ウサギさんと狼さん
ある町にウサギと狼が一緒に住んでいました。とても仲良しでしたがあることをきっかけに喧嘩をしてしまいました。
ウサギさんは農場でニンジンを育てていて狼さんは森の中に入って食料調達するのが日課でした。毎日、同じような生活をしていて飽きてしまったのか、ウサギさんは狼さんの後について行くことにしました。森に入ることに抵抗がありましたが好奇心には勝てません。こっそり森に入るとある変化に気がつきました。変な匂いがするのです。甘ったるい匂いでした。とても懐かしい匂いでしたが頑張って狼さんを見失わないように意識を保とうとしました。数十分ほど歩いてある洞穴につきました。狼さんは周りをキョロキョロして洞穴に入って行きました。ウサギさんは怖がりなので洞穴に入ることができません。仕方がないので自慢の大きい耳で洞穴の中の音を拾おうとしました。心地がよい音でした。ウサギさんは本能におもむくままに洞穴に入ることを決心しました。暗い闇の中なのになぜか安心してしまう。すぐに狼さんが見つかりました。狼さんの周りには赤い液体がいっぱいありました。狼さんが食い散らかしたウサギの死骸でした。狼さんは後ろを振り向きとてもびっくりしています。大好きのウサギさんに食ってる場面を見られたのです。
ウサギさんは真っ赤な狼を見て笑っていました。それは、狼さんの知ってるウサギさんではなかったです。