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旅立ちの時  作者: 美藤蓮花
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最後の桜

湯本家のお殿様が亡くなったと勘違いした家来たちは、、、

ポツポツと降り出した雨が人々の血を洗い流していく。


江戸の役人が大勢集まって、殺された大勢の人たちの身元の確認をしていた。


調べる間も無く、井伊のお殿様とその側近の者達であることがわかった。


亡骸がそれぞれの家に運ばれていく、中に2人だけ誰かわからない者がいた。湯本のお殿様が斬った敵なのだが、みんな気付かない。


確か、海辺の方に屋敷を構えた方がおられた。


そのお武家様に間違いなかろう。


そんな会話がなされて、雨の中、2つの亡骸を湯本のお殿様の屋敷へと運んだのだった。


家来たちが出迎え、弥太郎の亡骸を見て間違いありません。と言った。


ただ、気が動転していた家来は、お殿様の顔を見ることを忘れていた。


お民が弥太郎の亡骸を見て、泣き崩れた。こんな時にお殿様はいったい何処へ行かれたか!


奥方様が帰る前に腹の具合がよくなったからと馬に乗って井伊のお殿様をお送りする役目に向かわれ、弥太郎様と一緒に亡骸となって戻られました。


弥太郎しか見えていなかったお民はその横にお殿様の亡骸がある事に全く気付きもしなかった。


みな、お殿様の顔をまだ見ていない。


が、家来の1人が刀を抜いてそのままお民を切り捨てた。


バタンと弥太郎の上に重なるように倒れた。


家来たちは自分の荷物をまとめ、女中たちも皆、三人の亡骸に手を合わせ、屋敷の外に出た。


松明に火をつけた家来が屋敷の中に火をつけてまわり、外に出た。


雨は降っていたけれど、家は勢いよく燃えだした。


お殿様、これで良かったのですよね。


皆、涙を流し、その場からちりちりバラバラに姿を消した。


屋敷は跡形もなく燃えた。


そして翌朝、三人の髑髏だけが綺麗に残っていた。


井伊のお殿様が何者かに暗殺されたという話はたちまち広がって、清吉の耳にも入ってきた。


しかし、湯本のお殿様が鎌ちゃんの父親だとは知らずにいたのだった。






屋敷がなくなり、跡形もなく燃えた。残ったのは三人の亡骸だけだった。

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