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1 一人めごうかく
「さあ、転がれ、コロン人」
「いっきまーす」
あら? コロン人のコロンメロンさんが、さっそく坂を転がって、人間のすがたになるようにいっしょうけんめいがんばっていますよ。
実はコロン人は、女の子が二メートル、男の子が、四メートルの坂を転がって、ピタと立たなければ、人間のすがたになれないのです。
なので、コロン人のみんなは、転がる練習をしているのです。
コロン人は、モチのようにやわらかく、角がない、三角形のおにぎりのような形なのです。
なので、転がるのがむずかしいのです。
さっそく、コロンメロンさんが、ごうかくしました。
「よし! できた。さあ、みなさん、早くわたしを人間のすがたにしてください」
「いいでしょう。はー!」
ピカー。
キラーン。
ポワポワ。
パッ。
「おお! すごい。さっそく」
テレー。
「コロンメロン、二十さいでーす。それにしてもいい風ね」
「あ、イケメン。わたしが、おしてあげる。とうめいになって」
「え? 本当?」
「うん。コロンモロン二十さい。さあ、あなたの出番ですよ」