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異世界迷宮松岡修造くん  作者: 勇氣
第七章生物兵器編

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105/198

105絶望「絵」

もし私の小説を次のレベルへと押し上げたいならブックマーク、高評価、リアクションをお願いします。

 王の覚悟 ―― 灰に還る勇気

 「余の国は、ここで終わりか……。だが、ただでは滅ばぬ。この地に余が生きた証、そして王としての意地を、歴史に深く刻み込んでやるッ!」


準国王アニッタは、震える手で王宮の最深部にある保管庫の重い扉を開いた。そこに鎮座していたのは、代々の王に「禁忌」として伝えられてきた天空神アヌの指輪。

彼は迷いなく、それを右の中指に嵌めた。指輪から冷たい拍動が伝わり、彼の生命力を貪り始める。


 「天空神アヌよ! 余の命、余の魂のすべてを捧げる! だから、この愛しき民を救い……この地に蔓延る醜悪な穢れを、根こそぎ焼き払いたまえッ!!」


アニッタの絶叫に呼応し、漆黒の空が真っ二つに割れた。「ブシュウーーーー」という、次元が軋むような轟音。プラズマの渦の中から、絶対的な威圧感を放つ天空神アヌが降臨した。

挿絵(By みてみん)

Status: 天空神アヌ (Lv.999)

心理状態: 超然。人間の善悪や情愛には関心がなく、ただ「事象の抹消」のみを司る。

特性: 物理・魔法を問わず、地上の一切を原子レベルで分解する。


 「……我を呼んだか、矮小なる王よ。我の力は、加減を知らぬ。放てば最後、敵も味方も、この地のすべてが虚無に帰すぞ」


:避難への叫び ―― 最期の慈悲

アヌの無機質な宣告に、アニッタの心臓が激しく波打った。一度発動すれば、自分の愛した街も、思い出の景色も、すべてが地図から消える。だが、ゾンビの毒に侵されるよりは、神の雷に焼かれる方がまだ救いがある。


 「一度……一度だけ民を避難させる時間を下され! 余の命に代えても、彼らだけは!!」


アニッタは、崩れゆくテラスから全土へ向けて声を張り上げた。その声には、自らの死を確信した者だけが持つ、魂を震わせるような響きがあった。


 「余の民よッ! 今すぐこの地を去れ! ここはもうじき神の火に包まれる! 南部にあるエリドゥを目指せ! そこで新たな生を、未来を掴むのだッ!!」


王の決死の叫びに、恐怖に凍りついていた国民たちが一斉に動き出した。アニッタはその背中を見つめ、静かに涙を流した。

 (さらばだ、余の民よ。余の誇りよ。君たちが生きている限り、アルスランテペは滅びない……)


:無限天雷 ―― 神罰の赫光

 「……準備は整った。あんな奇怪な化け物に蹂躙される位なら、神の雷で浄化してくだされ!!」


アニッタの覚悟を汲んだアヌが、その右手を虚空に掲げた。

 「要件、承った。――無限天雷インフィニティ・ボルト


次の瞬間、世界は「あか」に塗りつぶされた。

半径2kmの円内、空を覆う雲から数億発もの赫い雷が、まるで雨のように、あるいは剣のように降り注いだ。


ゾンビ傭兵アスケル:魔族の身体能力で生き残ろうとしたが、神の光の前では肉塊も塵も同等。一瞬の雷撃で炭化し、風に舞う灰となった。


ゾンビビヨロギ&ゾンビヤツラーン:理性を失い、ただ肉を求めて彷徨っていた彼らも、天からの「絶対的な拒絶」を前にして、「ぬわーーーん!」「ポゲーーー!!」という断末魔と共に消滅した。


その光景を見ながら逃走する民、ウルは後に震えながら語った。

 「あの赫い雷……空が血を流しているのかと思いました。一億発もの雷が落ちてくる中、私たちが焼かれなかったのは、アニッタ様が『王としての想い』で私たちを護ってくれたからに違いありません。陛下が悪人なら、今頃私たちは灰になっていたはずですから……」


:灰燼に帰す大地

赫い雷が止み、アヌが再び天空へ去った後、そこには何も残っていなかった。

ゾンビの唸り声も、王宮の威容も、アニッタという男の姿も。

すべてはならされ、ただ静寂だけが灰の海を包んでいた。


だが、南へと歩みを進める民の足取りには、亡き王が命を懸けて託した「明日」への希望が宿っていた。


果たして、この神の裁きによって、ゾンビという災厄は完全に根絶されたのか?

それとも、この灰の底でなお蠢く「何か」が残っているのか――。


次回:『亡国の難民 ―― エリドゥへの巡礼と、修造の涙』

王の死を越えて、物語は新たなステージへ……!

傭兵アスケル    ビヨロギ    ヤツラーン

†┏┛墓┗┓† †┏┛墓┗┓† †┏┛墓┗┓†

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