第5巻 第43話 父の死
久野英樹の過去の話
久野正義「じゃあ行ってくるからな。」
久野英樹「ああ。必ず生きて帰ってきてくれよ。」
正義は旅立った。
・数週間後
久野英樹「おい・・・嘘だろう?」
永沢誠司「それが事実だ。」
久野英樹「親父が・・・死んだ?」
永沢誠司「すまない。もっと早く判断するべきだったんだ。あいつらには叶わないと。」
久野英樹「誰なんだ?誰がやったんだって聞いてんだよ?」
英樹は永沢の胸ぐらを掴んだ。
永沢誠司「分からない。とにかくあの組織は普通の人間が太刀打ちできる組織ではない。」
久野英樹「ちくしょう・・・全然親父らしいことしてくれてないじゃねぇか・・・」
久野英樹は正義の部屋に入り刀とピストルを持ち出す。
永沢誠司「何するつもりだ?」
久野英樹「決まってるんだろう?親父を殺した奴らに復讐してやるんだよ!!」
永沢誠司「待てと言ってるだろう?子供のお前に何が出来るんだ?お前が行っても殺されるだけだ。そもそも組織のこともまだはっきりとは分かっていない。」
久野英樹「じゃあどうすればいいんだ?この気持ちは・・・」
永沢誠司「今はその気持ちは自分の胸に秘めておけ。復讐するとしてもお前が大人になってもっと強くなってからだ。」
久野英樹「分かったよ・・・」
・それから8年、久野英樹 19歳
久野英樹は大学生になっていた。
久野英樹「なんだ。この茶色いオーラは?」
英樹は自分の手から茶色いオーラが出ることに気付いていた
久野の友達の男「おお。それは“土の元素”のオーラだな。」
久野英樹「グラウンドエレメント?」
男「つまり土を操ることが出来るのさ。ちょっと地面に手を当ててそのオーラを流し込んでみろ。」
久野英樹「こうか?・・・あれ?」
地面から木が生えてきた。
男「ああそっちか!それは“土の元素”の進化系、“木の元素”だ。お前恵まれてるな!!」
久野英樹「そうなのか?」
女「キャ~・・・助けて!!」
不良A「へっへへへ。こいつ中々上玉だぜ?」
不良B「犯しがいがあるな!!」
1人の女が不良の男2人に絡まれていた。
男「久野!お前もう一度地面にオーラを流し込め。」
久野英樹「お・・・おう!」
英樹が地面にオーラを流し込む。
不良A「な・・・なんだ?」
不良B「地面から急に木が大量に生えて・・・」
不良A「おえ・・・木の枝で首を絞められた。」
男「久野。その辺にしとけよ。」
久野英樹「まだちょっとコントロールが出来てないのかな?」
英樹は技を解除する。
不良A、B「に・・・逃げるぞ。」
2人は逃げていった。
女「ありがとうございます。助かりました。」
久野英樹「君、名前は?」
女「石川絵梨です。あなたと同じ大学の2年生です。」
これが後にオリンパスに雇われることになる殺し屋エリーである。
次号、オリンパス結成の経緯が明らかに。