魔法の影響
「———ん‥‥ふぁ〜‥‥まだ眠いな」
ファシーノの魔力漏れを解決した後、二度寝し今起きた所だ。同じベッドではファシーノはまだ眠っている。起さないように慎重にベッドから腰を浮かせた
時刻は昼頃だろうか。寝室のカーテンを開け、窓を勢いよく開くと何やら外が騒がしい
「何だ‥‥?]
俺はすぐに上着を着て、靴を履き外に出る。
町の中央広場の方が何やら騒がしい。
「しばらく森には近づくかないでいただきたい!我々、人族軍が調査をします」
広場では軍人が町の人々に注意を促している
「な、何があったのですかッ?」
何人もの人達が兵に聞き入ろうとしている。その中には見知った同級生達も混じっていた。
「昨日の夜にすごい揺れの地震と魔力を感じました、何か関係があるんですか?」
同級生のアザレアが同年代達の代表で問いかけていた。今回派遣された軍の隊長らしき人物が人差し指を上に向けた。
人差し指を向けた上空では——
———雲が
———空が
———裂けていた
「‥‥な!う‥‥そ‥‥!?」
「一体何がどうして、空が裂けるのよ!」
「ありえねぇだろ‥‥こんなこと」
「こんなことできるのなんて選ばれし者位じゃなきゃありえねぇだろ‥‥」
「いや‥‥神の御力‥‥」
町の人々が空を見上げ驚愕している。すると軍の隊長は首を横に振った
「いいえ。残念ながら我々とは無関係です‥‥我々も頭を悩ませています。もし、もしもこの御技が人類の仕業だとしたならば、放ってはおけないでしょう‥‥」
町の人々、同級生、軍が皆、空を見上げ唖然としている。
その時俺は丁度到着して同級生や大人たちと目が合い話に混ざる。
「‥‥何があったの?」
みんなに聞いてみると一斉にして上を指さした。
その方向を俺もみ———
ん?
あれ、なんか見覚えがあるぞ
———あ
俺は重大な事を忘れていた。が気付いた頃には時すでに遅し。
背中に汗をかきながら有りったけの演技で表情を作る
「な、なんだあれ〜」
と初めて見たかのようの言う
(ハハ、棒読みも良いところだ‥‥うん。ヤバイどうやって治そう)
そう考えていると一つ閃いたことがある
そう、仲間集めに旅立つ時に直して行こう
うん。それが良い。あとバレないようにマスクとかしていくか
頭をフル回転しながら考え、家に向かおうとした時、同級生の男が声をかけて来た。
「おい。レオン、試験は受けないのか?もうみんなとっくに受けて来たぞ。
受けていないのはお前だけだ」
ああ、わかっているとも『ワルドス君』
それアザレア達にも言われたばっかだし、皆して俺のこと心配してくれるは嬉しいよ
「ん?そうだな、別に後五年あるしまあ良いんじゃないか?」
「お前ってそんな奴だったか?昔はもっと——っいて!何しやがるアザレア!」
「あんたレオンの過去知らないわけじゃないでしょ!——レオン?あなたはやりたい事をやれば良いわ。ただ学院には連れていくからね!」
アザレアが会話に割り込んできた。また言ってるよ、学院は強制なのか‥‥
「すまねぇ、レオン。ただ今のお前を見ているのが嫌だったんだ‥‥」
「ワルドスは優しいな。感謝するよ。けど俺にもやるべき事ぐらいあるから、心配しなくても良いぞ?」
ワルドスは同年代で男子達のリーダー的存在だ。こんな俺にも心配して声をかけるぐらいのお人好しでもある。後イケメンで高身長、金髪だ。町の長の息子でもある。後ワルドスの後ろの取り巻きはテルとコキンだ。
「そうか‥‥」
少し空気が悪くなったところで俺はお暇しよう
みんなに「それじゃ」と言うと『待っ——』と皆んなが呼び止めるが、
家に残して来た『住民』が起きているかもしれないから急いで帰るとしよう
◊◊◊
家の前の玄関まで着き扉を開けると、ファシーノが出迎えてくれていた。
「お、お帰りなさい」
「ただいま。よく眠れたか?」
弄ったらしく微笑みながら聞く
「もう!誰のせいだと!」
話が長くなりそうなので口を抑えた
「そんなことよりも騒がしくなって来た。そろそろ遠出するぞ」
「ど‥‥どちらに?」
俺の手を振り払いながらファシーノは言う
俺はソファーに腰掛け水を飲みながら答える。
「エルフの国アルベロ・デル・モンドへ」
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