砕かれ死んだ。
静まり返る、俺も含めここにいる奴全てが驚いている。
「ぐがーーーー」
「む」
オークの1匹が叫ぶと、他のオーク達も全て森へと逃げていく。
助けた女の子が、1人の女性の下に走って行く。
「ママー」
「リリー!!無事だったのね、良かった」
「ママ、足が…」
「気にしないで、あなたが無事ならそれでいいの」
「うわーーーーーん」
俺は村人達に近づくと、みんな恐がる。
見た目と、さっきの光景を見てはこんな反応になるだろう。
泣いていた女の子が王顕に歩み寄ると。
「ありがとう、みんなをお母さんを助けてくれて」
「…俺が恐くないのか?」
「…うん」
「そうか」
強がっているのが見え見えだ、手が震えてるし、後ろのお母さんも心配そうだ。
この世界のことを聞きたいのだが、こんなに警戒されては聞くに聞けない。
「リリー、魔法を使える人間は居るのか?」
「この村には数人居るよ、今魔法でみんなを治療してる」
「ふむ、なら武法を使えるものは?」
「ぶほー?分からない」
(この世界に武法が無いのか)
「スキルは分かるか?」
「強い人とか魔物が使うもの?」
「なるほど」
王顕は考える。
武法、
MPを使い、魔法と武法の2種類を使うことが出来る。
イヴィルは魔法より武法を使い【ワールド・インフィニティ】魔王として最強を誇っていた、それがこの世界で使えないのは不味い。
「…リリー」
「な、なに?」
「オーク達の住処って知ってるか?」
「えっとあの大きい山の洞窟…」
「そっか」
村人達はまだ怪我がすぐに治らないようで、こちらを警戒しながら3人が魔法を使って治している、魔法使いがレベル1で覚えている最も簡単な回復魔法、ヒールのようだ。
「さて、俺は行くよ」
「え、でも」
「大丈夫だ、欲界の倉庫」
ズウウウウウウウウウ
空間が渦のように歪む。
(スキル使えた、よかったーー)
その中からポーションを村人の数人分と盾の装備を取り出す。
「これをあの人達に」
「これは?」
「回復薬、飲めば治る」
「う、うん」
ポーションをリリーに渡して、もう1つ取り出した盾の装備を身に付ける。
盾の名は”守護城壁”、長方形で120センチ程度、マリアの像が彫られている。
王顕はその盾を地面に叩きつける。
「ふん!」
ゲームの中での守護城壁の能力は、陣地に城壁を造り出すこと、すなわち村の周りに城壁を造る。
村を囲むように20メートルの壁が現れた。
「よし、聞け村人達よ、今からオークを全滅させる、この壁はお前らを守ってくれるだろう、そしてリリーにポーションを託しておく、飲む飲まないはお前らの自由だ」
言いたい事だけ喋り城壁に造った門に向かう。
タタタタタタ
リリーがまた走って俺の前に回りこむ。
「リリー!!」
「戻ってくる!?」
「…」
「戻ってくるよね?」
「終わったらな」
門をくぐり、言われた洞窟へオーク退治に向かう。
スキルの1つテレポートを使い、山の近くに移動する。
「見ーつけた」
洞窟を見つけ、中に入っていく。
出て来るオークを、最初は片っ端から殴り殺していたが、武法の内容を思い浮かべながら体を動かすと使えることを発見した。
「斬首手刀」
レベル35で覚える武法で、手を高速で振り下ろし、前方にいる複数の敵の首を切り落とす技。
他にもレベルの低い武法やスキルをいろいろ試していて、さらに新たな発見をした、ステータス画面だ、王顕のステータスは、
【王顕】
種族 「 」
役職 「 」
レベル 測定不能
HP 測定不能
MP 測定不能
攻撃力 測定不能
防御力 測定不能
特攻力 測定不能
特防力 測定不能
このステータスを見た王顕は、一瞬目を疑ったが、人間とは適応する生き物なのだ、すぐに慣れてしまう。
スキルと武法は【ワールド・インフィニティ】で身に付けたものの様だ。
オークを皆殺しにして洞窟を出て村に戻る。
(スキル”索敵”で周囲に他にモンスターは居ない様だな、それにしてもレベルが低い)
スキルに相手のステータスを見るものがあり、オークのステータスは、レベルが3から5程度、HP,MPは30から35、攻防も5から8、特攻防も同じくらい、装備は一貫して棍棒で効果は攻撃+2。
低すぎる、ゲームだとチュートリアルで出て来る魔物だ。
戻るときはテレポートを使わずに、走ってみたのだが。
「思った以上に早く着いたな」
門を開け村に入ってみると、最初に訪れた時とはまったく違う反応があった。
俺が来たことに気付いたとたん、村人が一斉に集まり、頭を下げた。
「我等を救ってくださり、ありがとうございます、私はこの村の代表です」
「おおう」
「あの時はこちらも混乱していまして、ご無礼な態度をとってしまいまして」
「ああ、別に気にしてないよ」
「そういえばまだ、お名前を聞いておりませんでした、よろしければお名前をお聞かせ願えませんか?」
「名前か…そうだな王顕かな…」
「おお、王顕様、王顕様のくださったポーションのおかげで、重症を負った者も治ることが出来ました」
「そうか、そういや家を数軒壊しちまったよな」
「そんな事は良いのです、命あっての物ですから」
それから代表の家に招かれ、この世界の事を聞く、どうやらこの世界は人間の他に様々な種族が存在している。
そして今居るこの村は【フェル村】と言い、この辺りで一番大きい都から馬車で5日掛かる位置に在るらしい。
ステータスに関しては、普通に暮らしている人はレベル1から2、冒険者が3から20、伝説に残る勇者はレベル200だったと教えてくれた。
ある程度の話しを聞き、寝所を用意してくれたので、甘えさせてもらうことにする。
(伝説になった勇者が200……低い【ワールド・インフィニティ】では最高レベルは500だった、この世界はレベルが低すぎる)
ベットに寝転がり聞いた話を自分なりにまとめ始めるが、いろいろあったせいかいつの間にか眠ってしまった。
翌朝、目を覚ます。
コンコン
少しして扉をノックされ、扉を開けに歩み寄る。
「今あけるよ」
扉を開けた先に居たのは、頭を深々と下げた村の女性達だった。
数は5人でその中に、
「王顕さまーーーー」
「うおっと」
1人の少女が勢いよく抱きついてきた。
最初に助けたリリーと言う少女だ。
小さい身体を受け止める。
「王顕さま、帰ってきてくれた」
「まあ、それで彼女達は?」
「リリー、離れなさい、失礼ですよ」
「あうぅ」
「申し訳ありません王顕様、私はリリーの母です、そしてこの者達は王顕様の滞在中に身の回りのお世話をする為、集めました」
「はい?、俺の世話?」
「はい」
世話って言われても、今日この村を発とう考えていたので呆気にとられる。
そこに代表もやって来る。
王顕は早速代表に話しを切り出した、自分が今日この村を出て町に向かうということを告げた。
だが村人に残って欲しいと強く願われる、また魔物が襲って来たときに、強力な力が必要なのだろう。
「分かった強い奴が居ればいいんだな?」
「はい、だから王顕様に…」
「リリーちょっと来い」
「なーに王顕さ、あ」
「スキル”眷属への分配”」
「リリー!!」
倒れこむリリーを支えるお母さん、身体を揺する。
他の人たちも倒れたリリーに駆け寄る。
眷属への分配の能力は自分のステータスを任意で他者に分け与える。
(とりあえずレベル60くらい分けたけど、気絶させちゃったか)
「心配するな、気を失っているがちゃんと目を覚ます、リリーには俺の力を分け与えた。俺ほどじゃが、この村を守れるくらいにはなってるはずだ」
「リリーに、ですか」
「この村で唯一才能のある人間だったからな、リリーが起きたら俺のところに連れて来い基本を教えてやる」
「は、はい」
リリーのステータスは、
【リリー・カロロ】
種族 人
役職 魔法使い
レベル 60
HP 1200/1200
MP 2500/2500
攻撃力 110
防御力 150
特攻力 100
特防力 180
冒険者よりは強くなったし、自分以外のステータスを見るのには、レベル35で覚えるスキル”他者の把握”を使うほか無いため、村に居る限り悪いようにはされないだろう。
リリーが意識を覚ますまで、少し村の外を見て回ることにする。
装備を変え、付き添いはいらないと告げ村を出る。
装備は”黒騎士の鎧”黒い甲冑に金の装飾をあしらわれている、能力は王顕の攻撃を回避不能にする。
「お、飛べた飛べた」
”飛翔のマント”は空を飛べる装備で、黒いマントに金色で龍の刺繍があしらわれている。
そのまま山岳地帯まで飛んでいき、一番高い山の頂上に、何か動くものを見つけ降り立つ。
そこに居たのは、
「ぐるるるるぅぅ」
「お、赤竜かよ」
(【ワールド・インフィニティ】に出て来る竜種か、ゲームと違う土地に、ゲームと同じ敵、この世界……、最高だな!!)
「ブワーーーー」
「無常正拳ッ」
襲い来る赤竜にレベル150で覚える技を使うが、それがミスだった。
【ワールド・インフィニティ】での赤竜はレベル90であって、この世界ではレベルが全体的に低いのだ。
すなわち王顕の技は強すぎる。
無常正拳は空間に直接、力を加えることで空間にヒビを造りだし、その衝撃を相手にぶつける武法。
ズガガガガガッゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオオオオ
赤竜ごと隣の山を破壊する…。
王顕は右手を前に突き出した形で固まる。
「いやいやいや破壊力ありすぎだろ…、てか赤竜弱すぎ!、レベルいくつだったんだよ」
赤竜の死体のステータスを調べてみると、レベル50で今のリリーより低かった。
リリーに力を渡しすぎただろうか、とも思い始める。
赤竜の死体を持ち上げ村へ戻ると、とても驚かれ、そして鱗に牙、角などは高く売れるとのことで喜ばれた。
代表にリリーが目を覚ましていると聞き、俺の所に連れて来るように言った。
コンコン
「王顕様、リリーを連れてまいりました」
「おう、入れ」
「王顕さま、このような力を私などに与えてくださり、このご恩必ず何かしらの形でお返しします」
(なんか成長してないか?)
「それはいいから、リリーお前自分のステータスは見たか?」
「はい、確認した時はとても信じられませんでしたが…」
「だろうな、魔法の使い方大丈夫か?」
「は、はい」
「よし、外にでて、使ってみてくれ」
「わかりました」
村を離れ最初に出会った泉に向かい、リリーの使える魔法で一番強い魔法を使ってもらう。
レベル60で覚える魔法、ライトニング、五本の稲妻が敵を一瞬で消し炭にする。
泉が半分干上がり、魚が感電して浮かんできた。
これなら村を雑魚から守るのも簡単だろう。
続けてレベル50の魔法、ウォーターボールで泉の水かさを戻した。
まあ、ウォーターボールは魔物を閉じ込める魔法なのだが、応用だな。
もし水不足におちいっても、これで解消される。
「これなら村はお前1人に任せて大丈夫だな、俺はもう行く自分の家族と仲間達を守れよ」
「え、王顕さま?」
「頑張れよ、テレポート」
「王顕さま!!、どこに!、王顕さまーーー!」
たったそれだけを告げて、【フェル村】から王顕は姿を消した。
リリーはずっと3日3晩、探し続けていた。
今度は獣人を出すぞーー
猫耳かウサ耳か困る
どうすっかな~




