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異世界迷宮松岡修造くん  作者: 勇氣
第五.一章軍隊編

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129/198

129猪之王「絵」

松岡修造の昇進は続く...!

 猪之王はエリドゥで暴れまわっていた。

挿絵(By みてみん)

猪之王

 「フンフンゴオオオオ!」 


 軍人Aは猪之王を見て驚嘆する。

軍人A

 (あれは猪之王体長3.5m...角の長さは40cmはあろう大きさだ。)

松岡修造1等兵士

 「『不屈の熱血』発動ッ!」


松岡修造1等兵士は味方の軍剣を念力でコントロールし、それを猪之王に放つ。


松岡修造1等兵士

 「ウォオオオオ!!!」


猪之王は凄まじい断末魔を叫ぶ。


猪之王

 「ゴギャアアアアアアアア!!」


松岡修造1等兵士は追撃の手を緩めない。大ジャンプし乍ら熱血の槍を猪之王の左首に放った。


こうして何とか猪之王を斃す事が出来た。


翌日松岡修造は昇進の報せをアルリム王から受けた。


アルリム王

 「こんなに武功を挙げたのは修造君が初めてだ。流石だな!我が国を安全にしてくれた恩に報いて兵士長に昇進させよう!」


松岡修造兵士長

 「国王陛下ありがとうございます!イテテッ!」


松岡修造兵士長は猪に受けた攻撃が治りきっていなかった。


アルリム王

 「大変だ!今直ぐ治療を施そう。」


松岡修造兵士長

 「ありがとうございます...実はさっきから立っているのがやっとなんです。」


松岡修造兵士長は部下に肩を預け乍ら歩いて治療室に向かった。


アルリム王

 「それにしても修造君の活躍は目覚ましいな。特段優れた魔法使いでもない。神族でもない。半神半人でもない。唯の超人でここ迄戦えるなんてもしかしたら、彼は世界の救世主になるかも知れないな。」


アルリム王はそう言うと「クスッ...」と笑い寝室に戻った。

 「……兵士長、意識はありますか?」


白い天幕。薬草の匂い。

松岡修造は薄く目を開けた。


 「……ああ。まだ、死んでないみたいだな。」


軍医が安堵の息をつく。


 「奇跡です。肋骨にひび、内出血もある。普通なら立てません。」


修造は小さく笑った。


 「普通じゃないって、よく言われます。」


だが――

起き上がろうとした瞬間、激痛が走る。


 (……くそ。体が動かない。)


昨日までは、勢いで立っていられた。

だが今は違う。熱が引いた後のように、冷静な痛みが残っている。


天幕の外が騒がしい。


 「北の森で異変だ!」

 「作物が踏み荒らされてる!」


修造は目を閉じた。


(またか……)


そこへ、ミフカード3曹士が杖をつきながら入ってくる。


 「……英雄が寝ているとは情けないな。」


 「上官殿こそ、吐血してたじゃないですか。」


二人は苦笑する。


ミフカード上官殿は真顔になった。


 「昨日の猪之王。あれは“森の主”の配下に過ぎん可能性がある。」


 「……主?」


 「この森には、古くから神獣がいるという伝承がある。」


修造は黙る。


突拍子もない話だ。

だが、体長3.5mの猪を見た後では否定できない。


 「兵士長として命じる。」


 「……はい。」


 「今は戦うな。まず情報を集めろ。」


修造は驚いた。


 「戦わない?」


 「英雄が一人で突っ込んで国が守れるなら、軍はいらん。」


その言葉は重かった。


修造は拳を握る。


 (俺は昨日、勢いで勝っただけだ。)


熱血で突っ込んだ。

偶然が重なった。

仲間がいたから勝てた。


 「……わかりました。」


ミフカード3曹士はうなずく。


 「森に入る前に、農民に話を聞け。足跡を調べろ。風向きを見ろ。」


 「地味ですね。」


 「戦は地味な方が勝つ。」


修造はゆっくり起き上がる。


痛みはある。

だが、昨日より視界が澄んでいる。


 (世界を救う?)


アルリム王の言葉が脳裏をよぎる。


救世主。

そんな大層なものじゃない。


まずは――


目の前の畑を守ること。


天幕を出ると、朝日が差していた。


兵士たちがこちらを見る。


 「兵士長!」


修造は深呼吸する。


 「まず農民の話を聞く!昨日と違う点を洗い出せ!」


 「は、はい!」


走り出す部下達と修造は空を見上げた。恐れや迷いがある。それでも前に進むんだ。森の奥で、低い唸り声が響いた。まだ姿は見えないが確実にいる。“森の主”。修造は静かに言う。


 「次は、勢いじゃ勝たない。」


物語は、ここから本番だ。松岡修造兵士長の戦いはまだまだ続く。

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