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プロローグ いち

新連載となります。

1話毎の量は少なめになると思います。

ぼちぼちと更新していきますのでよろしくお願いします。

「きゃはははははは!」


 僕の死出の旅路は、甲高い馬鹿笑いから始まった。

 とりあえず、線路にヒールが挟まった女の子を助けて代わりに電車に轢かれたのは覚えているので、死んでしまったのは確定なのだが……。


「すりすり、すりすり」


 今度は僕の体を誰かがすりすりしている。でも手足の感覚はなくて、心を直接触られている気がする。


「それはあなた様がすでに魂だけの存在になってますからじゃ」


 ふとダンディーな男の人の声が聞こえる。


「あなたは……神サマ?」


「いえ、ワシは神サマの付き人ですじゃ」


 そう言って出てきたのは、きっちりとタキシードを着た小猿だった。


「じゃあ神サマは……?」


 そこで僕の魂をすりすりしている存在に改めて気づく。

 小さな手と柔らかいほっぺ。僕をすりすりする6才ぐらいの女の子。


「あてし神サマだよ!得意技はかけっこ!」


 元気いっぱい自己紹介してくれた。



 僕は事故で死んでしまったらしい。

 普通ならそのまま輪廻転生に移るらしいけれど、どうやら神サマが、僕の魂を気に入ってくれたようで、異世界に記憶持ち越しで転生させてくれるらしい。

 付き人のおさるがこんこんと説明してくれた。


「このちょっぴりやさぐれている感が心地いいのだよ!」


 とは、神サマ談。


「こんな三十路の何の取り柄もなかった男のどこがいいのか分かりませんですじゃ」


 とのたまう付き人のおさる。


「とにかく、チート付きで転生させてよね!」


 こんな状況なのに何故かパニクってない僕。


「じゃあいっくよ~!ホロヨレパッパ!」


 神サマの訳わからない呪文で僕はフラフラと動き出す。


「あれっ?失敗しちった!」


「何ですと!」


 フラフラ動いていた僕(魂)はロケットとのように飛んで行く。


「あ~れ~」


 あまりのスピードで僕は意識を失った。

 次に気づいた時には……。



「あら、かわいいおちんちんねぇ」


 白い天井。バッチリ日本語。

 僕は現代日本に転生していた。

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