第3巻 第21話 パフューム
赤星功太、エリー、久野英樹、甚兵衛、三菱夏樹、ウタカタは実験室でとんでもない物を見てしまう。
赤星功太「なんだ?これは?白石教授はゾンビの研究でもしてるのか?」
エリー「これはムゴいわね・・・」
甚兵衛「まさかあの白石さんがこんなことしてるなんてわしゃ信じられんわい。」
ウタカタ「このカプセルに入ってる人たちは生きてるのか?」
三菱夏樹「さあな!いずれにしてももう人としての人格はないだろう。」
久野英樹「ちょっと来てくれ!」
久野英樹は皆をある場所へ連れて行く。そこは解剖室だった。
部屋をのぞくと白石巧が死体を解剖していた。
白石巧「フォスフォスフォス・・・この研究が成功すれば数多くの命を蘇らせることが出来る。死体を腐らない状態にしたり獣の体を移植したりする方法は見つけられたが魂を宿すことが出来ない。
それにしても音の国の人間の体は興味深い!“音の元素”が使えるのは音の国の人間だけだというらしいしな!」
霧島想「夜食をお持ちいたしました。・・・カップシチューです!」
助手の霧島想はシチューをテーブルに直接注いだ。
白石巧「こら!霧島くん!何故スープを持ってきた?そしてカップに入ってないのにカップシチューとは言わんだろう!」
扉の外では
久野英樹「おい!あれやばいんじゃないのか?」
赤星功太「どうするんだよ?」
エリー「フフフ!私たちの仲間の能力だったら死体に魂を宿すことが出来るわよ。けど、あなたのほどの医術の持ち主は私たちの仲間にはいない。だからあなたの研究データが必要なの。暗殺部隊も上手く動いてくれてるみたいで安心だわ。」
エリーは白石巧の研究を見て胸を躍らせる。
果たして死体に魂を宿すことの出来る能力者とは・・・
・音の操器士のアジト
ミュート「フォルテが帰って来ました!」
フォルテは鳥に乗ってアジトに帰還した。
ソニック「どうだった?泡玉のウタカタ、ジンベエ鮫の甚兵衛は潰したか?」
フォルテ「いいえ!失敗しました!まさかクラーケンがやられるなんて・・・」
シャープ「マ~マ~マ~!水の国の戦士は強いから侮っちゃいけんな!泡玉のウタカタやジンベエ鮫の甚兵衛はもちろんのことダイヤモンド三菱夏樹、狼男ノブアキ、獅子髪の亀治郎、肉弾の武雅は人並みを越えた実力じゃ・・・ん!マ~マ~マ~!!実力者なのだからな!」
ソニック「ドレミファソラシシシシシ!!!シャープ!そう不安になるな!フォルテがライオンや狼を操って会場を潰せばいいだろう!!それに音を支配した俺たちに速さは関係ない!強さは関係ない!そうだろう?とにかく俺たちの目的は奴の計画を潰すことだ!これ以上音の国の人間をアイツの好きにさせてたまるか!音の国こそが最強!!“音の元素”こそが最強の元素なのだ!」
・水の国 旅館『温泉の里』
朝倉利子「さぁ!神経衰弱しましょう!」
風間乱丸、空、朝倉利子、風間洋子、遠藤麗菜、西郷ノブアキ、岩倉亀治郎、勝武雅はトランプで神経衰弱をすることになる。
麗菜「まずは私の番ね。・・・ん?スペードの2とハートの1・・・外れか!〔2番のカードにはチョコの香り、1番のカードにはミルクの香り・・・〕」
遠藤麗菜は指先でトランプを軽くこする。
朝倉利子「私の番ね!犬も歩けば棒に当たる!それ!!」
風間乱丸「それ!カルタだろ!!」
風間乱丸はつっこむときあえて利子の胸を叩く。
朝倉利子「あんたは一旦休みじゃ~!!」
朝倉利子は乱丸を蹴り飛ばす。
遠藤麗菜「〔クラブの3はイチゴ・・・ダイヤの7はココナッツ・・・〕」
遠藤麗菜はまた指先でカードを擦る。
勝武雅「ちゃぱぱ!次は俺だな!だめか!ハートの3とクラブの5だ・・・」
遠藤麗菜「〔3にはイチゴ・・・5にはバナナ・・・〕」
西郷ノブアキ「ギャハハハ!俺の番か!!あれ?ダイヤの5にスペードの1・・・」
遠藤麗菜「〔5はバナナ・・・1はミルク・・・〕」
岩倉亀治郎「あいや~!おいらの番だ~!!」
岩倉亀治郎は髪の毛で手の形を象りタッチする。
風間洋子「普通にタッチしろよ!!」
遠藤麗菜「〔クラブの7はココナッツ・・・クラブの8はハチミツ・・・〕」
空「次は僕だね!!おっ!やった!!ビンゴ!!ダイヤのキングとクラブのキングだ!次は・・・あ~外れか・・・」
遠藤麗菜「〔ハートの8はハチミツ・・・クラブの2はチョコ・・・〕
よし!次は私の番ね!!それ!!!!」
遠藤麗菜は1度に4組もカードを取ってしまう。
風間乱丸「すげぇ!いったいどうやったんだ?」
朝倉利子「麗菜お姉ちゃん!イカサマはだめだよ!!」
遠藤麗菜「あ~・・・やっぱマーキングしてたのバレてた?」
空「そういえばさっきから他の人がカードめくるごとに指で擦って。」
遠藤麗菜「私は“水の元素”の進化系“芳香の元素”の使い手なの。だから好きなときに好きな香りを発したり物に付けたり出来るの!」
風間乱丸「けどなんにもにおわねぇぞ!」
遠藤麗菜「ええ!私以外に分からないくらいの微量の香りをつけただけだからね。私は嗅覚が人の倍優れてるの!嗅覚だったら獣にも負けないわ!」
風間乱丸「すげぇ!」
朝倉利子「次は私の番ね。あ~だめだ!ダイヤの10とクラブの9だ!」
風間乱丸「よし次は俺の番だ!それ!」
朝倉利子「ちょっと!なんであんたはカードじゃなくて私の胸元をめくってるの?」
風間乱丸「あっ!ごめん!あまりに平らだったからトランプのカードと利子のおっぱい見間違えちゃった〔笑〕」
朝倉利子「どうやったらそんな見間違え方するんだよ!!」
利子は乱丸を窓から突き落とす。
次号、音の操器士が白石巧の公演を襲撃する。