084思想矯正装置「絵」
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松岡修造は慎重に捕虜の三等曹士アエタス♀を連れて歩いていた。周囲の仲間たちは皆、重要な荷物の運搬や作戦準備で手一杯。馬車は使えないため、徒歩での移動を余儀なくされていた。
「誰か、エリドゥまでこのアエタス♀たんを同行してくれる人、いないかな……?」修造は少し困惑気味に仲間を見渡す。
メルリン♀は腕を組み、涼しげに言った。
「私たちは功績を挙げるためにここに来たのよ。そんな雑事は修造がやればいいじゃない!」
結局、修造がアエタス♀を連れてエリドゥに向かうことになった。途中、二人は少し歩きながら会話を交わすことになる。
「アエタス♀たん……ごめんね。皆は大事な荷物を運ぶために馬車は使えなくてさ……」修造は少し申し訳なさそうに声をかけた。
アエタス♀は冷たく返す。
「修造さん……たんを付けるのはやめて下さい。気持ち悪いです。」
「う、うーん……じゃあ、アエタスちゃんでいいかな?」
「修造さん……ちゃんも気持ち悪いです。やめて下さい。」
「えーっ!?じゃあ一体、何て呼べばいいの!?」修造は大げさに目を見開く。
「アエタスで良いです。」
修造は照れくさそうに笑った。
「何か……恥ずかしいな(´≧∀≦`)タハー!」
アエタス♀はすぐに眉をひそめる。
「この程度で喜ぶとか、気持ち悪いです。」
「うわぁ、傷つくわーーー!」修造は大げさに手を胸に当てた。
会話が続く中、修造はふと冷静になり、アエタス♀の捕虜としての立場についても確認した。
「ところで……私を捕虜にしたらどうするつもりです?」
「アルリム王様の機嫌次第です。まぁ、アルリム王様は優しい方だから、捕虜になっても命を奪われることはないと思います。」
「その言葉、信じますよ……」
「うん、信じていいよ!でも悪さはしないでね……にしても、アエタス、良い匂いだなぁ~」
「修造さん、気持ち悪いです。」
こうして、二人はゆっくりとエリドゥの城へと到着した。修造はアエタス♀を王の前に引き出す。
「アルリム王様、こちらは敵の捕虜、三等曹士アエタス♀です。どうか、痛めつけないであげて下さい。」
アエタス♀は小さく「ども」と返すだけ。
アルリム王はニコリと笑い、手元の装置を示した。
「そういう事なら、私の文明創造スキルで作った『思想矯正装置』を装着して!」
修造は言われるままに、アエタス♀に装置を座らせ、頭に装着させる。
「ポチッとな。」
装置が作動すると、アエタス♀の思想はみるみる変化し、模範的なエリドゥ国民の意識に書き換えられた。
「ワタシハモハンテキナエリドゥコクミンデス。」
アルリム王は満足そうに胸を張る。
「この思想矯正装置って、すごいんだぞ!前回捕虜にした一等騎士ハインゼル♀も、今では模範的なエリドゥ人になったんだ。これさえあれば、世界平和も夢じゃない!修造、これからどんどん捕虜を捕まえてきてね!」
修造はその言葉を聞いた瞬間、思わず後ずさりした。
「アルリム王様……怖過ぎるよ。思想矯正装置って……確かに敵を全てこの装置でエリドゥ国民にすれば争いはなくなる。でも……それは人権を無視した行為じゃないか……いや、そもそも魔族に人権なんてないのかもな……でも、拷問を受けるよりは、この装置の方がマシ……なのかも……」
アルリム王の優しい思想矯正は止まることを知らなかった。松岡修造は小さくため息をつき、急ぎその場を後にした。
暴力無き闘争




