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東京消失  作者: 宇田十馬
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彼岸

❮今日のニュース 首都高速大渋滞❯


みんなここで死ぬんだ!空前絶後の大爆発でぇぇ!みんなここでぇぇ!


はやく取り押さえろッッ!!


ただいまのドラレコの映像のように、本日午後四時過ぎ、八墓容疑者はトラックを三車線塞ぐように車を止めて高速道路上に出て、意味不明な発言を連呼、現在その身柄は現在東京都内の拘置所に移送されました。現在は渋滞も落ち着きをみせ、、


やべぇよ、やべぇよせっちゃん。


うん、やばいね。あれどう見ても物理の教授じゃん。物理科には金輪際かかわらんとこ。


せっちゃん、悪いんだけど、次の依頼がさあ、、、


よくぞ聞いてくれました!物理の教授八墓大先生は、宇宙の心理を追い求め、ついに物理の法則をねじ曲げ、不変を一転させる超磁力の存在を!!!


(物理科にはろくな人間はいないのか、こっちの質問フル無視で語り始めただと、、、宇宙人レベルで話が全く通じない、、)


摂子は物理科でマシンガントークを受けていた。

なぜ、物理科の研究室を訪ねたかって??

それは、亀倉(老)からのオーダーがあったからだ。


実は先日のイカれてしまった教授は依頼人いわく、あるものを極秘裏に研究していたという。それが世に出ると非常にまずいらしく、何としてもそれを回収してくれとのことだ。


(私たちの仕事はスパイとかじゃないん

のになぁ、、、)


摂子が物理科の連中の話を聞いてくれてるうちにめぼしいところは全て探したが、何もなかった。


というか、途中から面倒になって隠さず堂々と探し始めたが、物理科のやつら魂だけ別世界に行ってるのかスピーカー見たいにしゃべりまくってたな。


あー、疲れた。つまんない話を永遠と聞かされる接客業の人の大変さが何となくわかったよ。それはそうと、例の資料とやらはあったの?


んにゃ、何処にも。ただあてはあるな。


大学を出ると、我々は次の目的地へと足を運んだ。


2045年の日本は治安は日に日に悪化していた。2040年に外国人参政権が認められた事がきっかけで、裏路地は海外マフィアと薬物、武器、売春斡旋などの巣窟が広がっていた。


一般人は護身用にのみ黒色火薬を使った単発の前装式拳銃の所持、携帯が合法化。


次の目的地は裏路地の中にある。


私はフリントロック式ピストルをローブの中に二丁忍ばせた。


裏路地は甘い香りとじめっとした湿気

幾つか角を曲がると雑居ビル


先輩、ここって、、、

そうだ、オカルト雑誌で有名なミーの編集社だよ


蚊取り線香の香りがする階段をのぼり、三階の扉を開けた。


やぁやぁ、そろそろかなと。君たちが来るのは何となくわかっていたよ。


口元だけにやついているこの男は、元オカ研部長の彼岸寄道ひがんよりみち


彼岸は不思議な男で、毎度の思いつきの行動に外れはなく、悪い事態も吉に転じる強運の持ち主。彼岸曰く、お前らには見えないあいつの声にしたがった結果だそうだ。


君たちが欲しいのはこれだろう?


掴み所のない男は私に一冊のメモ帳をさしだした。メモ帳の裏には、昨日発狂した教授の名前が書いてある。

1ページ目は白紙で、2ページ目からは日本語、英語、ラテン語、象形文字??で書かれた怪文書が40ページ目までぎっしりと書かれていた。


エミくんにはこれが何を示しているのかわかるかい?


いや、全く。ただ、2ページ目の一行目に書かれている象形文字??が題名みたいなものかぐらいだ。


そうだね、お見事。タイトルは宇宙の神秘だよ。


彼岸曰く、このメモ帳は教授が乱心する2日前に教授本人から受け取った。

書かれている内容はそのまま読むとただの単語の羅列になるらしく、接続語以外は専用の解析ツールを使わなければならない。


なんで、あんたがこれ(メモ帳)を持ってるんだ。


それは簡単なことさ。あまりにも突拍子のない事ばかり書かれていて、まともなメディアがとりあげるはずもないからだよ。まら君たちに元本はあげるよ。

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