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異世界迷宮松岡修造くん  作者: 勇氣
第五.一章軍隊編

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126/198

126回想編松岡修造18歳2等兵士とミフカード3曹士「絵」

推敲しました。

 これは過去の松岡修造がエリドゥで軍に入るお話。松岡修造が18歳でまだアニムス軍がある頃の話。松岡修造はアルリム王に呼び出された。


アルリム王

 「これから軍隊式にして余の国にも階級制度を導入する。先ずは松岡修造君は2等兵士からだが良いな!」


修造2等兵士

 「ハイ!」


 軍隊式の訓練で松岡修造2等兵士は地獄を見る。先ずは体操で身体を解す。其の後毎朝ランニング3km、4呼称腕立て伏せ30回、上半身裸で腕立て伏せ100回。それを毎日熟す。松岡修造2等兵士は音を上げる。


修造2等兵士

 「疲れたな....」


地面に突っ伏す修造2等兵士。


 ミフカード3曹士が無表情で言う。

挿絵(By みてみん)

 「二等兵。叫ぶ元気があるなら、あと十回いけるな」

松岡修造

 「ハイィィィ!」


 腹筋が裂けて肺が燃えるが立ち上がる。理由は単純だ。アルリム王の一言だ。

ミフカード3曹士

 「軍は型だ。型が人を強くする」


その言葉が、頭から離れなかった。翌日になり修造は気づく。

松岡修造

 「……昨日より、少しだけ楽だ」


ランニング3km。4呼称腕立て30回。裸で腕立て伏せ100回。地獄は地獄だ。だが昨日より一秒早い。修造は呟く。

松岡修造

 「まずは……型にはまれ、だな」


ミフカード3曹士が眉をひそめる。

 「何だその呪文は」

松岡修造

 「創作の極意です!」

ミフカード3曹士

 「軍隊で創作するな!」

松岡修造

 「でも軍隊も物語も同じです!」


松岡修造は立ち上がる。


「まず形式で自分を型にはめる。

一文を短く。命令は明確に。会話中心。

ほら、軍隊と同じでしょう!」


ミフカード3曹士は少しだけ笑った。

 「……続けろ!」


 数日後に修造は気づく。軍にもテンプレがある。それは号令、整列、敬礼。だが、アルリム王は2割の独自性を入れた。

 「我が軍は熱くあれ」


他国は冷静沈着を良しとする。だがアルリム王は違う。

 「情熱を武器にせよ」


修造は叫ぶ。

 「燃えてきたあああああ!」

ミフカード3曹士

 「静かにしろ!」


だが一つ、修造は学んだ。


突拍子もない設定――


“松岡修造が異世界軍にいる”


それは許される。


だが。


腕が震えて足が動かなくて逃げ出したくなる。その感情は、嘘をついてはいけない。

松岡修造

 「俺は……怖いです」


ミフカード3曹士は黙る。

松岡修造

 「だが、逃げません」


震える声。それがリアルだ。ある夜修造は先輩兵士に聞く。

松岡修造

 「前職は何ですか?」

ミフカード3曹士

 「鍛冶屋だ」

松岡修造

 「え、そんな世界から軍へ?」

ミフカード3曹士

 「生活のためだ」


 その話が、修造の胸に残る。人の話を聞く。それが物語になる。休日。修造は一人で走る。誰もいない草原。風の音。その時、ひらめく。


 「軍隊小説を書こう!」


 机では出なかった発想だ。走っている時に来た。アンテナを張れ。日常がネタだ。そして一か月後。修造は日誌を読み返す。


 「……つまらん」


 自分で言う。


 「感情が足りない。熱が足りない」


 翌日の自分は読者だ。厳しいが正しい。そして物語は冒頭3行で決まる。修造はペンを握る。書き出す。“俺は松岡修造。異世界で二等兵から始まった。だがいずれ王になる男だ。ミフカード3曹士が読む。

ミフカード3曹士

 「……悪くない」


修造が笑う。

 「冒頭三行、勝負です!」


遠くでアルリム王が頷く。型に始まり、情熱で破る。修造二等兵の物語は、まだ始まったばかりだ。

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