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終わりと始まり

彼は走っていた。

延々と続く通路を。

だが、それも終わりが見えてきた。

目の前に見えてきた扉に近づき、扉を開けた。

しかし、彼の目の前に見えたのは世界終末の知らせであった。

アナウンスが流れる。

「爆発まで3秒前、2、1、0」

彼は手を伸ばした。

意味がないとわかっていても。

だが、それも無意味だった。

爆弾に触れるか触れないか近づいた直後。

地球は閃光に包まれ、消滅した。


意識が覚醒する。

その目に入ったのは自分の手と足。

嘘だ、俺は死んだはずだ。

「何故生きているんだ?」

そんな考えが頭を駆け巡った。

だけど、神というのはいるのかもしれない。

事実、目の前には神としか言い様のない人がいるのだから。

無駄だと分かっていても、一応聞く。

「なぁ、何故俺は生きているんだ?教えてくれ。」

直後返ってきたのは。

「いいえ、貴方はもう死んでいます。簡単に言うと魂の記憶です。」

という言葉だった。

魂の記憶というのはこの身体は自分が一番強く記憶しているということか。

ハハッ、死んでも離れられないってか。

なら俺は何なんだ。この俺は実は魂としていま存在しているのか。

なんていうオカルトだ、科学で魂は存在しないと証明されているのに。

「いいえ、魂は存在しています。貴方の心と記憶から成るモノが魂です。」

神だから俺の心が読めると。どちらかというと伝わるか。

まぁいいや、俺はどうなるんだ?

「貴方は一度死に、だけれど魂は世界に留まっていた。」

ふむ、続けてくれ。

「それは、魂はあるのに器がない状態と言えます。これは異常です。」

そうか。

「要約すると貴方を新しい器に収め、別の世界に移さなくてはいけません。」

確かにな、世界は滅び器は消え、踏んだり蹴ったりだな。

「まぁそうともいえるでしょう。だが貴方は偉大な功績がある。」

へぇ、どんなのだ?

「まず初めに、世界のために尽くし、その命を使った事。

 次にどんな困難にも立ち向かい他の者を救い続けた事。

 大きなものではこれぐらいですね。功績があるとは

 それほどのことをしたということ、貴方は創造神と同じ

 くらいのことをしていますね。大体転生したら魔力が

 無限だった的なことは余裕で叶えられるくらいのレベル

 の功績です。」

そんなことがあったか。

「はい、ありました。なのでこれから、希望を聞こうと思います。」

んじゃ俺をファンタジー世界に連れてってくれ。

死なない程度の能力をつけて。

「了解しました。遺言は以上でいいですね?」

は?え~と、え?

「創造神の名の元に彼を最上級神とする。創造神の名の元に彼が別世界へ行くことを許可する。

 創造神の名の元に彼の記憶の一部を封印する、『記憶封印』。」

「ちょっと待て、どういう事だソレ!色々マズいって!」

「では、楽しい異世界の旅、始まります」

直後、俺は意識を失った。

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