06いざ行かん!ダンジョン攻略!
こんにちは。こんばんは。
一日に何度も話を投稿している人もいるのですね・・・私もいずれはそういう風に連続更新とかしてみたいですが、現状ではムリそうです。
信じられない事に、穴が空いていた手は瞬く間に治療された。
〈ふ・・・〉
なんか意味ありげな笑みを浮かべている・・・ような声を出しているが、俺の目の前にいるのは蜘蛛のモンスターなので、特に表情の変化は分からない。
それよりも、彼女の万能邪眼は間違いなく万能のようだ。
その使い方にしても、彼女に何かしらのイメージを持たせることが出来れば、後は邪眼が自動でやってくれる代物であることは間違いないだろう。
専門知識など必要なさそうだった。
言うなれば、漫画アニメのキャラクターをイメージすれば、それらが持つ技能を再現してくれるという優れもの・・・ということだろう。
俺の手を治療するに当たり、彼女がイメージしたのは無免許の天才外科医かと思われる。
「さて、魔法術具はちゃんと動作しているだろうか・・・」
〈えー!? 報酬の1000万は!?〉
・・・本気だったのか?
「ここで支払ったとて、どこで使うんだ?」
〈ンンンッ! まさにッ! 正論!!〉
なんで、そんな芝居かかった感じで言うんだろうか?
まぁ、その辺りは置いておくとしよう。何かしらのキャラネタなんだろうけれど、俺には心当たりがないので、どう反応してあげればいいのか分からない。
それよりも、落としてしまった魔法術具の様子だ。
血だまりの中で、術式陣が光っているのを頼りに探し、拾い上げる。
俺の血に浸っていたために、羊皮紙が黒ずんでいた。が、書かれている術式陣は光っているので問題なく起動はしているようだ。
〈それ、大丈夫なん?〉
「ああ、この地球でもおなじみの魔法陣っぽい物が光っているだろう?」
〈うん、光っているね〉
「これの状態であれば、正常に起動しているという事らしい。あとは、外に・・・というか、屋敷に設置してある同種の魔法術具に回線が繋がっているかが気がかりだ」
ここが地下何mの場所なのか、ダンジョンと言う特殊な場所であるのか、諸々が定かでないために魔法術具が正常に起動していても、機能しない場合だってあるだろう。
携帯電話やスマホのようにアンテナ表示があれば分かりやすいけれど、そういう物は無い。
とりあえず、適当な大きさで平らな瓦礫の上に魔法術具を置き、左手を乗せる。
「アライラ。今から外へ連絡を送るから、少しの間だけ静かにしていて欲しい」
〈おーらい〉
身を引いて黙ってくれたので、俺は思考の切り替えを行った。
先ほどまでは、アライラと会話するために日本語で言語調整を行っていたが、今度はこちらの世界での言語に直さねばならない。
しかし、言語の切り替えとは存外難しいものだった。
日本在住の外国人は、自国語と日本語の切り替えを簡単にやっている様に見えたけれど、実は結構大変なことだったようだ。
ま、慣れれば簡単。というものだろう。
「アルメルデ前伯爵様へ。こちらルッタ。ルッタ・レノーダです。現在、崩落現場がさらに崩落して、より地下深くに落ちてしまいました。そちらを捜索しても無駄かと思います。なにやら広い空間にとても古い建造物のような・・・私では判断できない物が散見される場所におります。連絡をお待ちしております」
日本語に翻訳すれば、そんな感じの内容を送信する。
あとは、返答があるかどうかだけれども・・・。
〈返事は?〉
「電話じゃないから、さっきの言葉が向こうで受信されてから、改めて返信という形になる。Eメールみたいなもんだな」
〈そっか〉
どれぐらいで返信が来るのかも注意しておく必要があるだろう。
しかし、あとは待つだけとも言える。っで、あるならば、俺は俺で次の行動へ移すのがいいだろう。いつまでもこの場所に留まってもいられないわけだからな。
「よし、とりあえずは次に移ろう」
〈次って言うと?〉
「食料だ!」
〈腹が減っては戦が出来ぬ!〉
「うん、その通りだね。なんとかして確保したいところだけれど、こんな場所で食料が手に入るのか?って話になると・・・」
〈ダンジョンに入れば、いっぱいいるよ〉
やっぱり、ダンジョン飯になるよね。モンスターを倒して調理して、コレを食す・・・。ゲテモノ料理にしかならないなぁ・・・ちょっとやだなぁ・・・。
地下ダンジョンという事になるのだとすれば、動物系よりも虫系が多いのかな。
「アライラ。ちなみに、この先にいるモンスターは動物系が多いのか?」
〈虫と、爬虫類〉
「・・・そっかー」
血を吐きそうだ。
昆虫食・・・そういえば、地球では経験がないな。爬虫類もだけど。
アレだよな? 寄生虫とかいるんだよな? 焼けば大丈夫かな・・・不安になってきた。
〈なにを心配してるのか知んないけど、私は毎日のように食べて来たから大丈夫!〉
蜘蛛のモンスターである君なら、何食べても大丈夫だろうさ。
しかし、俺は人間だ。下手なものを食べて即死するならまだいい方だけれど、寄生虫の類に中から食い破られるとか、脳みそだけ食われてしまうとか・・・想像するのをやめよう。
・・・狩った獲物をしっかりと解体して火を通すようにしよう。
「よし・・・諸々不安事項は多いけれど、尻込みしていては進めないからな」
顔を軽く叩いて、活を入れる。
ただでさえ、地蔵合掌大道壁に地蔵菩薩大道人を使ってしまって身体が辛いところであるし、思わぬところで出血してしまったから血を作るためにも食料は必須だろう。
やっぱり加護の選択を間違えたかな・・・どこでも注文すればご飯が召喚できる加護とかにすればよかったかなー。
でもまぁ、アライラという強い味方を得たのだし、きっと何とかなると信じてダンジョンへと突入するとしよう。
「突入しよう。あの見るからに入口ですと言わんばかりの穴へ、いざ進まん!」
〈ひっひっひ、あそこから先はモンスターが犇めく大迷宮ぅ。命を賭けねば生き抜けない地獄の一丁目さぁあ・・・ひーっひっひっひ!〉
「あっそ」
俺はアライラを無視してダンジョンの入り口っぽい穴に向けて歩き出す。
〈あーん! 待って!待って! 悪ふざけしただけだからね!〉
可愛らしい声を出しても聞く耳もたんぞ。
〈それに、私がいないとルッタじゃ死ぬかもしんないよ!〉
「いや、その辺は同意する。頼りにさえてもらうよ。アライラ」
〈ふっふーん! まっかせんさーい!〉
なんでそんなにピクニック気分でいられるのだろうか? 俺はもう、どのようにして進んでいくかで頭を悩ませているんだが。
まずは安全の確認だろう。
入口から突入してすぐに襲われる可能性だってあるのだから、アライラのビームで牽制も含めた先制攻撃を仕掛けるのも手だろう。
もしくは、錫杖を鳴らして音を反響させつつ反応するモンスターを探るか。
〈ねー、ルッタ〉
「うん?」
いつの間にか、アライラは俺を追い抜いて入口っぽい穴の前にいた。
〈もっと、早く歩けない?〉
どうやら、俺が考え事をしている間に追い抜かれてしまったようだ。
俺の使った技で瀕死だった彼女は、大幅なサイズダウンをしたものの助けることが出来た。とはいえ、以前の半分ほどにサイズダウンしているわけだが、それでも5歳児である俺と比べればまだまだ大きい。
その上、八本脚の蜘蛛だ。二足歩行の俺とは移動速度が違うのは当然と言える。
「もっと早くと言うけど、君に合わせるとなると、アスリートのように走る必要があるぞ」
〈むむ・・・〉
アライラは唸ると、なぜか俺の横まで戻ってきた。
〈じゃ、ちょっと歩いてみて〉
うん? 何をするつもりか知らないけれど、言われた通りに歩くとしようか。
俺が普通に歩き出すと、アライラは俺の横で速度を合わせつつ歩き始める。どうやら、気を使ってくれているようだ。
〈うん! めんどくさ!〉
なんか諦めた?っと思ったら、俺の少し前に出ると腹を地面につけて伏せた。
〈さぁ! 乗るといい! 水虫とかなら靴ごと乗って! あ、うんち踏んだ靴なら脱いで乗ってね!〉
「わかった。遠慮なく乗せてもらうわ」
土足で彼女の上に乗ることにした。思っていた以上に、体毛がフサフサとしている。これはベッドのような弾力を持っていて、心地よいことに驚いた。
毛の下には甲殻類の虫によく見られる殻がある。触れると、どことなく温かい。
〈よーし! 出発だぁい!〉
俺が乗ったのを確認して、アライラはバッと立ち上がる。
そうして、俺の合意もなくダダダダダダッ!と入口へ突撃していく。
「ちょ、ちょっとまって!」
〈こういうのは勢いとノリが肝心なのさ!っと、この入口って・・・こんなに大きかったかな?〉
急ブレーキをかけて止まりやがったので、危うく振り落とされるところだった。
すると、万能邪眼が一つだけ光を放つ。
〈うーん・・・そうそう、こんな感じでー〉
彼女の視点であるせいか。よくわからない暗い道を駆け上って、穴を見つけたから飛び込んだ。という映像だが・・・なにかに詰まって体が嵌ってしまったかのように急停止する。
数分ほど〈うががががが〉とか言いながら体を激しく動かしている様子だ。八本足もワシャワシャという感じに動いている。
そうして、スポンッという感じに抜け出せたようだった。
〈うーん。なんで急に入口が大きくなったんだろ?〉
「違う。入口が大きくなったんじゃなくて、君が小さくなったんだ」
何を言っているんだこの子は。
〈ええ! そうなん!?〉
あのなぁ・・・説明してなかったっけかな?
「麒麟似の怪物と戦って、身体の半分が電撃で焼けて消えただろう?」
〈・・・うん、確かそうだった気がする。だけど、それはルッタが治療してくれたんでしょ?〉
「それはそうなんだけど、無くなった部位を修復するために、残っている部位から必要な分を割いて形を成したに過ぎないから、完全な治療とは行かなかったんだ」
〈つまり、私ってば小さくなったん?〉
「そう、身体の半分がごっそりなくなったから、前よりも半分以上小さくなっているんだよ」
〈ほーん・・・そうだったんかー〉
気づこうよ。
〈ま、いいか! 前から洞窟が狭いなぁって思っていたし!〉
あー・・・あの麒麟似の怪物と比べても、かなり大きかったもんな。
まったく、なんだか調子が狂うな。
「では、踏み入れるとしようか・・・前人未踏のダンジョンへ」
〈よっしゃ! いくぞー!〉
〇
のっそのっそと、ダンジョンと思われる洞窟へ突入した俺とアライラであるが・・・もう少し慎重に行動できないのか? この子は。
まるで庭を散歩するかのような大胆さだよ。
〈お、邪眼ビーム〉
なんの前置きもなく、唐突に撃ちだされるビームに身構えてしまう。
何を仕留めているのか知らないが、ビームの光にわずかな影が見えることがあるので、モンスターを倒していることは間違いないのだが・・・。
〈おっと、あの蝙蝠はちょっと前に全滅させたのになぁ・・・復活しているか〉
え、全滅させた蝙蝠が復活している?
〈ちょうどいいや。今度は私のご飯になってもらおうか!〉
「ちょっと待て」
ダンジョン内部に入って何分経過したかも分からないけれど、さっきからずっと俺は彼女の上で座っているだけで何もしていない。
もう、ホントに〈邪眼ビーム〉とか言うだけで、出てきたであろうモンスターを仕留めているので、俺のやることがないのである。
それはそれとしても、全滅させた蝙蝠が復活しているという話には待ったをかける必要があるだろう。
〈どうかした?〉
「全滅させた蝙蝠が復活しているって・・・本当なのか?」
〈さぁ、知らんけど〉
「・・・知らないのかよ」
〈私が前に通った道かも分かんないし。ただ、あの蝙蝠はいつかどこかで邪魔してきたから、ビームで玉砕!粉砕!大喝采!にしてやったわ!〉
・・・そっか。
「まぁ、なんでもいいや。その蝙蝠で確認したいこともあるし、なるべく炭にするのを避けて欲しんだけど」
〈なるほど、いい加減に空腹なんだね!? まかせなさい!〉
・・・そういう事ではなくて。
〈八連! 邪眼! ウェルダンビーム!!〉
は? ウェルダン?
俺が彼女の技名に疑問符を浮かべていると、特に何が変わったのかも分からないビームを洞窟の天井付近へと乱射する。
そうして、ボトボトと落ちてくるのは・・・確かに蝙蝠だな。
〈もうちょっと待ってね! 数だけは多いんだから、嫌になるよね!〉
火力がえぐいなぁ・・・。
あと数秒をかけることもなく、蝙蝠は全滅したようだった。
彼女の言葉を信じて、安全となった一帯を調べるために降りる。
錫杖に青い火を灯して、松明代わりにしつつ探索してみれば・・・丸焼きになった蝙蝠が山のように転がっていた。
「大きいな・・・背丈は平均的な成人男性二人分くらいか・・・体の厚みは、成人男性三人分ぐらいはありそうだな」
これは紛れもなくモンスターのようです。
まずは解体してみるとしよう。先に懸案となる寄生虫の有無を確認しておきたい。焼いただけで死んでくれていればいいが、そうでなければ俺の身が危ないからな。
さて・・・刃物は・・・。
「アライラ」
〈ふぉご、うんぐ、ゴクッ・・・ふぅ、なに?〉
山になっている死骸をムッシャムッシャと食べていた。なんの躊躇いも無いのが、この場所における経験の差だと察する。
「えっと、君の邪眼でナイフとか出して欲しんだけど」
〈え? 今度は指を切り落とすの?〉
誰が切り落とすか。
「この蝙蝠を解体したいんだ。食べられる箇所とそうではない箇所を分けたいし、中身も確認しておきたいことがあるんだ」
〈ふーん・・・そんな細かいことを気にしていたら、こんなクレイジーな場所では生き残れないぜ!べいべー!〉
はいはい、その通りですね。
〈ま、いーか。ちょっと待ってね! えーっとナイフ・・・邪眼ナイフ!〉
ズバァアって音が聞こえてくるような斬撃が、俺のすぐ横を通って蝙蝠の死骸を切断する。見れば、斬撃はナイフの形状をしていた。
ただし、ナイフのサイズが俺用ではない。アライラという蜘蛛のモンスターと同サイズだ、先の針も杭のように大きかったから、おそらくはサイズ調整が本人基準になるんだろう。
それはそれとして・・・。
「・・・殺す気かい?」
〈ごめんなさい〉
加減が難しい上に細かいコントロールができないと、彼女は言う。
〈ハッキリ言うわ! ルッタサイズで使うナイフとか針は無理っぽいから、自分でどうにかしてちょうだい!〉
ボリボリと蝙蝠を食いながら言われてもな・・・。
まぁ、彼女が言う通りなんだろう。自分で何とかした方が安全なのは間違いない。
「・・・自分でどうにかするには」
俺の手札は『陰陽道・地獄変』というチートアイテムになる。
まぁ、まだチートと実感できるほ使っていないので、何とも言えないのだけれど。
俺の枯渇しない魔力という加護により、魔力は常時湧き続けている。のだけれど、残念ながら自分では使用できないという欠陥がある。
それを補ってくれるのが、この『地獄道・地蔵菩薩錫杖術』によって手にしている石の錫杖だ。
俺がイメージを乗せると、錫杖が魔力を吸い上げて技を行使してくれるのだ。
そもそも、あの長い縦穴を落ちて無事なのは、この錫杖が俺の魔力を吸い上げて青い火をエアマットのようにしてくれたから、難なく着地ができたわけだし・・・。
刃物になるよう、イメージを乗せれば・・・案外青い火が刃物になってくれるのかな?
〈ルッタ〉
「うん?」
〈その杖、地面に青い火が燃え移ってるよ〉
「え?」
アライラに指摘され、すぐに地面を確認すると・・・錫杖から青い火が地面へと燃え移っているように見える。
慌てて杖を持ち上げてみれば、火が刃の形になってついて来た。
「・・・あ、こっちが刃になるのか」
錫杖の特徴というべき先端の輪。ここから青い火が灯って松明代わりになっていたのだが、刃物関連を形成すると輪は柄頭になるようだ。
これだと、長さ的に長刀というのが正しいだろうか?
〈それ、ナイフなの?〉
「・・・一応、ナイフをイメージしたけど、長刀にしか見えないな」
〈だね〉
ま、これで刃物の問題は解決だな。
今度、錫杖をペーパーナイフぐらいの大きさで召喚できるか試すとしよう。
「さっそく解体してみるか」
首を切り落とすと、血が噴き出てきた。それも少量だったのか、すぐに止まってしまう。
ビームでこんがり焼けているから、血も出ないのかと思ったが、ウェルダンと言うだけのことはあるのか・・・ウェルダンてどういう意味だったかな。
次に皮を剥いて腹を裂き、内臓などを取り出して肉と骨だけになるように掃除をする。
骨を取り除き、肉だけをそぎ落としていくことで、とりあえず肉を確保することができた。ただ、まだちょっと火の通りが甘いような気がする。
念のため、錫杖に灯している火で炙る。
肉表面に焦げ目が出来たところで、試しに食べてみることとした。
「・・・これは、ひどい」
味は肉だ。触感はゴムだ。火を通し過ぎたのかもしれないが、肉が固くなっている。これは嚙み切るのも難しい。飲み込むのは止した方がいいだろう。
〈どう? どんな感じ?〉
「スーパーの激安特売肉を焼いたら最悪だった感じ・・・」
〈・・・はい? どういうこと?〉
えぇ、彼女には伝わらないのか・・・。
「味は肉なんだけど、食感がゴムみたいに固い肉なんだ」
〈へぇ、ちょっと私にも食べさせてよ〉
まぁ、どのみちこれは食べられる物でもないので、アライラにあげようと思う。
「どうぞ」
〈ほい! いただきます!〉
すると邪眼の一つが光り、俺が削ぎ落した肉が宙に浮く。
サイコキネシスの類だろうか? スイーッとアライラの口へ流れるように消えていった。・・・細かいコントロールができるじゃないか。
〈ほぉう! コレおいしい!! なにこれ、何をしたの? この肉に比べたら、私が食べていた蝙蝠はクソ以下や! ええい、女将を呼べ!〉
「落ち着け、女将なんてここにいるわけないだろ」
ただ、俺の錫杖に灯している青い火で炙っただけなんだが?
〈ルッタ! 何をしたのか知らないけど、私の分も同じようにしてちょうだいよ!〉
「・・・わかった」
俺は、アライラががっついていた蝙蝠の山に、青い火を灯した錫杖を向ける。
「とりあえず、焼きます」
俺の身体から、魔力が大量に吸い上げられて・・・次の瞬間には火炎放射器のように青い火が蝙蝠の山に放射された。
〈おー! なんとふぁんたすてぃーっく!〉
意味わかってんのかな?
しばし焼き続け、適当に切り上げた。
「さ、どうぞ」
〈いただきまーす!〉
なにが変わるとも思わないんだけどな・・・。
アライラが食べ始めると、さっきとはまるで違う様子で蝙蝠の山に頭を突っ込んでいく。その間にもゴリゴリボリボリと、貪る音だけが洞窟内に響く。
そうして、ある程度まで食べたところで、アライラは歓声を上げた。
〈コレおいしいーよ! さすがルッタ! 私のウェルダンビームじゃ火力不足だったんだね!? しっかり焼き足したことで、肉の豊潤な香りと濃くが滲み出てくるよ!〉
「・・・あ、そう?」
あれ? なんかダンジョン飯ルートに脱線してない? こんな調子で、ダンジョン攻略は大丈夫なんだろうか?
不安しかない。
次は洞窟ダンジョンでモンスターとのバトルを予定しています。
読んでくださり、ありがとうございました。




